吉田恒の為替ウイークリー 米ドル高値更新、140円トライの可能性も
先週の米ドル/円は一時137円台まで米ドル一段高となった。今週も注目イベントであるジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長による「タカ派発言」への警戒から米ドル買いを試す展開が続きそう。 この間の米ドル高値更新の可能性にも注目。予想レンジは135.5~140円中心。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 米インフレ対策と米ドル高継続の関係
供給要因によるインフレ、「コスト・プッシュ・インフレ」は、原油価格の急落などによりピークを過ぎたようだ。 ただそれを好感した株高、そして原油急落によるガソリン価格の下落などは、主に消費者心理改善を通じて需要刺激効果をもたらしている可能性がある。需要要因によるインフレ、「デマンド・プル・インフレ」対策の需要抑制策は、引き続き通貨高をもたらす可能性があるだろう。
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吉田恒の為替デイリー FOMC議事録が需要抑制を強調した意味
8月17日公表された7月FOMC議事録では、インフレ是正のために需要を抑制することを強調した点が印象的だった。これは、議事録公表までの間の「変化」を反映した可能性もありそうだ。 需要抑制に整合するマーケットの動きは、為替の場合なら通貨高。FOMCが需要抑制を強調したことで、それと整合する米ドル高再燃の可能性が改めて注目されそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 行き過ぎた円安の大反転、1998年の悪夢
米ドル高・円安は、5年MAかい離率などで見ると、行き過ぎ懸念が強くなっている。 行き過ぎた米ドル高・円安の反転は、1998年のような米ドル大暴落をもたらしたこともあった。
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吉田恒の為替デイリー 利上げ見通し巡る「FOMC vs 市場」の影響
FOMCメンバーたちの大幅な利上げ見通し表明の割には、本来的に米金融政策を反映する米2年債利回りなどの上昇が鈍い印象だ。 これが米利上げ見通しを巡るFOMCと市場の見方のズレということなら、そのズレが修正される局面で米金利、それを通じた為替相場のボラティリティーが高まる可能性に要注意。
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吉田恒の為替デイリー 円安トレンドは139円で終わったのか?
米ドル/円は7月の139円台から急反落となったが、既に米ドル高・円安トレンドは139円台で終わったのか、それともまだ米ドル高値更新に向かうのか。 米金利との関係からすると、まだ米ドル高値更新の可能性はありそうだ。ただ既に、「行き過ぎた米ドル高・円安」となっている中で、ヘッジファンドなど大口投資家の中には、一早く円売り取引縮小に動き出した兆しもある。
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吉田恒の為替ウイークリー 米ドル/円は「下がり過ぎ」修正リスクに注目
先週の米ドル/円は、米インフレ指標が予想を下回ったことに反応、一時131円台まで米ドル急落となった。ただこれは、米金利から見ると米ドル「下がり過ぎ」の可能性がある。目先、「下がり過ぎ」修正の米ドル反発リスクに注目。今週の予想レンジは131.5~135.5円。 ユーロ/米ドル、豪ドル/米ドルはこの間のレンジを上放れ。これが新たな米ドル安シグナルなのか「ダマシ」なのかも慎重に見極めたいところ。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 円ショート戦略転換の始まりか
ヘッジファンドなどの取引の目安とされる統計で、最近にかけて円売り越しが急縮小した。 歴史的円安でプロのトレーダーも大きな「収益源」と位置付け急拡大した円ショート・ポジションを、反転リスクを減らすべく徐々に手仕舞う動きが始まった可能性がある。
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吉田恒の為替デイリー 雇用統計並みCPI「ヘッドライン大相場」
8月10日の米CPI発表直後に米ドル/円は2円近い急落となった。特定の経済指標発表をきっかけに為替相場が大きく動くことは「ヘッドライン・ディーリング」と呼ばれ、近年は米雇用統計が有名だが、この2ヶ月ほどはCPI「ヘッドライン大相場」ともなった。 ただし、今回の「CPI大相場」の米ドル安・円高の持続は、米金利がそれを正当化するかが鍵だろう。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円「CPI相場」、7月との違い
7月は、CPI発表をきっかけに、米ドル高・円安は一気に140円に迫る動きとなった。 ただ7月は、ユーロ/米ドル、22年ぶりの「パリティ割れ」が米ドル高をリードした可能性がある。今回は、ユーロ/米ドルを取り巻く状況、米ドル/円の90日MAかい離率など、7月との違いも目立つ。
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吉田恒の為替デイリー インフレ対策と米ドル高が終わる可能性
米ドル高・円安は、2022年以降インフレ対策の米利上げ見通しと連動してきた。 そのインフレに影響する原油価格が、最近にかけて急落した。「行き過ぎた原油高」の修正の可能性があり、そうであればインフレ対策と米利上げ、その影響を受ける米ドル高も曲がり角を迎えている可能性がある。
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吉田恒の為替ウイークリー 米ドル高・円安の「限界」確認の可能性
米ドル/円は、過去2週間の大荒れ相場を経て、先週末は135円まで米ドル高・円安に戻してきた。 米景気への懸念後退、米大幅利上げ予想再燃などから、米ドル高トライが先行しそうだが、その中で少し気になることが最近にかけての原油価格の急落。 米ドル高トライの限界を確認すると想定して、今週は133.5~137.5円中心での展開を予想。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 原油急落は「インフレ→景気減速」の前兆か
世界的な資源・穀物の供給先であるロシアとウクライナの軍事的衝突をきっかけに、供給不安から原油など資源・穀物相場は高騰したが、6月以降急落した。 ウクライナ情勢に大きな変化がない中での原油価格などの急落が、世界景気の減速に伴う需要縮小の影響だとすると、世界経済のテーマは今後インフレから景気減速に変化する可能性もありそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 割高局面の米ドル買い戦略再検証
7月末からの約1週間で米ドルは130円割れ近くまで急落。歴史的円安が動揺した背景には、米ドルなど外貨の割高懸念が高まっていることがあるだろう。 割高局面における米ドル買いなど投資戦略のテーマは、「許容出来る損失」の自覚。その上で(1)投資規模の抑制、(2)ストップロス注文、(3)小まめな利益確定などが主な課題となる。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 特殊だった米ドル/円「FOMCショック」
7月FOMC以降の米ドル急落、「FOMCショック」は基本的には対円のみの現象。FOMC以前の対円の米ドル「上がり過ぎ」などを受けた特殊な現象だった可能性あり。 米ドル/円急落を「特殊」と理解せず、米景気や米金利、米ドルに悲観的になり過ぎるリスクには要注意。目先的にはその反動が入る可能性もありそうだ。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 続・日銀緩和不変でも円安は終わる
7月末FOMC以降、米ドル安・円高に大きく動いたが、これは日銀の金融緩和が全く変わらない中で起こった。 これまでの米ドル高・円安は、基本的に米金利上昇に連れた結果だっただけに、日銀の金融緩和が変わらなくても、米金利次第でこれほど大きく米ドル安・円高に戻した点は重要だろう。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 米ドル安本格化は時期尚早
先週にかけて米ドルは対円で急落したが、一段と米ドル下落が本格化するためには米金利の大幅な低下が必要で、米金融政策との関係からするとそれは時期尚早だろう。 FOMC後もユーロ/米ドルなどでは米ドル安は目立った動きではなく、むしろ対円の米ドル安が「特殊現象」の可能性がある。全体的に米ドル安が本格化に向かう段階ではまだなさそうだ。
吉田 恒
吉田恒の為替ウイークリー 8月の米ドル/円を予想する
7月の米ドル/円は、140円手前で上昇が一巡すると、月末にかけて一転して132円台まで急落した。米利上げ見通しの下方修正により、「米金利上昇=米ドル高」終了の可能性が出てきたことに加え、短期的な米ドル「上がり過ぎ」修正が一気に起こったことが主因か。 円安トレンド終了の可能性が出てきたが、円高トレンド開始後の過去の経験や、米金利の見通しなどを参考にすると、このまま130円割れに向かう可能性は低そう。8月の米ドル/円は130~136円中心の展開を予想。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 「円高プチパニック」は続かない可能性
先週は、久しぶりに大きく米ドル安・円高に動く、「円高プチパニック」となった。これは、短期的な「行き過ぎ」修正が一気に起こったことが主因か。 132円台までの米ドル急落で、そんな短期的「行き過ぎ」もほぼ是正された。当面の米ドル/円は米金利次第だが、その米金利が下がるリスクは限られそうだ。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 米大幅利上げでも米ドル急落の理由
7月FOMCは前回に続き0.75%の大幅利上げを決めたが、米ドル相場はその後急落となった。 為替相場は、基本的に政策金利より市場金利に連動。既に、米政策金利、FFレートの3.5%までの引き上げを織り込んだ米ドル高は、修正の下落リスクが入りやすい。
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