吉田恒の為替ウイークリー 米金利で考える「一時的米ドル安」のシナリオ
米ドル/円は1月からの上昇トレンドラインを割り込み、下落リスクが試される状況が続いている。鍵を握るのは相関関係にある米金利か。 米金利は米10年債利回りの90日MAからのかい離率などを見ると、「下がり過ぎ」懸念が強くなってきた。リスクオンが続く中での米金利「下がり過ぎ」拡大には自ずと限度がありそう。
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吉田恒の為替デイリー クロス円下落拡大の背景と今後の焦点
6月以降、クロス円の下落が拡大、年初来高値からの最大下落率はユーロ/円や英ポンド/円が3%以上、豪ドル/円は5%以上となった。 これは、6月FOMC以降の米ドル全面高で、円より円以外の通貨の下落が大きくなったこと、そしてもう1つは、金利差から見た「上がり過ぎ」反動の影響と考えられる。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円の下落リスクを考える
米ドル/円は先週にかけての急落で、1月からの上昇トレンドラインを割り込み、下落リスクが拡大した。 6月のFOMC以降、米ドル/円をうまく説明してきたのは日米2年債利回り差だった。今週のパウエルFRB議長の議会証言で金融緩和の見直しに慎重な受け止め方が広がったことで、米2年債利回りがさらに低下するなら、米ドル/円も続落のリスクあり。
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吉田恒の為替デイリー 相次ぐ「タカ派サプライズ」の意味
6月FOMC以降、メキシコ、さらにニュージーランドなどで、予想より早い金融緩和の見直しといった「タカ派サプライズ」が目立ってきた。 米金融緩和の見直し局面では、「米金利上昇=米ドル高」が進むことで、米国以外の国々では対応が後手に回った場合、通貨安が高じ「通貨危機」に陥った苦い記憶もあった。それを回避するべく、全体的に金融緩和の見直しが早まる可能性にも注目。
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吉田恒の為替デイリー 新興国通貨・南アランド下落の「理由」
南アフリカランドが反落してきた。南アフリカの政治不安などがきっかけのようだが、中長期的な「上がり過ぎ」懸念から、売り材料に過敏になっている可能性もありそう。 経験的には、南アランド「売り時」と言えそうな水準で推移しているだけに、何かの拍子に下落が加速しかねないリスクにも注意が必要ではないか。
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吉田恒の為替デイリー ユーロ安・米ドル高へトレンド転換の可能性
ユーロ/米ドルが先週まで2週連続で52週MAを下回った。このまま今月末にかけて「長く」52週MAを下回るようなら、経験的にはすでに一時的ではなく、ユーロ安・米ドル高トレンドへ転換している可能性が高まる。 対円に加えて、対ユーロでも米ドル高へトレンド転換した可能性が高まるなら、米金融政策の転換の影響などにより、全面的な米ドル高へのトレンド転換の可能性が注目されそう。
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吉田恒の為替デイリー 「金利差無視の米ドル買い」の正体とは!?
7月以降、米金利低下でも米ドル高が続き、対円以外、対ユーロや対豪ドルでは金利差とのかい離が拡大した。これは、米金利低下でも米ドル買いが続いた影響ではないか。 米金融緩和見直しの可能性が浮上したことで、「コロナ・ショック」後に急拡大し、まだ残っていた「ドル・キャリー」取引の返済のために米ドル買い戻しが拡大した可能性に注目
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吉田恒の為替ウイークリー 米ドル/円と米金利、米金融政策の関係
先週米ドル/円は一時110円割れの急落となった。これは金利差から見た「上がり過ぎ」の反動と、この間の小動きの「レンジ」ブレークで下落に弾みがついたためか。 米ドル/円に影響する米金利の行方については、6月FOMCで急浮上した米金融緩和見直しへの思惑が過剰反応だったか否かが鍵になりそう。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円急落の背景と今後の焦点
米ドル/円は8日急落、110円割れとなった。これは、金利差から見た「上がり過ぎ」の反動と、この間の小動きを「下放れ」となったテクニカルな影響が大きかったのではないか。 米ドル/円の「道先案内役」米2年債利回りは、この間の「上がり過ぎ」もほぼ是正され、さらなる低下リスクは少なそうだ。ただ米ドル/円の小動き「下放れ」の影響はまだ注意が必要か。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円の「1%レンジ」トレード・パターン
米ドル円は、先週にかけての高値更新から、今週にかけて反落となった。これは、金利差から見た「上がり過ぎ」の反動が基本ではないか。 また、米ドル/円は90日MAプラス1~2%といった1%レンジ中心での上下動が5月過ぎから続いてきた。この1%レンジは、足元では110.5~111.6円程度。 先週までの米ドル高も、今週にかけての米ドル反落も、まさにこの1%レンジ中心のトレード・パターン通りの結果ともいえる。
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吉田恒の為替デイリー 「FOMCサプライズ」と失業率の関係
いわゆる「リーマン・ショック」対応の金融緩和は、米失業率が過去10年の平均値(10年MA)を下回るまで改善したときに見直しが始まった。 足元の米失業率の10年MAは5.9%。上述の「リーマン・ショック」後の経験が参考になるなら、失業率が5.9%を下回る状況が続くとすると、金融緩和見直しが現実味を帯びていく可能性がある。
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吉田恒の為替デイリー 為替の新「道先案内役」米2年金利を考える
6月FOMC以降、米ドル/円などはそれまでの10年債利回り差ではなく、金融政策を反映する2年債利回り差に連動するようになった。 米2年債利回りは、すでに記録的な「上がり過ぎ」。先週、NFPが予想以上でも米金利低下となったのは、この「上がり過ぎ」の反動だろう。 ただし、「2年債利回りは金融政策を反映する」という意味では、金融緩和見直しの方向が変わらなければ、米2年債利回りの低下も限られそう。
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吉田恒の為替ウイークリー 少し意外だった「雇用統計相場」の謎解き
先週の米ドル/円は一時111円台後半まで上昇したが、注目の米雇用統計でNFP(非農業部門雇用者数)が予想より良かったにもかかわらず反落となった。これは金利差から見て行き過ぎた米ドル高・円安が続かなかったということではないか。 当面の米ドル/円は、米金利上昇の再燃までは1%程度の反落をはさみながら、じりじりと上値を切り上げていく展開の可能性が高いのではないか。
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吉田恒の為替デイリー 豪ドル高の終わり、そして豪ドル安のシナリオ
豪ドル/米ドルは、足元で0.747米ドル程度の52週MAまで下落してきた。経験的には、一時的豪ドル安ならここまで、さらに下落するなら豪ドル安へトレンド転換した可能性が高まる。 豪ドル安へトレンドが転換したなら、経験的に0.67米ドル割れへ向かう豪ドル安が展開している可能性あり。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル高・円安の背景と今後の焦点
米ドル/円が過去2ヶ月続いた90日MAからのかい離率1~2%中心のレンジ上放れを試す動きとなってきた。長く続いた小動きから抜け出すと一方向に大きく動き出す可能性があるだけに注目されるところだ。 ただ最近の米ドル高・円安は日米金利差からのかい離が目立ってきた。米ドル高・円安が大きく進むためには、金利差の裏付けが鍵になるのではないか。
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吉田恒の為替デイリー 雇用統計発表前、米ドル/円の立ち位置再点検
先週、年初来高値更新となったものの、その後の米ドル/円は上値の重い展開が目立った。 これは、6月FOMC後、米10年債利回りから米2年債利回りに「道先案内役」が変わり、その米2年債利回りは長期金利と異なり金融政策の影響が強いだけに、金融緩和方針の変更が明確になるまで、「上げ渋る」可能性があり、その影響があるのではないか。
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吉田恒の為替デイリー 英ポンド/円の「客観評価」を再確認する
英ポンド/円は、英日10年債利回り差から見た「上がり過ぎ」はほぼ是正された。6月FOMC以降影響力の大きくなった2年債利回り差との関係からすると、足元もとくに「上がり過ぎ」懸念は強くない。
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吉田恒の為替デイリー ゴールドの中長期的な下落トレンドの可能性
金相場、ゴールドの下落が広がってきた。経験的に、米金融緩和の見直し局面において金相場は中長期的な下落トレンドを展開する可能性が高かったようだ。
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吉田恒の為替ウイークリー 7月の為替を予想する
6月のFOMC以降、為替相場のテーマは「コロナ後の景気回復」から、「金融緩和の見直し」に変わり、その結果「道先案内役」も米10年債利回りから米2年債利回りに変わった可能性がある。 その米2年債利回りは、すでに短期的な「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。米金利、米ドルとも、まだしばらくは上値の重い展開が続く可能性が高いのではないか。
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吉田恒の為替デイリー 米ドル/円「1円レンジ相場」が示唆するシナリオ
米ドル/円は過去2ヶ月近くも、90日MAを2%上回った水準が上限、1%上回った水準が下限といった「1%レンジ」での小動きが続いてきた。 小動きが長期化すると、エネルギーが蓄積することにより、小動き終了、レンジ・ブレーク後は一方向に大相場が展開しやすい。
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