総合商社の眼、これから世界はこう動くの記事一覧
総合商社の視点で、経済の今、新興国の今、現地情報などを織りませながら、丸紅株式会社 丸紅経済研究所の研究員の方々によるコラムをお届けします。これからの世界の動きを読んでいくためには必読のコラム。
隔週金曜日に更新
米中首脳会談を前にくすぶる「第4弾」対中追加関税
米中首脳会談を前に追加関税が再び注目の対象に11月1日に習近平国家主席と電話会談を行ったトランプ大統領は、首脳間の意思疎通の重要性を語り、11月末にブエノスアイレスで開かれるG20首脳会議...
再エネの導入を加速させる「調整力」に期待高まる
1.再エネ導入の鍵を握るのは「調整力」世界の再エネによる総発電容量は、2017年時点で2,195GWまで増加した。10月8日に、IEA(国際エネルギー機関)が公表した「Renewable2018」によると、次の5...
欧州で再拡大するポピュリズム―移民・難民問題からの立ち直りは未だ成らず
2015年、シリア紛争の激化に端を発した欧州地域への大量の難民流入がEU(欧州連合)とその加盟国を揺るがした。EUには、難民申請者の登録・審査を原則として最初の到着国が責任をもって行う「ダ...
再エネ普及の鍵となるエネルギー貯蔵 <レドックスフロー電池>
1.急速に普及する再生可能エネルギーとその課題近年、再生可能エネルギーの導入が急速に進んでいます。発電量全体に占める割合はまだまだ小さいものの、例えば太陽光発電は昨年までの10年間の年...
新興国通貨の脆弱性 - 次のターゲットは?
●脆弱性を抱える通貨が大幅下落新興国通貨の下落が市場の波乱要因となっている。年初来(8月末まで)の対米ドルの動きを見ると、主要新興国(注1)では変動相場制を採用するほぼ全ての国の通貨...
サウジアラビアの財政状況
先月、サウジアラムコのIPOが中止されるとの報道が世間を賑わせた。執筆時点で中止、あるいは延期に関する政府の明確な発表は無いものの、国王の判断によって現段階でのIPOが否定されたとの情報...
米国の経済制裁:「ドル利用禁止」はなぜ効くか?
「トランプ大統領が破棄したイランと主要国の核取引を欧州が維持したいなら、米国から独立した欧州独自の新しい決済システムの創設が必要だ」ドイツのハイコ・マース外相は独ハンデルスブラット...
米中貿易戦争で米国産大豆はどこへ行くのか?
米国と中国の通商問題が、貿易戦争に発展しています。2018年7月6日、米国は通商法301条に基づく制裁措置として、中国からの輸入品340億ドル相当に25%の追加関税を発動しました。通商法301条は...
中国の新しい環境規制~青空防衛計画の鉄鋼原料に対する影響
中国が新しい戦争を仕掛けた。その名も「青空防衛戦」だ。中国国務院は7月上旬に、「青空防衛戦勝利のための三年行動計画」(青空防衛計画)と銘打った新たな環境規制の骨子を発表。中国にとっ...
揺らぐ国際秩序 ~迷走する「西」と安定化する「東」~
最近の米国の強硬的な外交姿勢には驚かされるものがある。先月開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、通商政策をめぐりトランプ大統領が他の6カ国首脳と対立するという異例の展開とな...
むしろ議会が止まらない?―米大統領と議会の関係にみる1980年代と現在の通商政策
「米国は"ボタン"の押し違いをしようとしている。他国の不公正貿易慣行や対米輸出攻勢は軽視できないが、米国の赤字の主要な原因は米国内にある。ドル高の時期に進行した競争力の低下、生産拠点...
欧州にも影響を与える米国の税制改正~欧州での税制改正競争激化の悪影響
昨年に米国のトランプ政権による法人税(連邦税)の大幅な引き下げ(35%→21%)の実現確度が高まって以降、欧州諸国においても法人税の引き下げなどを行う動きが活発化している。本稿では、米...
年々加速する脱炭素化~政府・金融業界・産業界の取り組み~
5月18日、経済産業省は第5次エネルギー基本計画(案)を公表した。日本のエネルギー政策は、震災後の2014年に策定された現行の第4次エネルギー基本計画の内容が見直され、今夏には新たな計画が...
インターネットの大変革?―GDPR施行を受けて―
1.世界で強まる個人データ規制最近、インターネットで企業などのウェブサイト、とりわけ欧州の企業にアクセスすると、Cookieの利用についてポップアップによる警告が表示されたり、同意を求めら...
イタリアの政局混乱 - 統合欧州の足もとに新たなぐらつき
●ポピュリズムと急進右派の連立はいったん白紙に英国の脱退表明などでその結束に懸念が漂う欧州連合(EU)では、イタリアで有力視されていた反エスタブリッシュメント政府の誕生が白紙に戻る展...
ラマダンは楽しい?-増加するムスリム人口とラマダン期の消費パターン
日本では依然なじみが薄いイスラム教だが、世界的には多数の信仰者を擁しており、訪日外国人増加等をうけ、ムスリム(イスラム教徒)の観光者を見かける場面も増えてきている。今月15日頃より、...
世界半導体売上高と日本の輸出:驚くほど高い相関性
2012年末に第2次安倍内閣が発足し、2013年3月に黒田東彦氏が日銀総裁に就任してから5年以上が経過した。その間、アベノミクス、特に黒田日銀総裁による大胆な異次元金融緩和の効果もあり、日本...
中国元建て原油上場に見る中国の深謀
2018年3月26日、中国の上海で原油先物が上場しました(注1)。2012年の計画以降、何度も導入が延期されてきた大型先物の、満を持しての登場です。ポイントは、場所が世界最大の原油輸入国である...
2018年は中南米のボラティリティが高い!?
2016年は英・Brexit国民投票、米・大統領選挙で全世界が驚かされ、2017年は欧州の蘭仏独の選挙で、暫し安堵した年であったが、2018年は中南米に注目だ。ベネズエラ、コロンビア、メキシコ、ブラ...
再エネと水素でわが国がエネルギー大国になる日 ~国民の総意を結集した「カイゼン」に活路~
2月、河野太郎外務大臣の肝いりで、気候変動対策で世界を先導する新しいエネルギー外交を推進すべきとの有識者提言が取りまとめられた。有識者会合(注1)では、丸紅(株)からも世界最大規模の...