米大統領選挙と相場の関係

米大統領選挙についての見方は、トランプ大統領のコロナ感染前後に民主党のバイデン候補優勢が加速した。その後、コロナ感染から回復、トランプ大統領が選挙戦に復活すると、両者の差は縮小したが、ただ9月末の第1回、候補者討論会以前には遠く及ばないバイデン優勢の状況が続いている

たとえば、Real Clear Politics(RCP)のLatest Betting Odds、選挙予想に対する賭け率を見ると、9月末の第1回討論会の頃は、バイデン優勢が10ポイント未満に過ぎなかったが、その後急拡大、10月中旬には30ポイント以上に拡大した(図表1参照)。

【図表1】
 

その後は、トランプ大統領がコロナ感染から回復、選挙戦に復活すると、両者の差は縮小に向かい、先週末時点ではバイデン優勢が30ポイント割れとなった。ただ上述のように、9月末の第1回討論会の頃、両者の差は10ポイント未満だった。それを考えると、最近にかけてのトランプ大統領の巻き返しも、まだまだ鈍いといえそうだ。

ところで、このデータにおいて、バイデン優勢のボトムは9月末、一方でピークは10月12日だった。これは、NYダウで見ると、9月末以降のボトムとピークをつけたタイミングとほぼ一致した(図表2参照)。

【図表2】過去3ヶ月のNYダウ (2020年7月~)
出所:マネックス証券分析チャート

以上のように見ると、今のところ米国株は、バイデン勝利なら株高、トランプ勝利なら株安といった評価で推移しているようだ。