小動きから大相場へ=豪ドル/円の場合
3月の「コロナ・ショック」で乱高下となった豪ドル/円だがその後は74~76円中心の方向感のない展開となっている。この一因は、米ドル/円が方向感のない小動きが続いていることだろう。
ただし、そんな米ドル/円の小動きは、米大統領選挙前という意味では「いつものこと」。一方で、米大統領選挙年では、選挙前後から米ドル/円は一方向への大相場が始まることが続いてきた。
米ドル/円の場合、選挙前後で小動きから大相場への「豹変シグナル」として機能してきたのは90日MA(移動平均線)±2%ブレークだった。ちなみに、豪ドル/円の90日MAは足もとで75.6円程度(図表参照)。従って、それを2%下回る水準は74円。
【図表】豪ドル/円の90日MAからのかい離率(2020年)
以上からすると、豪ドル/円の74円割れの影響は要注意かもしれない。それは、「米大統領選挙年の米ドル/円アノマリー」、つまり選挙前後から一方向への大相場が始まることを織り込む動きの可能性があるからだ。