ドル円 の記事一覧
吉田恒の為替デイリー
オミクロン株と米緩和転換加速の為替への影響
コロナ変異種「オミクロン株」と米国の緩和政策転換加速は、金融マーケットの今の二大テーマと言えそうだが、前者が円高要因、後者が米ドル高要因で綱引きとの解釈には疑問。
インフレ対策での米緩和政策転換加速は、先行き景気減速への懸念から、米長期金利低下と米国株下落をもたらし、基本的に米ドル安要因になっているのではないか。
吉田恒の為替デイリー
米「最初の利上げ」と118円の米ドル高・円安
パウエルFRB議長の発言などから、インフレ対策からの米利上げ前倒し観測が高まっている。
「リーマン後」の経験から、今回の超金融緩和局面においての「最初の利上げ」までに米2年債利回りが1%までの上昇が見込まれる。米金利と為替の関係からすると、そのタイミングで米ドル/円は118円を目指す見通しになる。
吉田恒の為替デイリー
「オミクロン株」リスクでの円高の目途
いわゆる「オミクロン株」への警戒をきっかけに、米ドル安・円高リスクが試される展開となっている。1つの手掛かりは、米ドル/円と高い相関関係のある米金利の短期的な「上がり過ぎ」修正の行方。その観点では、最大で111円台までの米ドル反落リスクか。
米ドル高・円安トレンド継続中での一時的な米ドル反落は、経験的には52週MA前後までがせいぜいで、それは足元で109円程度。
吉田恒の為替デイリー
ボラティリティー復活の兆しが出てきた米ドル/円
米ドル/円の週間値幅は先週、2021年最大となった。また週間値幅平均も、10月以降2021年最大となっている。
米国の超金融緩和政策の転換を受け米金利上昇=米ドル高の動きが強まる中で、かつてなかったほど長く続いた小動きからようやく脱出する兆しが出てきた。
吉田恒の為替ウイークリー
「暗黒の金曜日」ブラック・フライデー後の為替の行方
先週金曜日(11月26日)、南アフリカのコロナ変異種への懸念をきっかけに世界的な株価暴落、「暗黒の金曜日」といったブラック・フライデーが起こると、米金利は大きく低下し、それに連れて米ドル/円も115円台から113円台へ急落した。
米インフレ懸念が拡大する中で、米金融緩和見直しの加速観測が広がっていたが、今回の動きを受けて、それは一息つきそう。
米金融緩和見直しの加速観測が一息つくなら、それを主な背景とした米金利の短期的な「上がり過ぎ」も修正に向かう可能性がある。目先は「米金利上昇=米ドル高」修正局面か。
吉田恒の為替デイリー
原油とユーロ安・米ドル高の関係に注目
止まらないユーロ安・米ドル高が展開する中で、金利差とは別に「原油安=ユーロ安」の影響も目立った。一方、それまでの「原油安=円高」の関係はかい離。ユーロ安・米ドル高が米ドル高全体をリードする構図となっている。
原油相場の動向はユーロ/米ドルへの影響を通じ、急ピッチで展開する米ドル高の行方を考える上でも注目。
吉田恒の為替デイリー
FRB人事と米金利、為替の関係
週明けから「米金利急騰=米ドル一段高」となった。これはFRB議長人事で「タカ派」のパウエル議長続投となったためとの解説もあったが、むしろ米感謝祭前の特殊要因の影響が大きかったのではないか。
米金利上昇は短期的には「行き過ぎ」懸念が強い。そうであれば、米金利「上がり過ぎ」の反動で、米ドル高・円安は短期的に一巡する可能性もありそう。
吉田恒の為替デイリー
米金利上昇でゴールド上昇という「変化」の理由
米金利と金相場(ゴールド)の関係は、9月までは「米金利上昇=金相場下落」といった逆相関が基本だったが、10月以降は「米金利上昇=金相場上昇」の順相関に変わった。
金は通貨と「モノ」の両面があり、10月を境とした米金利との関係変化は、インフレが現実的になってきたことに伴い、「モノ」としての金の評価上昇を受けた結果の可能性あり。
吉田恒の為替デイリー
米ドル高値更新後のシナリオを考える
米ドル/円は16日、年初来の高値を更新した。では米ドル高・円安はこの先どこまで進むのか?
先月の米ドル/円最大値幅は4円近くに拡大したが、経験的に、米ドル/円の大相場は続きやすいため、今月中に米ドル高・円安は116円前後まで進む可能性もありそう。
この間の米ドル/円は日米2年債利回り差と高い相関関係が続いてきたので、それがこの先も続くなら、金利差、とくに米金利の動きが米ドル/円の行方における鍵になりそう。
吉田恒の為替デイリー
対円以外で「米金利上昇=米ドル高」変化の理由
10月頃から、米金利上昇でも円以外、ユーロや豪ドルに対しては米ドル高の反応の鈍さが目立った。これは金利より、原油高など物価高の影響を受けるように変わったためか。
米ドル/円の場合、金利差との関係不変のように見えるが、金利より原油相場などの影響が大きくなる「インフレ相場」への変化において、米ドル/円も含めて為替相場への金利の影響が相対的に低下している可能性があるのではないか。
吉田恒の為替デイリー
「インフレ」が変える米金利上昇の影響
10月頃から米金利上昇でも対円以外では米ドル高の反応の鈍さが目立ってきた。また金相場と米金利の関係は、それまでの逆相関から「米金利上昇=金上昇」に変わった。
これらの変化に共通するのは「モノ」の評価、すなわちインフレに過敏になってきたということか。インフレが現実味を増す中で、米金利上昇の相場への影響が変化している可能性あり。
吉田恒の為替ウイークリー
「CPIシヨック」米金利上昇=米ドル高の行方は?
先週水曜日(11月10日)の米CPI発表を受けた米金利急騰に連れて米ドルも急反発。ただ米金利は既に短期的には異常なほどに「上がり過ぎ」の懸念が強いため、さらなる米金利上昇=米ドル高には自ずと限度ありか。
「CPIショック」を受けてユーロ/米ドルは年初来安値を更新、テクニカルにユーロ安・米ドル高を模索しやすい。このため対ユーロでの米ドル高はどこで一巡するかもしれず、全体的な米ドル高が一段落する目安となるか。
吉田恒の為替デイリー
「CPIショック」と米ドル相場への影響
10日の米CPI発表をきっかけに、米金利が急騰、米ドルもほぼ全面高となった。
ただ、すでに米2年債利回りは短期的に極めて「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。また、そもそも供給サイドが主因の最近の物価上昇に対する米金利上昇の持続性にも懐疑的な面がある。
吉田恒の為替デイリー
メキシコ金融政策決定会合とペソとの関係
メキシコは本日4回連続利上げ決定が有力視されている。ただ為替相場との関係では、過去3回の利上げでも、メキシコペソ/円は高値圏で推移にとどまり、上昇は限られた。
利上げでもメキシコペソ上げ渋りの一因は、5年MAなどが示唆するように、すでに中長期的な高値限界圏に達しているため!?
吉田恒の為替デイリー
米ドル/円 反落の理由と今後の見通し
米ドル/円は9日、久しぶりに113円割れへ反落した。短期的に「上がり過ぎ」懸念が強くなっていた米2年債利回りが先週にかけて急低下したことが主因か。
米2年債利回りは短期的な「上がり過ぎ」修正でさらに低下する可能性があり、その影響で米ドル/円も112円割れまで続落する可能性も!?他方、円売り拡大の反動から円買戻し圧力も強そうなため、米ドル/円反発余地はしばらく限られそう。
吉田恒の為替デイリー
年内の円安はもう終わったのか?
先週、米金利は大きく低下。これは、短期的に異常なほどの「上がり過ぎ」の反動が主因か。
経験的に、「上がり過ぎ」修正を経た高値更新には予想以上に時間がかかる。その意味では、米金利高値更新に伴う米ドル/円の高値更新も予想以上に先になり、その結果年内の米ドル高・円安はすでに終了した可能性もある!?
吉田恒の為替ウイークリー
円安「サイクル・トップ」という可能性
11月5日の米雇用統計発表は予想より良い結果だったが、米金利は低下、それに連れて米ドル/円も反落となった。これは米金利の短期的な「上がり過ぎ」の反動が主因か。
米雇用統計発表をきっかけに、米金利の短期的な「上がり過ぎ」の修正が本格化し、米ドル高・円安が「サイクル・トップ」を付けるパターンが今年2回あった。今回もその可能性に注目。
吉田恒の為替デイリー
主要通貨の対米ドル・ポジション総点検
2021年は全般的に米ドル高の進行が目立ったが、ただ対米ドルでの主要通貨のポジションは必ずしも一様ではなかった。
足元で対米ドルでの売り越しが大きいのは円、豪ドル。一方、ユーロ売り越しは小幅に過ぎず、英ポンドやNZドルは逆に買い越しとなっている。