ドル円 の記事一覧
吉田恒の為替デイリー
「米金利上昇=米ドル高」再開はまだ先か
米金利の短期的な「上がり過ぎ」はかなり是正されてきたようだ。ただ過去の似たケースを参考にすると、「上がり過ぎ」修正の米金利低下はまだ終わっていない可能性が高い。
米ドル/円が、そんな米金利を主役とした日米金利差次第の状況がこの先も続くなら、米ドル高・円安再開も、まだ先の可能性が高そう。
吉田恒の為替デイリー
金相場反発の理由と今後の行方
金相場には、基本的に米金利や米ドルとの逆相関関係がある。その意味では、最近にかけての金相場反発は、4月初めまでに「米金利急騰=米ドル高」が一段落した影響が大きいだろう。
一方、金相場反発の終了、下落への転換は、金相場自体の「上がり過ぎ」、または金利上昇の本格化という2つの要因の少なくとも1つがきっかけになることが多かった。
吉田恒の為替デイリー
高値更新続くクロス円の「リスク」とは?
米ドル/円の頭打ちを横目に、主要なクロス円は高値更新が続いている。これは、株高、リスクオンの影響が大きいだろう。
ただし、クロス円の中でも、欧州通貨/円が金利差で裏打ちされているのに対し、豪ドル/円などは金利差からのかい離が目立つ。リスクオフへ転換した場合、金利差からのかい離の修正も重なり、豪ドル/円などの反落が大きくなる可能性は要注意か。
吉田恒の為替デイリー
暗号資産暴落と為替への影響
BTC/米ドルの暴落が続いている。経験的にBTC/米ドルは90日MA(移動平均線)を5割以上も下回る可能性は低いが、5割近くまで下回ったことは、2017年以降3回あった。
その90日MAを5割近く下回った3回のケースでは、株安・円高となっていた。
吉田恒の為替デイリー
ユーロ/米ドル主導の米ドル安の行方とは?
ユーロ/米ドルは1月の高値(米ドル安値)に着実に接近、主要な通貨ペアで米ドル安を主導する構図となっている。
この背景には、4月にかけての「米金利急騰=米ドル高」を経てなお、米ドル/円などと異なり、ユーロ/米ドルは米ドル安トレンドが続いている影響があるのではないか。この間のユーロ高・米ドル安の記録を更新し、もうしばらく米ドル安を主導する可能性に注目。
吉田恒の為替デイリー
米金利で考える米ドル下落リスク
最近の米ドル/円は日米金利差と連動。そしてその金利差の主役は米金利。この関係がこの先も続くなら、米ドル/円の行方は米金利次第。
その米金利は、90日MAからのかい離率などで見ると、一時の記録的な「上がり過ぎ」は修正されたものの、なお足元でも「上がり過ぎ」圏の可能性がある。
吉田恒の為替デイリー
2021年は米ドル/円がよく動いている
米ドル/円の小動きが長期化しているが、2020年は米ドル/円以外、豪ドルやユーロなどは比較的大きく動いた。
2021年はこれまでのところ、米ドル/円の変動率が豪ドルやユーロを上回っている。4月にかけて米金利急騰に連れて一段高となった影響が大きい。米ドル/円が新たに大きく動き出すかは米金利に注目か。
吉田恒の為替デイリー
米インフレ懸念と米ドル相場の関係
米4月CPIの結果を受けて、インフレ懸念が拡大、米金利急騰を通じ米ドルも急上昇となった。
ただ、本来的にインフレ率上昇自体は、実質金利低下に伴う通貨安を示唆。早期に実質金利が上昇するほど、名目金利上昇またはインフレ率低下があるかが、為替相場の評価を決めることになる。
吉田恒の為替デイリー
米ドル/円の行方を考える「2つの方法」
米ドル/円はこのところ米金利が主役の日米金利差と基本的に連動してきた。その米金利が、12日の米4月消費者物価発表をきっかけに急騰したことで、米ドル/円も先高観再燃となっている。
米ドル/円はすでに2ヶ月以上、52週MAを上回ってきた。このように52週MAを長く上回る動きはトレンドの転換の可能性が高いことを示している。この観点からも、米ドル/円は中長期的な上昇トレンドが展開している可能性が高くなっている。
吉田恒の為替デイリー
「リスクオフの米ドル買い」の変化
「コロナ後」、リスクオンの米ドル売り、リスクオフの米ドル買いといった解説が増えたが、これはあくまで「コロナ後」の特殊で一時的な現象ではないか。
そういった見方が正しければ、リスクオフではかつてのように円買いが基本なので、米ドル/円は米ドル安・円高に反応する可能性が高いだろう。
吉田恒の為替デイリー
対円ではわかりにくい「米ドル安復活」
先週の雇用統計「ネガティブ・サプライズ」を受けた米ドル急落などにより、対円以外、ユーロや豪ドルに対しては一気に年初来の米ドル安値に接近してきた。
そもそも52週MAとの関係で見ると、対円と異なりユーロや豪ドルに対しては米ドル安トレンド継続中の可能性がある。米金利低下傾向が続くなら、対円以外では米ドル安値更新の可能性もありそうだ。
吉田恒の為替デイリー
NFPショック、ユーロと円の違い
注目の米4月雇用統計、その中でNFPは予想を大きく下回る「ネガティブ・サプライズ」となると、米ドルは総じて急落した。
ただ金利との関係で見ると、対ユーロと円では差がある。金利差から見ると、ユーロ高・米ドル安は「先走り」過ぎの可能性あり。今後その修正が入る可能性に要注意か。
吉田恒の為替デイリー
米雇用統計と米金利・米ドルの関係
2021年に入り、米雇用統計発表の後から、米金利と米ドルは反落に向かうパターンが少なくなかった。
米金利の短期的な「上がり過ぎ」修正が、注目イベントの米雇用統計発表後に広がりやすかったということなら、今回の雇用統計発表後の米金利及び米ドルの動きも注目か。
吉田恒の為替デイリー
米金利・米ドルのピークアウトの可能性
3日に発表されたISM製造業景況指数は、前月4月の結果や事前予想を大きく下回った。同指数は、経験的に米金利との相関性が高いだけに、急激な米景況感回復一服で、米金利急騰も一服した可能性は注目される。
米ドル/円など為替相場は、そんな米金利を主役とした金利差とこの数ヶ月高い相関関係が続いてきただけに、米金利がピークアウトなら、米ドルも当面上げ渋る可能性ありか!?
吉田恒の為替デイリー
「GW円高パニック」というアノマリー
GWには、「円高パニック」のアノマリーがある。薄商いの間隙をついて、米ドル買い・円売りに傾斜したポジションの逆流が起こるというパターンが基本ではないか。
足元も、米ドル買い・円売りに傾斜している可能性があるだけに、何かの拍子に「GW円高」が起こるリスクは一応要注意かもしれない。
吉田恒の為替デイリー
米ドル安・円高は終わったのか!?
米ドル/円は先週107円台半ばまで続落したが、今週は反発が目立っている。108円割れは、日米金利差から見たら「下がり過ぎ」の可能性があり、その修正が主因だろう。
来週にかけて、FOMC(米連邦公開市場委員会)、米GDP、米雇用統計など金利に影響しそうな重要イベントが相次ぐため、それらを受けた米金利の動きが、当面の米ドル/円の行方を考える上でも最大の焦点になりそうだ。
吉田恒の為替デイリー
FOMCと米金利、米ドル/円の関係
米国の金融政策を決めるFOMC(米連邦公開市場委員会)の後から、米国の金利はしばらく一方向に動く傾向がある。
米ドル/円は米金利と高い相関関係が続いているだけに、今週のFOMCの後からの米金利の動きが、米ドル/円の当面の方向性を決める可能性にも注目。
吉田恒の為替デイリー
ユーロ/米ドル上昇の理由と今後の行方
ユーロ/米ドルは先週にかけて1.2米ドルを大きく上回ってきた。これをうまく説明できるのは米金利低下に伴う金利差でのユーロ不利縮小。この関係がこの先も続くなら、ユーロ/米ドルの行方は米金利次第。
ただユーロ/米ドルは、「コロナ後」米国株と連動する局面も少なくなかった。その意味では、ユーロ/米ドル下落へ転換のきっかけとして米国株の動向も注目。
吉田恒の為替デイリー
米ドル買い戦略は106円まで変わらない!?
4月に入り米ドル反落となっているが、投機筋のポジションなどを見ても、米ドル買い・円売り戦略に著変はないようだ。
過去の実績を見ると、投機筋のポジションの変化は、米ドル/円の120日MA(移動平均線)が比較的うまく説明できそうだ。その意味では、足元で106円程度の120日MA以上では、米ドル買い戦略が基本的に続くのではないか。
吉田恒の為替デイリー
米金利で考える米ドル/円のシナリオ
3月末にかけて米10年債利回りが一気に1.7%を上回るまで急騰したのは、一般の予想をはるかに超えたものだっただろう。それは、90日MAからのかい離率の結果とも一致する。
このように予想を超えた動きが一段落した後、それが再開するまでは予想以上に長い時間がかかる可能性がある。米金利と米ドル/円の高値更新も、秋以降といった具合にかなり先になる可能性もあるのではないか。