吉田恒の為替デイリー 中国・豪州の関係悪化と豪ドルの関係
中国が豪州の一部輸入制限に動くなど、中国と豪州の関係が悪化している。豪州の貿易のうち中国の割合は約3割も占めているだけに、今後の影響は注目される。 ただ今のところ、豪ドルは中国株や米国株の上昇に連動、上昇基調が続いている。豪ドルの下落リスクは、中国含む世界的な株高傾向が株安に転換した場合の影響が大きそう。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 豪ドルは株より金利との連動に戻る
豪ドル/米ドルは、3月の「コロナ・ショック」で金利差から大きくかい離する急落となった。「コロナ・ショック」一段落後の豪ドル/米ドルの反発は、そんな金利差からのかい離の修正が大きかったのではないか。 最近にかけて、豪ドル/米ドルと金利差とのかい離はほぼ是正された。徐々に豪ドル/米ドルは、普通に金利差と連動する状況に戻っていくのではないか。
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吉田恒の為替ウイークリー 12月の為替を予想する
12月の米ドル/円は経験的には、月間値幅が3円以上といった具合に大きく動きやすかった。ただ、大きく動くのはクリスマス休暇前の月半ばまでが基本。 過去半年程度続いてきたレンジ、足元なら103.2~105.4円を、今のところの年内最後のイベント、12月16日FOMCまでに、レンジ・ブレークできるかが、年内最後の大相場があるかの最初のハードル。
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吉田恒の為替デイリー 金利差と無関係のユーロ高・米ドル安の理由
4月以降、ユーロ高・米ドル安基調が続いてきたが、金利差ではほとんど説明できないこの動きは株価と相関してきた。背景にあったのは、米ドル・キャリー取引の影響か。 10月以降、米ドル・キャリー取引が縮小すると、ユーロ/米ドルと株価の相関関係も薄れた。金利差とほぼ無関係なユーロ高・米ドル安が続くかは、米ドル・キャリー取引の再燃が鍵になるだろう。
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吉田恒の為替デイリー 続・新興国通貨の「上がり過ぎ」リスク
株高、リスクオンで新興国通貨の上昇傾向が続いているが、90日MAとの関係で見ると短期的な「上がり過ぎ」懸念も強くなっている。 3月「コロナ・ショック」のメキシコペソ暴落のように、下落局面に転換した場合、「上がり過ぎ」の反動が、下落を加速させるリスクも要注意だろう。
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吉田恒の為替デイリー 続・米政権交代パターンの示唆は円高
米国では、共和党から民主党への政権交代後は円高に変わることが多かった。また政権交代に限らず、政権2期目への移行でも為替政策姿勢の転換が明確にみられることがあった。 トランプ政権の「米国第一主義」の中で広がった米国株の割高、日本株の割安拡大の修正などの影響は、基本的には為替で円高の示唆ではないか。
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吉田恒の為替デイリー 米政権交代パターンの示唆は円高
1980年以降の米大統領選挙での政権交代は、共和党→民主党が2回、民主党→共和党が3回だった。基本的に、前者ではその後米ドル安・円高、後者では米ドル高・円安となった。 今回、民主党バイデン政権への交代が現実味を帯びる中で、米ドル/円は一時103円割れ近くまで下落。それは過去の経験則通りの方向性とは言えそうだ。
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吉田恒の為替ウイークリー 緩やかな円高、加速するならその「鍵」とは?
米国株上昇トレンドと連動する形で、米ドル/円は6月以降緩やかな下落トレンドが展開。またこの下落トレンドは、90日MAを上限、それを2%下回った水準を下限としたレンジ内で上下動するといった「法則」があった。 上述のレンジ下限トライは、おもに米国株の継続的な下落局面で見られた。以上から、米国株上昇が続き、緩やかな米ドル/円下落が続くか。米ドル/円下落加速には、米国株安の拡大が必要ではないか。
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吉田恒の為替デイリー 豪ドルで考える「脱・小動き」の目安
方向感のない小動きが、この数ヶ月米ドル/円だけでなく、豪ドルなどにも波及している。具体的には、90日MA±2%中心の小動きが続いている。 豪ドル/米ドル、豪ドル/円の90日MA±2%レンジは、足元で0.705~0.735ドル、74.3~77.3円程度。このレンジ・ブレークが、米ドル/円含めた為替相場全体の「脱・小動き」につながる可能性に注目。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円の「逆張り」、そして「順張り」
米ドル/円は過去半年、90日MAを上限、一方90日MAを2%下回った水準を下限としたレンジ中心の一進一退が続いた。足元のそのレンジは103.5~105.5円。 レンジ相場が続く中では、「逆張り」がトレードの成果を上げた可能性がある。ただレンジを大きくブレーク、当面のトレンドが明確になったら、トレンド・フォロー、「順張り」への変更が必要になる可能性がある。
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吉田恒の為替デイリー 「Brexitリスク」と米大統領選挙の関係
英ポンドは最近にかけ「合意なき離脱」懸念が後退、急反発となった。週明けにEUと貿易協定を巡り合意するとの観測も浮上している。 「合意なき離脱」懸念の後退は、米大統領選挙後に顕著。英ジョンソン首相の対EU強硬姿勢は、結果としてトランプ米大統領の影響が大きかったと理解されていた可能性。
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吉田恒の為替デイリー 「株高・円高」だが「株安・円高」もあり!?
今週は世界的に株高が続く中で米ドル/円は下落、株高・米ドル安(円高)が目立った。ただこの数ヶ月、株安局面でもそれが継続的に展開する局面では米ドル/円は下落(円高)した。 以上から、米ドル/円は株高(リスクオン)、そして株安(リスクオフ)が一定期間継続する局面でも下落(円高)する可能性がありそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 選挙後大相場へ「豹変」のタイムリミット
米大統領選挙年の米ドル/円は、選挙前後から大相場へ向かう「アノマリー」があった。ただ小動きが11月半ば頃まで続いたケースもあった。 最も遅かったケースでも、11月20日過ぎには一方向へ大きく動き出した。過去の経験を参考にすると、今回も「アノマリー」が機能するか、今週がタイムリミットの可能性も。
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吉田恒の為替ウイークリー 「コロナ後」の米ドル・米国株の関係が変化
「コロナ後」は米ドル安、米国株高といった具合に、米ドルと米国株は逆方向の動きが続いてきたが、それが通常の同方向の動きに戻ってきた可能性がある。 米大統領選挙後の米ドル/円は、トレンドを伴った高いボラティリティーの相場がこれまで繰り返されてきたが、今回もそうなるかの鍵を握っているのは米国株ではないか。
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吉田恒の為替デイリー トルコリラは底を打ったのか?
トルコリラは安値更新が続き、一時12円割れ寸前まで下落したが、先週から大きく反発した。19日予定の金融政策会合でのリラ防衛利上げへの警戒が影響したようだ。 過去の経験で説明できないリラ安が続いているものの、かろうじて経験則で説明できるのは「大暴落後の下落は限られる」ということ。これが機能するなら、トルコリラは当面の底を打った可能性がある。
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吉田恒の為替デイリー 新興国通貨の「上がり過ぎ」リスク
株高、リスクオンが続く中で、新興国通貨も一段高となったが、短期的な「上がり過ぎ」懸念も強くなってきた。 主要通貨に比べてボラティリティーの高い新興国通貨は、「上がり過ぎ」の反動で下落に転じると暴落するリスクが高まりかねないだけに、取引に注意が必要だろう。
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吉田恒の為替デイリー 米民主党への政権交代と円高、日本の短命政権
1980年以降で、共和党から民主党への政権交代となったのは、1993年のクリントン政権、2009年のオバマ政権の2回だったが、共通したことに、強烈な円高と日本の短期政権化があった。 この2回のうち、今回バイデン新政権誕生となるなら、オバマ政権を取り巻く状況がより参考になるのではないか。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 「リスクオンの米ドル売り」変化の可能性
「コロナ・ショック」のリスクオフで「安全資産」の代表格として買われた米ドルは、その後の株高、リスクオンでは基本的に売られてきた。 ただ今週の株高、リスクオン局面では米ドル/円が105円台に急反発するなど、米ドルは買われた。米ドル売りが長く続き、「売られ過ぎ」となったことで、株高、リスクオンでも米ドル売りが限られ、むしろ米ドルが買われやすくなっている。
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吉田恒の為替デイリー 仕切り直しの「米大統領選挙アノマリー」
米大統領選挙年の米ドル/円は、選挙後に90日MA±2%のレンジを抜けた方向に大相場が展開する「アノマリー」が続いてきた。 先週の103円台への急落で一旦90日MA±2%レンジを下抜けたものの、週明けの105円台への急反発で再びレンジ内に戻され、「アノマリー」は仕切り直しの形となった。
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吉田恒の為替ウイークリー 米ドル/円「101円割れ」のシナリオ
米大統領選挙の勝敗が未決着の段階で、先週米ドル/円はこの間サポートされてきた104円を割り込んできた。「大統領選挙アノマリー」からすると、これは年初来の米ドル安値101円割れを目指す可能性あり。 ただ、先週は株高・米ドル安。これは「コロナ後」半年以上も続いた相場。そんな株高で米ドル/円が一段と下落するかは懐疑的な面も。米ドル/円一段安には株安への転換で円買い拡大が必要!?
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