吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
暗号資産暴落、3年前との類似。そして株・為替との関係とは
先週、米国株などが何度か急落する場面があった。ところで、暗号資産のビットコイン(BTC)は年明けから間もなく暴落していたが、結果的に暗号資産暴落を後追いする形で株急落となったのは、基本的に3年前と同じだった。 じつは、そんな3年前の暗号資産暴落と最近の暴落の値動きパターンはこれまでのところとてもよく似ている。この先も似た動きが続くなら、暗号資産は続落リスクがあるので、3年前のような暗号資産下落・株安が続き、為替も円高に転換する可能性にも注目!?
米ドルが買われやすい「本当の理由」
今週株安が拡大すると為替市場では米ドル買いが目立った。これについて、「コロナ後」続いてきた「リスクオン(株高)の米ドル売り」の対極に位置付けられる「リスクオフ(株安)の米ドル買い」との説明がある。 「リスクオンの米ドル売り」が続く中で、米ドルは「売られ過ぎ」懸念が拡大した。その意味では、最近の米ドル買いは、「売られ過ぎ」の反動の影響が基本ではないか。
為替・金利・株「異常値」続出の示唆
米金利「下がり過ぎ」、米ドル「売られ過ぎ」の可能性といった「異常値」が続出している。これを見ると、米金利上昇で米ドル買い戻しのポテンシャルが高そう。 株はイールドレシオで見ると、債券に対する圧倒的な優位性がほぼ是正された可能性。その意味では金利上昇は株売りにつながりやすくなっている可能性あり。その株、日米相対株価は、空前の日本株割安・米国株割高となっている。
米ドル/円と日米相対株価の関係
昨年3月の「コロナ・ショック」一段落の後から、株高・米ドル安・円高が続いてきた。その中で、日米相対株価は日本株割安・米国株割高が空前の水準まで拡大した。 経験的に、日本株割安・米国株割高拡大の転換は、米金利底打ちのタイミングと一致してきた。米金利が上昇すると、日本株割安・米国株割高の修正が一段と進む可能性あり。
豪ドル高一段落後のシナリオとは?
豪ドル/米ドルは年末年始で一段高となり、最近も高値圏での推移となっている。これをうまく説明できるのは、資源価格などコモディティーの総合指数であるCRB指数。 ただCRB指数は、「上がり過ぎ」懸念が強くなってきた。経験則通りに、CRB指数が「上がり過ぎ」修正で反落、それに豪ドルも連動するなら、0.75米ドルを大きく割り込む可能性も!?
暗号資産暴落は株安・円高の示唆!?
先週にかけてBTCなど暗号資産が暴落した。BTC暴落は、2017年12月からも起こったが、暴落が広がる中で株安、円高も起こった。 2017年12月からのBTC暴落と、最近にかけての暴落ではプライスパターンの類似性もあるだけに、今後の株・為替への影響も注目か。
ユーロ/米ドルが示す「コロナ後」相場の変化
ユーロ/米ドルは、連動の対象が「コロナ後」の株価から、今年に入り金利差に変わってきた。 その金利差、とくに米金利には過去の経験を参考にすると大幅上昇リスクもありそう。また、ポジションもユーロ買い・米ドル売りに大きく傾斜している可能性があるため、米金利上昇などの米ドル買い戻し材料に過敏な反応となる可能性あり。
米金利「サプライズ上昇」のシナリオ
米金利は年明け以降急騰。米金利は、ISM指数と相関性が高いので、この金利急騰は、景気回復への追随の可能性が高そうだ。 FRBは金融緩和を続ける見通し。ただ、政策金利とのかい離を参考にすると、ゼロ金利を続けても、米長期金利が足元の1%台から2%超へ一段と上昇する可能性はありそう。
米新政権と米ドル/円の関係
米新政権スタートの後は、米ドル/円は当面一方向へ動くことが多かった。 クリントン政権以降のプライス・パターンを参考にすると、米ドル安なら90円へ、米ドル高なら120円に向かう見通しになる。
米長期金利の「大幅上昇リスク」
米長期金利、10年債利回りが年明け以降1%を上回り急騰した。ところで、米金利は代表的な景気指標の1つ、ISM製造業景況指数と一定の相関関係が続いてきた。それによると、米10年債利回りは3%へ向かう可能性すらありそう。 米金利の一段の上昇は、為替相場では米ドル買い要因だが、米株にとっては下落リスクの可能性も。FRBも、米金利急騰回避が、当面の重要課題になる可能性あり!?
豪ドル高の限界、そして反落のリスク
先週、ユーロ/米ドル反落に対し、豪ドル/米ドルは「高止まり」。これは、原油などコモディティー相場上昇の影響か。ただそのコモディティー相場も「上がり過ぎ」懸念が拡大。 年明け以降、豪ドル/米ドルは金利差との関係が逆転。金利差との関係からすると、0.75米ドル割れへ反落するリスクあり!?
102円半ば~104円半ば、どちらに抜ける?
米ドル/円は、過去半年以上90日MAを上限、それを2%下回った水準を下限としたレンジ中心の上下動が続いてきた。足元のこのレンジは102.4~104.5円。 年明け以降の米ドル/円は下値トライが先行、その後急反発。ただ、これまでのところ上述のレンジ内での上下動にとどまっている。レンジ・ブレークが、当面のトレンドを決める可能性も注目。
ユーロ安・米ドル高にふれやすい理由
昨年3月「コロナ・ショック」一段落の後から、ユーロ高・米ドル安が続いてきた。ただその中で、ユーロはかなり「買われ過ぎ」懸念が強くなっている。 加えて、昨年末頃から金利差よりユーロ高・米ドル安に転換した可能性がある。以上のように見ると、ポジションに金利差の要因も重なり、きっかけ次第でユーロ安・米ドル高にふれやすくなっている可能性あり!?
米ドル・キャリー逆流で米ドル高・株安?
「コロナ後」の米ドル安・株高は、米ドル・キャリー取引、米ドル売り・株買いが一因の可能性があった。 そうであれば、先週からの米金利上昇、米ドル高で、米ドル・キャリー取引が逆流することで、株高から株安へ転換する可能性も注目か。
米ドルが買い戻される「もう1つの理由」
先週後半から米ドル反発が目立ってきたが、これには米ドルの「売られ過ぎ」懸念が強く、買い戻し材料に反応しやすくなっている影響もあるだろう。 円ポジションも記録的な買い越し(米ドル売り越し)となっていることから、全体的な米ドル買い戻しに連れやすくなっている可能性あり。
豪ドル高の理由、そしてそのリスク
豪ドル/米ドルは高値更新が続いてきたが、それは米国株高と連動してきた。「コロナ・ショック」で起こった金利差からかい離した高過ぎる米ドルの修正が基本か。 株高と連動した豪ドル高・米ドル安により、金利差とのかい離は昨年末までにほぼ是正された。今後株安、米金利上昇などをきっかけに、米ドル安の修正(米ドル高・豪ドル安)となるリスクも要注意か。
ユーロ高・米ドル安の理由と今後の行方
ユーロ/米ドルの高値更新が続いている。これはユーロが買われているというより、米ドル全面安の結果と考えることが基本だろう。 昨年3月「コロナ・ショック」でのパニック的米ドル買いで、金利差から大きくかい離したユーロ安・米ドル高となった。最近にかけてのユーロ高・米ドル安は、金利差で正当化できる水準への回帰が基本だったのではないか。
米ドル安、対豪ドルは警戒域か
年末年始で米ドル安が拡大したが、どの通貨を対象とするかによって「評価」にはかなり差がありそうだ。 たとえば、52週MAとの関係で見ると、対円での米ドルはとくに「下がり過ぎ」ではなさそうだが、対豪ドルでは「下がり過ぎ」警戒域に入っているといった具合。
「コロナ後」株高・米ドル安の変化に注目
「コロナ後」一般化した「リスクオンの米ドル売り」。これは、「コロナ・ショック」で起こった金利差からかい離した高過ぎる米ドルの修正が基本で、それはほぼ一巡した可能性。 株高を口実とした米ドル売り、「リスクオンの米ドル売り」に限界が出てきたなら、それに株安拡大も重なった場合は米ドル安の調整が大きくなるリスクも要注意か。
「コロナ後最強通貨」豪ドルの上昇は続くのか
「コロナ後」、豪ドルは対米ドルで4割も上昇、その意味では「コロナ後最強通貨」。 ただ「コロナ後」豪ドル高の株や金利差との関係を考察すると、今後は豪ドルのさらなる上昇も限られるようになっていくのではないか。52週MAとの関係でも、すでに「上がり過ぎ」懸念が強くなってきた可能性あり