吉田恒の為替ウイークリー 米ドル109円割れの可能性はあるのか?
米金利低下に連れる形で米ドル/円は先週109円割れ近くまで反落したが、米金利が下げ渋る中で、米ドル/円も週末にかけて小反発。 米金利の下げ渋りは、株高が続く中では金利の「上がり過ぎ」修正も進みにくいことが一因か。その株高、NYダウの52週MAからのかい離率などに、株安に転換する兆しあり!?
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 米景気「絶好調」でも米ドル反落の理由
3月の米景気指標は、雇用統計やISM景況指数など軒並み予想を大きく上回る改善となっているが、米金利は低下し、それに連れる形で米ドルも反落となっている。 米景気が絶好調でも、米金利低下=米ドル反落となったことを説明できそうなのは、移動平均線からのかい離率などが示していた空前の米金利の「上がり過ぎ」ということではないか。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円「一時的下落」の考え方
米ドル/円は先週まで6週連続で52週MAを上回った。このように「長く」52週MAを上回る動きは、経験的には継続的な上昇トレンドが展開している可能性が高い。 その意味では、今週に入ってからの米ドル/円反落は「一時的下落」の可能性。経験則からすると、「一時的下落」は足元では106円前後までがせいぜい。 米景気の急回復で、米金利は中期的に一段の上昇といった見通しに。そんな米金利上昇見通しの上方修正が、米ドル/円反落を限定的にするか!?
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吉田恒の為替デイリー 為替の行方で何に注目すべきなのか?
2020年3月の「コロナ・ショック」以降の為替は米ドル安・米国株高といった株との逆相関を基本として展開してきたが、最近にかけて米ドル高が広がる中では金利差との連動性が高くなっている。 その金利の主役、米金利は短期的に「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。「為替は金利次第」なら、目先的には「米金利上昇=米ドル高」より、「上がり過ぎ」修正の「米金利低下=米ドル下落」余地が大きい可能性がありそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 米金利が3%まで上昇する可能性
米実質金利と高い相関関係のあるISM製造業景況指数が先週の発表で大きく改善した。これまでの関係からすると、米実質金利は2%以上に上昇する可能性がある。 これを名目の米10年債利回りに換算すると、足元の1.7%までの上昇から、さらに中期的には3%以上へ上昇してもおかしくない見通しとなるだけに、為替や株への影響も注目される。
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吉田恒の為替ウイークリー 4月の米ドル/円を予想する
米ドル/円は111~112円という重要水準に迫ってきた。米ドル/円自体にとくに「上がり過ぎ」、「買われ過ぎ」懸念は強くないが、連動している米金利は空前の「上がり過ぎ」が続いているだけに、重要水準前に上昇一服となるか否かは、米金利の動向が鍵か。 一方、52週MAを長く、大きく上回る今回の値動きは、米ドル/円の上昇がトレンドとして展開している可能性を示している。反落の動きとなっても、あくまで一時的の可能性。
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吉田恒の為替デイリー 円安とユーロ安、豪ドル安との「差」
米金利上昇に伴う米ドル高相場が展開しているが、対円での米ドル最大上昇率が8%以上となっているのに対し、ユーロや豪ドルに対するそれは5~6%程度にとどまっている。 対円に比べて、ユーロ、豪ドルに対する米ドル高が出遅れた形ともいえるが、逆に今後も米ドル高が続くなら、ユーロや豪ドルに対する米ドル上昇余地は対円以上に大きくなるかもしれない。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル高・円安加速「その後」を考える
米ドル/円が一段高となっているが、これはそれまで長く続いた小動きの反動の影響も大きいのではないか。 過去の似たケースを参考にすると、米ドル/円の上昇はそろそろ一服するものの、5~6月にかけては米ドル高・円安を試す動きが続く可能性がありそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 続・なぜ米ドル高・円安へ大きく動き出したのか?
米ドル買いが、3月末に向けて急拡大したという点では、最近話題の米投資会社関連の巨額損失との関連も注目される。 「コロナ後」トレードでの成功例の1つに米ドル売り運用、「ドル・キャリー」もあっただろう。巨額損失穴埋めで、四半期末の3月末が近付く中、ドル・キャリーの利益確定といった米ドル買い戻しが急増した可能性はあったかもしれない。
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吉田恒の為替デイリー なぜ米ドル高・円安へ大きく動き出したのか?
長く小動きが続いてきた米ドル/円だったが、最近にかけて米ドル高・円安へ大きく動き始めている。急に大相場に変わったきっかけは、小動きの反動といったテクニカル要因が大きかっただろう。 ここまでの米ドル高・円安は、米金利上昇がリード役となってきた。その米金利には短期と中長期で「異なる2つの顔」がある。米ドル/円の行方を考える上での手掛かりになりそうだ。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円のトレンド「復活」の可能性
米ドル/円は、2017年以降小動きが続いてきたが、これは基本的に52週MA±5%レンジ内の動きでもあった。最近の米ドル高・円安で、そんな小動きからの脱却を試す動きになってきた。 米ドル/円の継続的な動き、「トレンド」は基本的に一方向へ2年以上、2割以上の動きになる。4年ぶりに、米ドル/円にそんなトレンドが復活するか、注目されるところとなってきた。
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吉田恒の為替ウイークリー 下がっても106円前後、2023年120円超へ!?
米ドル/円は先週まで5週連続で52週MAを上回った。経験的には、これは一時的ではなく、継続的な米ドル高・円安トレンドが展開している可能性が高いことを示している。 そうであるなら、一時的な下落も当面106円を「大きく」「長く」は割れない程度にとどまり、2023年にかけて120円を超える米ドル高・円安が始まっている可能性に注目。
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吉田恒の為替デイリー なぜ米ドルは全面高再燃となったか?
先週米金利は急上昇一服となったが、米ドルは週末にかけ軒並み最高値更新となった。 ユーロ/米ドルや豪ドル/米ドルは、この間金利差米ドル優位への反応が鈍かったが、そのかい離を先週一気に埋めてきた形。米金利上昇が長期化する中で、米ドル買いが「あぶり出される」ようになった。
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吉田恒の為替デイリー 「激変」した為替と株、金利との関係
2020年3月の「コロナ・ショック」一段落後、為替は株高・米ドル安といった具合に、株価が主な関数になってきたが、それが最近は金利差に変わってきた。 「コロナ後」の為替の関数が株から金利に変わったことで、為替の行方もこれまで以上に米金利の見極めが重要になっている。
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吉田恒の為替デイリー 豪ドル/円上昇は85円で終わったのか?
今週に入りクロス円の急落が目立ち、とくに豪ドル/円は先週の高値から3%以上の急落となった。これは、代表的な資源国通貨・豪ドルだけに、原油など資源価格、コモディティー相場の急落の影響ではないか。 豪ドル/円は85円を超えたところで、52週MAを10%以上上回り、経験的には天井を打ってもおかしくない。このままコモディティー相場や金利差などの影響で豪ドル/円が下落するなら、結果的に85円が天井だったとなる可能性もあり。
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吉田恒の為替デイリー 米金利と米ドルの「反落」シナリオ
米金利は急騰が一服、今週は低下が目立っている。これは、短期的な「上がり過ぎ」修正で、テクニカルには米10年債利回りは1.2%程度まで低下する可能性もある。 米ドル/円はそんな米金利と高い相関関係が続いている。その関係を参考にすると、米10年債利回りが1.2%に向かうなら、米ドル/円は106円に向かう見通しになる。
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吉田恒の為替デイリー トルコリラ「Mナンバー」は週末終値14.5円
トルコリラは、先週予想以上の利上げを受けて15円台まで上昇したが、その後の中央銀行総裁の突如の解任などから、週明けは12円台まで大暴落となった。 経験的には、52週MA(移動平均線)を「大きく」、「長く」、具体的には5%以上、1ヶ月以上ブレークするかが一時的な動きか、それとも継続的、トレンド転換かの目安。その観点では、週末終値14.5円に注目。
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吉田恒の為替ウイークリー FOMC後の米金利急騰の「理由」と今後の行方
先週の米ドル/円は、FOMC(米連邦公開市場委員会)後の米金利上昇の加速などの影響で、109円近辺での高止まりが続いた。最近の米ドル/円は滅多にないほど「米金利次第」となっている。 FOMC後の米金利上昇の加速は、コロナ後のある規制緩和措置終了を受けた米国債売り急拡大といった需給悪化への警戒が主因か。 ただ米金利は、短期的には空前の「上がり過ぎ」が続く。経験的には、「上がり過ぎ」の修正はFOMC後に本格化することがあるため、今週の動きに注目。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル買い戦略へ急転換の可能性
ヘッジファンドなど投機筋の円ポジションが先週、約1年ぶりに売り越し(米ドル買い越し)に転換した。また、米ドルのポジションも、売り越しが今年初めのピークからほぼ半減してきた。 米金利急騰が続く中で、米ドル買い戦略への転換が進んでいる可能性がある。
吉田 恒
吉田恒の為替デイリー 「止まらない米金利上昇」の考え方
米金利上昇が続いている。「金利は景気で決まる」といった意味で、代表的な米景気指標などとの関係を参考にすると、米10年債利回りは2%超へ一段の上昇に向かう可能性あり。 ただ短期的には、記録的な「上がり過ぎ」懸念拡大となっている。経験的には、FOMC終了後間もなく金利の行き過ぎは一巡するパターンがあるため、目先的に米金利上昇が一段落する可能性にも注目。
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