吉田恒の為替デイリー FOMCが示した米ドル高終了の可能性
27日のFOMC終了後のパウエルFRB議長の発言などを受けて、今後の米利上げ見通しを下方修正する見方が広がった。 米2年債利回りは、既に政策金利のFFレート上限が3.5%まで引き上げられることを織り込むまで上昇し、それが基本的にここまでの米ドル高・円安をリードしたが、その利上げ見通しが下方修正されるなら、「米金利上昇=米ドル高」終了の可能性が出てくる。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 米ドル/円「FOMC相場」を考える
このところのFOMCは、「米金利上昇=米ドル高」が「米金利低下=米ドル安」へ転換するきっかけになるケースが続いた。 今回は既に、FOMCと米金利及び米ドルとの関係に変化の兆しがみられる。今回のFOMCで相場が大きく動くとしたら、「米金利低下=米ドル安」方向ではないか。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円上昇終了ならクロス円上昇も終了
米ドル高・円安が少し足踏みしてきた。仮に米ドル高・円安が終了したとして、一方でクロス円、例えば豪ドル高・円安などは変わらずに続くということはあるだろうか。 過去のケースを検証すると、今回の場合おそらくその可能性は低いだろう。
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吉田恒の為替ウイークリー 米利上げ0.5%へ縮小説浮上、米ドル高に修正リスク
先週末にかけての米ドル反落は、米CPI発表後の「1%米利上げ説」をきっかけに、言わば「フライング」で137円を大きく上回った米ドル高・円安の修正ということが基本か。 今週は27日水曜日のFOMC、28日木曜日の米GDP発表など注目材料が目白押し。米ドル/円は134~138円中心に米ドル高の修正リスクが高い展開を予想。
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吉田恒の為替デイリー 実質実効レートが示す円安の「限界」
円の総合力を示す実質実効レートの6月の5年MAかい離率はマイナス19.96%となった。経験的に、同かい離率のマイナス20%前後までの拡大は、円安の限界を示している。 例外的に同かい離率がマイナス20%以上に大きく拡大、行き過ぎた円安が一段と拡大したのが2014年10月以降のケース。今回その再現の鍵を握っているのは米インフレ対策の利上げ。
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吉田恒の為替デイリー ECB利上げと米ドル高「終わりの始まり」
ECBは7月21日、事前の予想以上の0.5%利上げを決めた。約22年ぶりのユーロ/米ドル「パリティ割れ」といったユーロ安の阻止も一因だったのではないか。 一方で、米金利の上昇にも鈍化の兆しがあることからすると、このECB利上げが後から振り返って米ドル高全体の「終わりの始まり」となる可能性にも注目。
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吉田恒の為替デイリー 続・円安終了後の円高「基本シナリオ」
円安が進む中で外貨投資を始めた投資家からすると、円高への反動がどの程度のペースで、さらにどの程度の規模で起こるかは、常に気になるところだろう。 例えば、この円安が終わった後は、再び100円割れまで円高に戻る可能性もあるのか、それとももうそこまで円高にはならないのか。過去の円高トレンドを検証すると、140円から円高に向かった場合、基本的に110円程度まで円高に戻る意識は必要になりそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 円安終了後の円高「基本シナリオ」
円安トレンドが終了した後は、どんなペースで円高に戻すかについて、過去4回の円安トレンド終了後の動きを参考に考えてみた。 4回に共通したのは、2ヶ月程度で5%以上の米ドル安・円高に戻したということ。さらに円高への動きが大きくなるかは、ショック相場に巻き込まれるかの影響が大きかった。
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吉田恒の為替ウイークリー 短期的に行き過ぎた米ドル高・円安の調整か
米6月CPI発表をきっかけに、7月FOMC「1%利上げ」説が浮上、米ドルは一気に140円の大台に迫る一段高となった。たださすがに「1%利上げ」説には無理がありそうで、それをきっかけとした米ドル高・円安も「行き過ぎ」懸念が強そうだ。 140円前後で、比較的早い段階で行き過ぎた米ドル高・円安の調整へ転換する可能性に注目。今週の米ドル/円は136~140円中心の展開を予想。
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吉田恒の為替デイリー 米GDPナウが維持したリセッション予想
先週は、米6月CPIの結果を受けて、一時7月FOMCでの利上げ幅を1%に上方修正する見方が浮上。為替相場もそれに反応し、米ドル/円は140円に迫る動きとなった。 米GDP「早読み」で定評のあるGDPナウは15日、4~6月期GDP成長率予想をマイナス1.5%に更新。定義上「リセッション」となる2四半期連続マイナス成長の可能性が続いている。「リセッション」は、米利上げを下方修正させる要因だ。
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吉田恒の為替デイリー FOMC「1%利上げ」説と大乱高下リスク
13日発表の米6月CPIをきっかけに、7月FOMCの1%利上げ説が拡大、米ドル買いも再燃となった。 ただCPIは、基本的に景気に対する「遅行指数」。今回と方向は正反対ながら、「遅行指数」への過剰反応が、相場の大反転につながった2003年6月のケースもあっただけに、一応要注意か。
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吉田恒の為替デイリー 【為替】クロス円と米ドル/円、「別の顔の円安」
主要なクロス円の多くは、過去1ヶ月で5%程度反落、随分円高に戻した。米ドル/円が円安値圏で推移していることと比べると「円安」の印象に差が出てきた。 クロス円反落(円高)の主因は景気減速への懸念。
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吉田恒の為替デイリー 【為替】「米金利上昇=米ドル高」は今週が分岐点か
5月以降の米金利には、FOMC前後にピークを打つパターンが続いた。このパターンがまだ続くなら、7月末FOMCに向けて米金利は一段と上昇する見通しになるため、米金利と連動する傾向の強い米ドルの行方を考える上でも気になるところだ。 ただし、7月末FOMCに向けて米金利が一段の上昇に向かうかは、過去のプライス・パターンを参考にすると、今週中にこの間の高値を更新できるかが1つの目安になりそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 【為替】ユーロ安と豪ドル安を比較する
中長期移動平均線からのかい離率などで見ると、ユーロ/米ドルに比べ豪ドル/米ドルの「下がり過ぎ」懸念は強くない。最近までのエネルギー価格急騰などの影響か。 そんなエネルギー価格も下落に転じたことで、米ドル高が続いた場合は、豪ドルなど資源国通貨の続落リスクが相対的に大きくなる可能性あり。
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吉田恒の為替ウイークリー 今週の米ドル/円予想は135~137円中心
先週は米ドル高の主役が対円から対ユーロなどに移行、ユーロ/米ドルは一気に1ユーロ=1米ドル「パリティ」目前に迫るユーロ安・米ドル高となった。 インフレと景気を両にらみしながら、米利上げ見通しを手掛かりにした展開が続きそう。今週の米ドル/円予想レンジは135~137円中心か。
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吉田恒の為替デイリー 米「リセッション」と米ドルへの影響
米GDP予想の「早読み」で定評のあるGDPナウは8日、4~6月期成長率予想をマイナス1.2%と、1日発表のマイナス2.1%から上方修正した。 ただ2四半期連続のマイナス成長で「リセッション」の可能性が高まれば、米利上げシナリオが下方修正されることを通じ、米ドル相場にも影響しそうなだけに、引き続き要注意。
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吉田恒の為替デイリー ユーロ/米ドル「パリティ」後のシナリオ
52週MA、5年MAといった2つの移動平均線からのかい離率を参考にすると、1ユーロ=1米ドルといった「パリティ」を割れると、ユーロ「下がり過ぎ」懸念は強まる。 この局面で0.9米ドルまでユーロ安・米ドル高が続く可能性は基本的には低いだろう。
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吉田恒の為替デイリー 【為替】米ドル高と金利、株との関係を再点検
最近にかけて、主要な通貨ペアと金利差とのかい離が目立った。 金利差からかい離した米ドル高・円安は、米国株安を受けた米国の投資家の外遊資金の引き揚げ「レパトリエーション」の影響などが考えられる。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 【為替】豪州大幅利上げでも豪ドル安の理由
RBAは6月5日、3ヶ月連続の利上げを決定したが、豪ドルはむしろ反落となった。 世界的な景気減速への懸念や、株安、リスクオフといった要因から、代表的な資源国通貨の豪ドルは売られやすくなっており、引き続き下落リスクは要注意か。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー ECB利上げ接近でもユーロ安の理由
ECBは7月に最初の利上げを行うと見られているが、その割にユーロ相場の反発は鈍かった。金利差からかい離したユーロ安・米ドル高は、米国株安と一定程度連動した結果。 今後のユーロ/米ドルの行方は、ECB利上げ以上に米国株の動向にも注目が必要か。
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