記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】「トランプ関税トレード」のバブル化懸念
最近にかけての米金利上昇やカナダドル売り急増などは、トランプ次期米大統領の肝いり政策である関税に伴うリスクへの懸念が大きく影響している可能性がある。 「トランプ関税トレード」は、カナダドルが空前の「売られ過ぎ」になっていることなど一部に極端な「行き過ぎ」、つまり「バブル化」の懸念も感じられる。
【為替】4度目の米利下げの「条件」を考える
2024年12月にかけて3回連続利下げを行ったFOMC(米連邦公開市場委員会)だが、トランプ次期米大統領の経済政策を受けたインフレ・リスクなどから、4度目以降の利下げは慎重になるとの見方が広がっている。そこで今回は、政策金利のFFレートとの関係が強い米失業率に絞り、4度目の利下げの「条件」について考えてみる。
【為替】「行き過ぎ」は円売りから米ドル買いへ
主要通貨で試算したCFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の米ドル買い越しは、最近にかけて過去最大規模に拡大した2024年4月末以来となる、大幅な拡大をしてきた。 ただし買い越しの中身は、2024年4月末と最近では大きく異なる。前者の中心は円売りだったが、最近は円以外の通貨の売り越しが急拡大している。
【為替】米ドルが「トランプ関税」に過敏な理由
1月6日、一部報道でトランプ政権の関税が限定化される可能性があると報じられると、一時米ドルは急落した。これは、米ドルの「買われ過ぎ」懸念が高まり始めており、その主因が「トランプ関税」要因の可能性があるからではないか。
【為替】円安160円に必要な米金利とは?
この数ヶ月、米ドル/円は日米金利差と高い相関関係が続いてきた。そこで一段の円安、逆に一段の円高にはどの程度の米金利上昇や米金利低下が必要かについて考えてみる。
【為替】円安阻止介入の「ルール」を考える
米ドル/円はこの年末年始に一時158円まで上昇した。 2024年7月以来の米ドル売り・円買い介入はあるかについて考えてみる。
【為替】年末年始の米ドル/円を考える
米ドル/円は、2023、2024年と過去2年連続で年明けは米ドル安から米ドル高への転換点となった。 2024年の年末は、12月20日までの段階では過去2年と異なり米ドル高となっているが、年明けもこの米ドル高が続くのか、それとも過去2年と異なり米ドル安への転換となるのか。 年末年始の米ドル/円の行方を考えてみる。
【為替】またも介入が注目されてきた円安
年内最後の日米金融政策会合を経て、米ドル高・円安が再燃。トランプ氏の米大統領選挙勝利後に記録した米ドル高値・円安値を更新してきた。 157円を大きく越えて米ドル高・円安が広がるようなら、またも円安阻止介入の出動が注目される可能性がありそうだ。
【為替】トランプ政権とFRB、米ドルとの関係/米利下げ見通しの後退は、今後にどう影響?
12月18日、FOMC(米連邦公開市場委員会)は事前予想通り0.25%の利下げを決めた。一方で、この日公表されたFOMCメンバーの経済見通し「ドット・チャート」では、2025年末時点の政策金利、FFレート予想値が前回、9月の3.4%から3.9%へ上方修正された。 米利下げ見通しの後退を受け、米国株急落、米ドル高の反応となった。今後の影響について、トランプ政権1期目の動きを振り返りながら考えてみる。
【為替】2024年の米ドル/円振り返り・後編
161円→141円、1ヶ月で約20円の米ドル/円大暴落が投機円売りバブル破裂だったことを掘り下げて振り返ってみる。
【為替】2024年の米ドル/円振り返り・前編
2024年の米ドル/円は161円まで上昇、「歴史的円安」となったが、それは金利差との関係では、2023年までと大きく異なる円安だった。 「歴史的円安」における投機円売りバブルとその破裂、為替介入との関係などを振り返る。
【為替】「構造的円安」論を検証する・後編
かつて「超円高」局面では止められない円高「構造的円高」論が浮上したが、結果的にそれは間違いだった。 今回の止められない円安「構造的円安」論にも無理がありそうだ。
【為替】「構造的円安」論を検証する・前編
2024年は、一時1986年以来38年ぶりの水準まで米ドル高・円安となった。 これは、日本の経済構造変化を受けた「構造的円安」の面が大きいとの指摘もあったが、果たしてそうだろうか。 前後編2回にわたり、経済構造変化の為替への影響について考えてみる。
【為替】「強い米ドルは国益」発言は封印か
トランプ次期米政権の財務長官に指名されたベッセント氏の発言が、11月下旬あるメディアのインタビューで報じられた。その際、日本の通貨当局内には「強い米ドルは国益」との発言の有無への注目があったが、言及されることはなかった。 同発言の有無は、トランプ政権の米ドル高への姿勢を判断する1つの目安として今後も注目されそうだ。
【為替】2025年のメキシコペソ、南アフリカランド、トルコリラを予想する
記録的な上昇が続いたメキシコペソ/円は2024年に暴落した。「バブル」破裂の可能性があったのではないか。 南アフリカランド/円も「上がり過ぎ」反動リスクに要注意か。一方、約10年もの長期下落トレンドが続くトルコリラ/円には「底打ち」の兆しも出てきた。 予想レンジは、メキシコペソ/円が5~8円、南アフリカランド/円が7~8.5円、トルコリラ/円が3.5~5円。
【為替】2025年のユーロと英ポンドを予想する
2024年のユーロ/米ドルは、2023年同様小幅なレンジ内の方向感のない展開が続いた。欧米の金融政策の違いを意識し、レンジはユーロ安・米ドル高方向に変わる可能性があるが、小動きは基本的に継続か。 対照的にユーロ、そして英ポンドとも対円相場は2024年7月にかけて大きく上昇した。ただこれは記録的な「上がり過ぎ」の可能性があり、その修正が2025年のテーマになるのではないか。 2024年の予想レンジはユーロ/米ドルが1~1.1米ドル。ユーロ/円は145~165円、英ポンド/円は170~200円。
【為替】2025年の豪ドルを予想する
2024年の豪ドル/米ドルは、2023年からの小動きが続いた。小動きの主因は小幅な金利差だろう。それが変わらなければ、2025年も大きな変動は見込みにくい。 一方、豪ドル/円は一時過去最高値を更新したが、その後は暴落した。52週MAとの関係などからすると、上昇トレンドは終了し下落トレンドへ転換した可能性が高いだろう。 2025年の予想レンジは、豪ドル/米ドルが0.6~0.7米ドル、そして豪ドル/円は85~102円で想定したい。
【為替】2025年の米ドル/円を予想する
米ドル/円は52週MAとの関係などから下落トレンドへ転換した可能性が高く、そうであれば上昇しても52週MAを大きく越えない程度にとどまるのではないか。 米トランプ政権は金利上昇により米ドル高をもたらすとの見方が多いが、1期目はそうならず、今回も同様か。 米ドル/円の下値目途は「強過ぎる米景気」が変わるか。変わらなければ米ドル/円の下落も限定的か。 以上を踏まえ、2025年の米ドル/円予想レンジは135~155円。
【為替】米失業率で予想する12月利下げの有無
米失業率と米国の政策金利であるFFレートの間には一定の相関関係がある。このため12月6日(金)発表の米11月失業率の結果から、12月FOMC(米連邦公開市場委員会)での追加利下げの有無を考察すると、結果が事前予想通りの4.2%なら3回連続の利下げ、予想より強い4.1%以下なら利下げ見送りという予想になりそうだ。
【為替】「トランプでも米金利が上がらない」理由
トランプ次期大統領の経済政策は米金利上昇をもたらすとの見方が多いが、ここまでのところはむしろ逆に金利低下傾向となっている。これを受けて、日米金利差米ドル優位縮小に連れる形で、米ドル/円も156円から150円割れへ反落した。 なぜ米金利が上がらないかについて考えてみる。
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吉田 恒
マネックス証券 チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ FX学長
大手の投資情報ベンダーの編集長、社長等を歴任するとともに、著名な国際金融アナリストとしても活躍。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊、2016年トランプ・ラリーなどマーケットの大相場予測をことごとく的中させ、話題となる。
機関投資家に対するアナリストレポートを通じた情報発信はもとより、近年は一般投資家および金融機関行員向けに、金融リテラシーの向上を図るべく、「解りやすく役に立つ」事をコンセプトに精力的に講演、教育活動を行なう。
2011年からマネースクエアが主催する投資教育プロジェクト「マネースクエア アカデミア」の学長を務める。2019年11月より現職。
書籍執筆、テレビ出演、講演等の実績も多数。
<主な著書>
「投資に勝つためのニュースの見方、読み方、活かし方」(実業之日本社)
「FX予測のプロフェッショナルがついに書いた!FX7つの成功法則」(ダイヤモンド社)
「アノマリーで儲ける!FX投資術」(双葉社スーパームック)
「これから来る!「超円安」・「超株高」の本命シナリオ」(カンゼン)
「そうだったのか!FX大相場の真実」(ビジネス社)
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