吉田恒の為替デイリー
続・米ドル/円「一時的下落」の考え方
今週に入り米ドル/円は一時109円割れとなるなど反落が目立っている。ただ先週にかけ、52週MAを7週連続で上回った。経験的に、この動きは米ドル/円が継続的な上昇、つまり上昇トレンドが展開している可能性を示すものだ。
トレンドと逆行する「一時的下落」は、経験的には足元106円の52週MA前後までがせいぜい。とは言っても、106円まで続落するか、その手前で止まるかは、最近相関性の高い米金利の動き次第か。
吉田恒の為替デイリー
為替を決める米金利に「変化」の兆し
急ピッチの上昇から、短期的な「上がり過ぎ」が懸念される米金利だが、この数ヶ月は注目イベントである月初の米雇用統計発表前後にピークアウトするものの、物価統計発表が集中する中旬には早速高値を更新するパターンが続いた。
しかし、最近にかけてそのパターンに変化の兆しもある。米ドル/円など為替は米金利との連動性が高い状況が続いているだけに、米金利が一段と低下するかは注目。
吉田恒の為替デイリー
ゴールド反発の理由とその「限界」
金相場、ゴールドは、2020年夏頃からこれまで以上に米金利との逆相関関係が強くなっていた。この関係を参考にすると、最近にかけての金相場反発は、米金利急騰一服の影響が大きいだろう。
金相場と米金利の逆相関関係がこの先も続くなら、金相場の反発は米金利低下終了で一巡する可能性あり。1800米ドル以上は金相場の目先的な反発の限度の可能性も。
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新興国通貨高は重大岐路の可能性
メキシコペソや南アフリカランドが対円で5年MAに接近してきた。経験的に見ると、中長期的に「上がり過ぎ」の重大岐路を迎えてきた可能性がありそうだ。
対照的に安値圏での推移が続くトルコリラ。今週は中央銀行総裁交代後初の金融政策会合が予定されているが、このまま足元14円半ばの52週MAを月末にかけて回復できないようなら、下落トレンド継続で、先々最安値更新の可能性も出てくる。
吉田恒の為替ウイークリー
米ドル109円割れの可能性はあるのか?
米金利低下に連れる形で米ドル/円は先週109円割れ近くまで反落したが、米金利が下げ渋る中で、米ドル/円も週末にかけて小反発。
米金利の下げ渋りは、株高が続く中では金利の「上がり過ぎ」修正も進みにくいことが一因か。その株高、NYダウの52週MAからのかい離率などに、株安に転換する兆しあり!?
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米景気「絶好調」でも米ドル反落の理由
3月の米景気指標は、雇用統計やISM景況指数など軒並み予想を大きく上回る改善となっているが、米金利は低下し、それに連れる形で米ドルも反落となっている。
米景気が絶好調でも、米金利低下=米ドル反落となったことを説明できそうなのは、移動平均線からのかい離率などが示していた空前の米金利の「上がり過ぎ」ということではないか。
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米ドル/円「一時的下落」の考え方
米ドル/円は先週まで6週連続で52週MAを上回った。このように「長く」52週MAを上回る動きは、経験的には継続的な上昇トレンドが展開している可能性が高い。
その意味では、今週に入ってからの米ドル/円反落は「一時的下落」の可能性。経験則からすると、「一時的下落」は足元では106円前後までがせいぜい。
米景気の急回復で、米金利は中期的に一段の上昇といった見通しに。そんな米金利上昇見通しの上方修正が、米ドル/円反落を限定的にするか!?
吉田恒の為替デイリー
為替の行方で何に注目すべきなのか?
2020年3月の「コロナ・ショック」以降の為替は米ドル安・米国株高といった株との逆相関を基本として展開してきたが、最近にかけて米ドル高が広がる中では金利差との連動性が高くなっている。
その金利の主役、米金利は短期的に「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。「為替は金利次第」なら、目先的には「米金利上昇=米ドル高」より、「上がり過ぎ」修正の「米金利低下=米ドル下落」余地が大きい可能性がありそうだ。
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米金利が3%まで上昇する可能性
米実質金利と高い相関関係のあるISM製造業景況指数が先週の発表で大きく改善した。これまでの関係からすると、米実質金利は2%以上に上昇する可能性がある。
これを名目の米10年債利回りに換算すると、足元の1.7%までの上昇から、さらに中期的には3%以上へ上昇してもおかしくない見通しとなるだけに、為替や株への影響も注目される。
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4月の米ドル/円を予想する
米ドル/円は111~112円という重要水準に迫ってきた。米ドル/円自体にとくに「上がり過ぎ」、「買われ過ぎ」懸念は強くないが、連動している米金利は空前の「上がり過ぎ」が続いているだけに、重要水準前に上昇一服となるか否かは、米金利の動向が鍵か。
一方、52週MAを長く、大きく上回る今回の値動きは、米ドル/円の上昇がトレンドとして展開している可能性を示している。反落の動きとなっても、あくまで一時的の可能性。
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円安とユーロ安、豪ドル安との「差」
米金利上昇に伴う米ドル高相場が展開しているが、対円での米ドル最大上昇率が8%以上となっているのに対し、ユーロや豪ドルに対するそれは5~6%程度にとどまっている。
対円に比べて、ユーロ、豪ドルに対する米ドル高が出遅れた形ともいえるが、逆に今後も米ドル高が続くなら、ユーロや豪ドルに対する米ドル上昇余地は対円以上に大きくなるかもしれない。
吉田恒の為替デイリー
米ドル高・円安加速「その後」を考える
米ドル/円が一段高となっているが、これはそれまで長く続いた小動きの反動の影響も大きいのではないか。
過去の似たケースを参考にすると、米ドル/円の上昇はそろそろ一服するものの、5~6月にかけては米ドル高・円安を試す動きが続く可能性がありそうだ。
吉田恒の為替デイリー
続・なぜ米ドル高・円安へ大きく動き出したのか?
米ドル買いが、3月末に向けて急拡大したという点では、最近話題の米投資会社関連の巨額損失との関連も注目される。
「コロナ後」トレードでの成功例の1つに米ドル売り運用、「ドル・キャリー」もあっただろう。巨額損失穴埋めで、四半期末の3月末が近付く中、ドル・キャリーの利益確定といった米ドル買い戻しが急増した可能性はあったかもしれない。
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なぜ米ドル高・円安へ大きく動き出したのか?
長く小動きが続いてきた米ドル/円だったが、最近にかけて米ドル高・円安へ大きく動き始めている。急に大相場に変わったきっかけは、小動きの反動といったテクニカル要因が大きかっただろう。
ここまでの米ドル高・円安は、米金利上昇がリード役となってきた。その米金利には短期と中長期で「異なる2つの顔」がある。米ドル/円の行方を考える上での手掛かりになりそうだ。
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米ドル/円のトレンド「復活」の可能性
米ドル/円は、2017年以降小動きが続いてきたが、これは基本的に52週MA±5%レンジ内の動きでもあった。最近の米ドル高・円安で、そんな小動きからの脱却を試す動きになってきた。
米ドル/円の継続的な動き、「トレンド」は基本的に一方向へ2年以上、2割以上の動きになる。4年ぶりに、米ドル/円にそんなトレンドが復活するか、注目されるところとなってきた。
吉田恒の為替ウイークリー
下がっても106円前後、2023年120円超へ!?
米ドル/円は先週まで5週連続で52週MAを上回った。経験的には、これは一時的ではなく、継続的な米ドル高・円安トレンドが展開している可能性が高いことを示している。
そうであるなら、一時的な下落も当面106円を「大きく」「長く」は割れない程度にとどまり、2023年にかけて120円を超える米ドル高・円安が始まっている可能性に注目。
吉田恒の為替デイリー
なぜ米ドルは全面高再燃となったか?
先週米金利は急上昇一服となったが、米ドルは週末にかけ軒並み最高値更新となった。
ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは、この間金利差米ドル優位への反応が鈍かったが、そのかい離を先週一気に埋めてきた形。米金利上昇が長期化する中で、米ドル買いが「あぶり出される」ようになった。
吉田恒の為替デイリー
「激変」した為替と株、金利との関係
2020年3月の「コロナ・ショック」一段落後、為替は株高・米ドル安といった具合に、株価が主な関数になってきたが、それが最近は金利差に変わってきた。
「コロナ後」の為替の関数が株から金利に変わったことで、為替の行方もこれまで以上に米金利の見極めが重要になっている。
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豪ドル/円上昇は85円で終わったのか?
今週に入りクロス円の急落が目立ち、とくに豪ドル/円は先週の高値から3%以上の急落となった。これは、代表的な資源国通貨・豪ドルだけに、原油など資源価格、コモディティー相場の急落の影響ではないか。
豪ドル/円は85円を超えたところで、52週MAを10%以上上回り、経験的には天井を打ってもおかしくない。このままコモディティー相場や金利差などの影響で豪ドル/円が下落するなら、結果的に85円が天井だったとなる可能性もあり。
吉田恒の為替デイリー
米金利と米ドルの「反落」シナリオ
米金利は急騰が一服、今週は低下が目立っている。これは、短期的な「上がり過ぎ」修正で、テクニカルには米10年債利回りは1.2%程度まで低下する可能性もある。
米ドル/円はそんな米金利と高い相関関係が続いている。その関係を参考にすると、米10年債利回りが1.2%に向かうなら、米ドル/円は106円に向かう見通しになる。