吉田恒の為替デイリー
【為替】ユーロ高・米ドル安はどこまで進むのか
次回の利上げ幅が、FRBの0.25%に対し、ECBは0.5%と上回る見通しなどを理由にユーロ高・米ドル安が続いている。
その一方で、90日MAかい離率などは、短期的なユーロ高・米ドル安の「行き過ぎ」懸念が徐々に高まってきた可能性を示している。
吉田恒の為替ウイークリー
【為替】日銀ショックの円高の反動を試す局面か
先週の米ドル/円は日銀会合前に127円台前半まで続落したが、日銀が10年債利回りの許容上限の再拡大を見送ると米ドル高・円安へ戻すところとなった。
日銀の政策見直しに伴う「円金利上昇=円高」との見方は行き過ぎの懸念あり。米ドル/円自体も、短期的な「下がり過ぎ」懸念が強い。
当面127.5~132.5円中心で推移し、2月1日FOMC前後にレンジ・ブレークが基本か。
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【為替】メキシコペソ買いトレードの再点検
メキシコペソ/円は、2022年の最大上昇率が米ドル/円も上回った。大幅な金利差と合わせるとメキシコペソ/円の買いは最も利益を上げたトレードの1つだった。
そんなメキシコペソ/円も2022年末にかけて一時急落したので、短期と中長期の評価について再点検してみる。
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【為替】米金利低下の米ドル安への影響を考える
この2ヶ月余りの米ドル急落は、日米10年債利回り差米ドル優位縮小である程度説明が可能だったが、金利低下幅を比べると、主役は米10年債利回りの低下だった。
その米10年債利回りは、すでに米2年債利回りを大きく下回り、いわゆる「逆イールド」が約40年ぶりの水準まで拡大した。米利上げが続く中で、米短期金利低下が限られるなら、米長期金利、10年債利回りの低下も限られそうだ。
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【為替】日銀緩和維持後の米ドル/円を考える
日銀が、注目された1月18日の会合で金融緩和のさらなる修正を見送ると、円金利は大きく低下。それに連れた形で米ドル/円も一時131円台まで大きく米ドル高・円安となった。これにより、米ドルは今週初めに示現した127円台で当面の底を打ったかと言えばまだ微妙だろう。
当面の米ドル安・円高の終わりを見極めるために必要なのは、過去の経験を参考にすると、さらなる金融緩和見直しでも円安が限られるとの見方になるのかどうかではないか。
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【為替】米ドル/円と金利差の関係、何が変わったか
2022年11月以降の米ドル/円の急落は、それまで連動してきた日米2年債利回り差から大きくかい離したものだった。一方で、日米10年債利回り差とは一定の相関関係が続いた。
米ドル/円は、ボラティリティの大きな対象に過敏に反応する傾向があるため、米景気減速、日銀の政策転換などを受けた日米10年債利回り差を手掛かりに変動する可能性がありそう。
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米ドル/円の当面の「天底パターン」
米ドル/円の90日MAかい離率がマイナス10%前後まで拡大してきた。同かい離率は±10%前後で拡大一巡となるのが基本だったので、その観点からは米ドル安が当面のクライマックスを迎えている可能性もありそうだ。
経験的には、かい離率が±10%前後で拡大一巡となった後は、米ドル高安値更新まで半年以上と長い時間がかかることが多かった。その意味では、2023年の米ドル安・円高が120円割れへ一段と拡大するか否かも、当面の値動きが手掛かりになりそうだ。
吉田恒の為替ウイークリー
止まらない円高の中で浮上する「変化」
米ドル/円は、先週注目された米CPI発表の後から、この間の米ドル安値更新で一段安となった。1月18日の日銀金融政策会合に向けて、緩和政策のさらなる修正思惑から円買いも根強い。
2ヶ月余りで20円以上も米ドル急落となる中で、テクニカル指標を見ると、短期的な米ドル下落や米金利低下の「行き過ぎ」懸念も強くなってきた。
吉田恒の為替デイリー
130円割れで「悪い円安」は終わりなのか
一時150円を越えて米ドル/円の5年MAを3割以上、上回った米ドル高・円安は、物価高との同時進行もあり「悪い円安」との評価が高まった。
最近にかけて米ドル/円は130円割れまで急落。これを受けて5年MAかい離率も1割程度に縮小した。これはなお米ドル「上がり過ぎ」の是正途上との意味。
一方、米ドル/円の90日MAかい離率はマイナス10%近くに拡大。短期的には、すでに米ドル「下がり過ぎ」懸念が強くなってきた。
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米ドル安の主導役、ユーロ買いの再点検
最近にかけての米ドル安は、日米金利差からはかい離しているが、一方で独米金利差からはある程度正当化される結果。その意味では、米ドル安がどこまで続くかは、ユーロ買いの動きに注目したい。
そんなユーロは短期的な「上がり過ぎ」「買われ過ぎ」懸念も出てきた。
吉田恒の為替デイリー
当面の方向を決める可能性のあるCPI相場
この半年ほど、米CPI発表後に為替相場は一方向へ大きく動くパターンが繰り返されてきた。特にCPIの前年同月比上昇率が予想を下回ったケースは過去半年で3回あったが、全て3円以上の米ドル急落となった。
今回もCPI発表後の動きが、当面の方向性を決める可能性に注目。
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黒田緩和転換だけで120円は割れないか?
黒田総裁が主導した日銀の金融緩和。その転換で「円金利上昇=円高」はどこまで進むのか。
日本の長期金利は、これまで日銀の金融政策とは別に、「世界一の経済大国」である米国の長期金利の影響も大きかった。黒田緩和転換に伴う「円金利上昇=円高」について考えてみた。
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130~135円レンジ・ブレークに注目
2023年の取引スタートとなった先週の米ドル/円は上下に荒い展開となった。こうした中で、2022年12月FOMC議事録公表により、インフレに対する姿勢においてFOMCと金融市場の「大いなる認識ギャップ」が再確認された。
米ドル/円の当面の行方は、130~135円をどちらに抜けるかに注目。
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失業率が示す米金利「下がり過ぎ」リスク
1月6日、米2年債利回りは、今回の米利上げ局面では初めて政策金利のFFレートを下回ってきた。これが続くようなら、「早期利下げ」を織り込んだ動きと言えるだろう。
ただ、米失業率とFFレートの関係からすると、それとは「真逆」と言えそうな状況となっている。
吉田恒の為替デイリー
為替の新年相場が「ダマシ」だった理由
2023年の為替相場は早々に130円割れとなるなど米ドル安・円高で始まった。では、これは2023年の米ドル安・円高のまだ始まりに過ぎないのだろうか。
為替相場においては、年明け早々の動きが、結果的にはその年のトレンドとは逆だった、言わば「ダマシ」だったケースもあった。
吉田恒の為替デイリー
円高はまだ続くのか、それとも終わるのか
米ドル安・円高トライが続く中で、90日MAかい離率などで見ると米ドルの短期的な「下がり過ぎ」懸念も拡大してきた。過去2ヶ月余りの米ドル急落は、米ドル「買われ過ぎ」反動も一因と見られたが、それもほぼ是正されたと思われる。
米ドル安・円高も目先的にはクライマックスが近いのではないか。
吉田恒の為替デイリー
日銀サプライズ後の円高への疑問
日銀が予想外のタイミングで10年債利回りの許容上限を拡大すると、円金利上昇に連れた形で為替相場も大きく円高に動いた。
ただし、この円高は金利差からは大きくかい離していた。日本の金利以上に外国の金利が大きく上昇したためだ。日銀の緩和転換での円高は過剰反応の懸念もあるのではないか。
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1月の米ドル/円を予想する
米ドル/円は2022年12月には130円割れ寸前まで急落した。ただこの米ドル安・円高は日米金利差からのかい離が目立っている。
一方、ユーロ/米ドルと独米金利差の事情は異なる。ユーロ高・米ドル安は金利差と整合的。
米ドル売り・ユーロ買いがどこまで続くかに注目。それが一巡すると、金利差から見る行き過ぎた米ドル安・円高も修正される可能性。1月の米ドル/円は128~138円で予想。
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続・黒田緩和転換で円高になるのか?
日銀がYCCを止めても、先進国の長期金利は基本的に連動するため、日本の10年債利回りの上昇は米10年債利回りとの関係を参考にすると、0.7~0.8%程度までがせいぜいか。
日本の10年債利回りが一段と上昇した場合、保有国債の含み損拡大に伴う日銀の債務超過転落への懸念から、「円金利上昇=円買い」から「円金利上昇=円売り」に変わる可能性にも要注意。
吉田恒の為替デイリー
黒田緩和転換で円高になるのか?
12月20日の日銀のYCC(イールドカーブ・コントロール)見直しを受けて、米ドル/円は一時130円割れ寸前まで急落した。これは日米金利差からかい離、日本の10年債利回りの上昇に反応した結果だった可能性。
日銀は10年債利回りの上限を0.5%まで拡大したが、早々に10年債利回りはその上限近くまで上昇した。円高が、10年債利回りの上昇を手掛かりとするなら、目先的には一巡の可能性。