吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
豪ドル/円の「米大統領選挙アノマリー」
「コロナ・ショック」で乱高下した豪ドル/円だが、このところ方向感の乏しい小動きとなっている。米ドル/円の小動きの影響が大きいかもしれない。 その米ドル/円は、米大統領選挙年には小動きから大相場へ「豹変」を繰り返してきた。 そのプライス・パターンを豪ドル/円に当てはめると、74円割れが分岐点の可能性あり。
米ドル/円105円割れの理由と「この先」
米ドル/円は今週105円を割れてきた。とくに「きっかけ」があったわけでもなさそうだが、「動かな過ぎ」の反動ということか。 「動かな過ぎ」反動で、さらに月末にかけて104円割れをトライする可能性はありそう。
再注目の米大統領選挙アノマリー
長く105円台中心の方向感のない小動きが続いてきた米ドル/円だったが、21日には105円割れとなった。米大統領選挙年の米ドル/円には、選挙前後に小動きから一方向への大相場に「豹変」することが多かっただけに気になる動きかもしれない。
52週MAで考える豪ドル下落の目途
再利下げ観測をきっかけに、豪ドル下落が目立ってきた。 経験を参考にすると、一時的な豪ドル安なら52週MA、0.68米ドル前後までがせいぜい、継続的、豪ドル安トレンドへの転換なら、52週MAを大きく下回る動きに向かいそう。
「バイデン=株高、トランプ=株安」なのか?
選挙予想に対する賭け率を見ると、9月末の第1回、候補者討論会以前には遠く及ばないバイデン優勢の状況が続いている。 バイデン優勢のボトムは9月末、一方でピークは10月12日だった。これは、NYダウで見ると、9月末以降のボトムとピークをつけたタイミングとほぼ一致。その意味では、株式市場は「バイデン=株高、トランプ=株安」の評価になっているようだ。
続・「合意なき離脱」と英ポンドのシナリオ
英国とEUの貿易協定を巡る協議は今週も続く見通しとなり、すぐに「合意なき離脱」が実現するリスクは後退した。 ただ英ポンドのポジションや金利差などを見ると、英ポンド反発は限定的にとどまり、下落リスクが高い状況に著変ないのではないか。
豪ドル安を決める「真の主役」
15日のRBA総裁の利下げ示唆発言をきっかけに豪ドル/米ドルは急落した。ただ、最近の豪ドル/米ドルの動きを説明してきたのは、金融政策よりむしろ米国株。 この関係が基本的にこの先も続くなら、豪ドル/米ドルが一段安に向かうかは、豪州の再利下げより、米国株下落拡大となるかが目安だろう。
「合意なき離脱」と英ポンドのシナリオ
15日は、「合意なき離脱」の分岐点の1つ。では、「合意なき離脱」の可能性が高まった場合と、それが回避される可能性が高まった場合、英ポンドへの影響はどうか? CFTC統計のポジションなどを見る限り、英ポンドは決して「売られ過ぎ」ではない。その意味では後者の場合でも、買い戻しは限られそう。むしろ前者の場合の英ポンド売り余力拡大の可能性が大きそう。
「合意なき離脱」でも英ポンド反発の理由
「合意なき離脱」の期限として英首相が設定した15日が目前に迫ってきた。なお「合意なき離脱」リスクが残る中で、9月下旬から英ポンドは反発。それはなぜか? 9月からの英ポンド急落再燃、下旬からの反発をある程度説明できたのは金利差。この関係がこの先も続くなら、英ポンドの行方は「合意なき離脱」より、英金利の見極めが鍵。
新興国通貨買いに慎重になる理由
株高が続く中で、新興国通貨、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円も反発傾向が続いてきた。 ただ90日MAを5%以上上回る、メキシコペソ5円、南アフリカランド6.5円以上は短期的な「上がり過ぎ」懸念が強まる。株価をにらみながら新規の買いには慎重な判断が必要になる。
6月、9月の株高・米ドル安一巡前との類似
米10年債利回りに対するNYダウ益回りが先週末、6月初め、8月末以来の5倍割れとなった。過去2回は、5倍割れの翌週、NYダウは頭打ち、間もなく1割の下落に向かった。 過去2回と異なり、今回はまだ株価の短期的な「上がり過ぎ」懸念は強くない。 ここまで米ドルと株の逆相関関係が続いてきただけに、為替の行方を考える上でも株と金利の関係に注目。
「コロナ後」と「リーマン後」の類似
3月「コロナ・ショック」一段落後は株高、米ドル安が展開してきた。これは、「100年に一度の危機」とされた「リーマン・ショック」一段落後に株高、米ドル安に向かったことと、基本的には類似した背景によるものではないか。 「リーマン後」と「コロナ後」の共通点の一つは、米ドル・キャリー取引ではないか。
豪ドルの「大統領選アノマリー」を考える
米ドル/円には、大統領選挙前後に小動きから、一方向への大相場に豹変するといった「アノマリー」があった。 これは、豪ドル/円などクロス円にもおおむね機能したが、豪ドル/米ドルなどドルストレートはそれほどでもなかった。11月選挙を前後し、クロス円とドルストレートのボラティリティー上昇に差が出る可能性がある。
バイデン勝利予想加速と株高の関係は?
第1回討論会、そしてトランプ大統領のコロナ感染などを経て、選挙予想の掛け率や世論調査では、バイデン勝利との見方が加速度的に拡大している。 その中でも株高傾向が続いているのは、選挙結果に無関係なほど株高の地合いの強さを示しているのか、そうでなければ株安に大きく反動するリスクを秘めている懸念も!?
「暴落の記憶の強い」10月のトレード戦略
10月は株も為替も印象的な「暴落」の記憶がある月。 「コロナ後」は株と米ドルの逆相関の関係が続いているだけに、米ドルのトレード戦略も株価の見極めが大前提になるだろう。
米9月雇用統計の株・為替への示唆
9月NFPは、3月以来の予想を下回る結果となり、「コロナ後」景気回復の鈍化観測を確認するような結果となった。9月の株安再燃との関係も注目。 株安再燃なら、株と順相関の関係が続いたユーロ/米ドルなどドルストレートは下落、一方で米ドル/円は最近の株安では下落することが多かった。
米雇用統計プレビュー「失業率7%という分岐点」
かつて米国の政策金利は失業率と強い相関関係があった。雇用統計が数ある景気指標の中でもとくに注目されたのは、実質的にそれが米金融政策を左右してきたためだろう。 2008年、リーマン・ショック後にゼロ金利政策となって以降、両者の関係は崩れた。ただ、2013年以降の量的緩和見直しを参考にすると、今後失業率が7%に近付く中では、追加緩和の可能性が後退し、緩和見直しが注目されてくる可能性があるのではないか。
米大統領選挙前後「豹変」の理由
米大統領選挙を前後して米ドル/円などは小動きから一方向への大相場へ「豹変」を繰り返してきた。その一因は、政治的な影響に配慮し、意識的にマーケットの変動に抑制的に対応したこともあったのではないか。 逆に、選挙結果が出た後、マーケットに踏み込んだ発言が飛び出した例があった。1996年12月、当時のグリーンスパンFRB議長の「根拠なき熱狂」発言はその代表例か。
大統領選挙後は101円か、それとも112円か
米大統領選挙年の米ドル/円は、選挙前後から途端に一方向に大きく動く傾向が繰り返されてきた。 2000年以降について、90日MAからのかい離率を参考にすると、下方向なら95~101円、上方向なら112~117円を目指す動きが始まる可能性もありそう。
続・豪ドルの「反落」メドを考える
豪ドルは先週にかけ約2ヶ月ぶりの水準まで反落。これは、「コロナ後」続いた米国株との相関関係(株高・米ドル安、株安・米ドル高)の影響が大きかった可能性。 この関係がこの先も続くなら、豪ドルの行方は株価次第。その株価は、NYダウなどで見ると、短期的な「上がり過ぎ」反動の下落は一巡の可能性。ただ、NYダウに対する米ナスダック指数の記録的割高は著変なし。株安一巡か継続かは、為替の行方でも鍵を握る。