吉田恒の為替デイリー
【為替】なぜ日銀のゼロ金利解除は失敗が続いたのか・前編
日銀が3、4月の金融政策決定会合でマイナス金利解除に踏み切るとの見方が強くなっている。
日銀はこれまでゼロ金利解除は2回行ったことがあったが、ともに株バブル崩壊に巻き込まれて、比較的すぐにゼロ金利への回帰を余儀なくされた。結果的には政策判断が後手に回った影響が大きかったと考えられたが、今回は果たして大丈夫だろうか。前後編2回で、過去の日銀ゼロ金利解除失敗の背景を検証してみる。
吉田恒の為替デイリー
【為替】円安阻止介入再開のシナリオ
米ドル/円は、2022年10月と2023年11月に記録したこの間の米ドル高値、円安値151.9円程度に近い水準での推移が続いている。では2022年10月以来の円安阻止の為替介入が再開される可能性はあるだろうか。
結論的には円安値更新までは介入の可能性は低いものの、3月中に安値を更新、円一段安に向かうようならば、介入の可能性は高まるのではないか。
吉田恒の為替ウイークリー
【為替】3月の米ドル/円を予想する
米景気回復が続き、米インフレ再燃への懸念も浮上する中、米金利上昇に連れて2月の米ドル/円は約3ヶ月ぶりに150円台まで上昇。
米ドル高・円安は循環的な限界圏にほぼ達し、介入警戒感や米ドル買い・円売り「行き過ぎ」懸念もあることから、さらなる拡大余地には限度がありそうだ。一方で米ドル安・円高の拡大には米金利の大幅な低下が必要で、強い米景気が続く中ではそれも想定しにくい。
以上を踏まえ、3月の米ドル/円は147~152円で予想する。
吉田恒の為替デイリー
【為替】なぜ、円相場は日銀要因に過敏なのか・後編
日銀の超低金利政策が続くなら円安の流れは変わらないのか。
今回はこれまでの円安から円高へのトレンド転換において、重要な役割を果たした要因について考えてみる。
吉田恒の為替デイリー
【為替】なぜ、円相場は日銀要因に過敏なのか・前編
2月29日、日銀の高田審議委員の発言に反応したとして円買いが拡大する場面があった。この日に限らず、米ドル/円は日銀要因に大きく反応するパターンをこのところ繰り返している。その最たる例は2023年12月7日、植田総裁のいわゆる「チャレンジング発言」を受けた円相場の急騰だろう。この日の米ドル/円最大値幅は6円以上に急拡大した。
米ドル/円は、なぜ、これほど日銀要因に大きく反応するかについて、前後編で考察する。
吉田恒の為替デイリー
【為替】再点検 米ドル買い相場が変わる条件とは?
米ドル/円は、5年MAかい離率などで見ると記録的な割高となっている。その意味ではさらなる上昇は限られそうだ。
ただ米ドルが大きく下がるためには、米金利が大きく下がる見通しが必要だ。米ドルが大きく下がる見通しが出てくるまでは、大幅な金利差による米ドル優位から米ドル買いが有効という状況が続いてきた。それが変わる条件を再点検してみる。
吉田恒の為替デイリー
【為替】豪ドル/円、加ドル/円、「強いクロス円」の理由
米ドル/円が2023年11月に記録したこの間の高値151円台に近づき、上げ渋る動きとなっている中で、豪ドル/円など一部のクロス円はこの間の高値を更新してきた。
これは大幅な金利差による外貨優位に加え、米ドル/円に比べて円安阻止介入への警戒感が乏しいことなどの影響なのか。ただ、金利差からのかい離や、中長期的な「上がり過ぎ」の懸念もある。
吉田恒の為替デイリー
利下げでもメキシコペソ高は変わらないのか?
メキシコが3月以降利下げを行う可能性が注目されてきた。それでも、日本との大幅な金利差によるメキシコ優位が急に大きく変わるわけではないだろう。ただ、異常なほどに行き過ぎたメキシコペソ高・円安が修正に向かうきっかけになる可能性には注目してみたい。
吉田恒の為替ウイークリー
【為替】2/26~3/1の米ドル/円を予想する
先週の米ドル/円は小動きに終始。
「日本株高=円安」に変化の兆し。日本株投資の為替リスク回避を含めて円売り主導役の1つと見られる海外投機筋が円売り一段落なら、米ドル高・円安への影響にも注目。
今週の米ドル/円は148~151.5円中心で予想。
吉田恒の為替デイリー
【為替】低下してきた「日本株高=円安」の連動性
2023年から、日本株の一段高局面では「株高=円安」の連動性が強まる傾向がある。これは海外投資家の日本株投資における為替損失回避の円売りが一因と見られてきた。
ただ最近にかけて「株高=円安」の連動性が低下してきた。円がここ数年の最安値圏に達する中で、さらなる円安余地は限られるとの予想から、「ヘッジの円売り」を縮小し始めたためではないか。
吉田恒の為替デイリー
【為替】米「再利上げ」の可能性は低いと考える理由
先週発表されたCPI(消費者物価指数)など1月の米インフレ指標が予想より上ぶれる結果となったことを受けて、早期利下げ期待後退にとどまらず、一部には再利上げの可能性も注目され始めたようだ。
FRB(米連邦準備制度理事会)の「次の一手」は利下げか利上げか。失業率との関係を中心に考察する。
吉田恒の為替デイリー
【為替】円売り「バブル化」、2007年との類似と違い
CFTC統計の投機筋の円売り越しの最高は2007年6月に記録した18万枚。これが極端に行き過ぎた円売り、円売り「バブル」の代表例だろう。
当時とは大幅な金利差など類似点があるため、今回も円売りの「バブル化」リスクは要注意。しかし、今回はすでに米ドルが割高など当時との違いもある。
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【為替】年内152円超の円安の条件を考える・後編
米ドル/円が、2022~2023年の米ドル高値である151円台を更新した。一段の上昇に向かう条件について、今回は長期移動平均線などとの関係から考えてみる。
吉田恒の為替ウイークリー
【為替】2/19~2/23の米ドル/円を予想する
先週は米インフレ指標の上ぶれをきっかけに米金利がこの間のレンジを上放れ、米ドル/円も約3ヶ月ぶりに150円台乗せとなった。
強い米景気にインフレ再燃がマーケットの新たなテーマに追加されたことで、米金利上昇を手掛かりに米ドル高値151円台をにらむ神経質な展開が続きそうだ。
今週の米ドル/円は148~151.5円中心で想定。
吉田恒の為替デイリー
【為替】年内152円超の円安の条件を考える・前編
米ドル/円が3年連続で150円以上に上昇してきた。過去2年の米ドル高値である151円台を更新し、一段と米ドル高・円安に向かう可能性はあるのか。
この間の円安値を更新し、152円を超えて広がる条件について、今回から前後編と2回に渡り点検してみたい。
吉田恒の為替デイリー
「終わらない円安」、1998年の終わり方
円安が長く続く中で、「これは日本経済の構造変化を受けたものなので、これまでの経験や循環論では説明できない。1米ドル=150円も通過点に過ぎず、200円になってもおかしくない」といった声が増えていった。
これは最近の状況についてではなく、1998年の米ドル高・円安について述べたものだ。このように断る必要もありそうなくらいに最近の状況と類似している1998年の円安の「終わり方」を振り返る。
吉田恒の為替デイリー
為替介入を「やらない理由」「やる理由」
米ドル高・円安が3年連続で150円を超えてきた。150円を超える円安に対し、2022年は為替介入が行われ、2023年は介入が行われなかったが、今回はどうか?
主に株価、決算と為替介入の関係を中心に考えてみる。
吉田恒の為替デイリー
【為替】大幅金利差でも割高な米ドルは売り or 買い?
足元の米ドル/円は、米ドル割高懸念が強い一方で、金利差は圧倒的に米ドル優位といった状況にある。
こうした中での有効なトレード戦略は、割高を懸念した米ドル売りか、それとも金利差を受けた米ドル買いなのかについて考えてみる。
吉田恒の為替ウイークリー
【為替】2/13~2/16の米ドル/円を予想する
先週は日銀副総裁発言などを材料に米ドル/円は149円半ばまで一段高となった。相場が大きく動きやすい日銀関連の材料で、米ドルの保合い「上放れ」が実現したということだろう。
副総裁発言後も円金利の低下は限定的なので、米金利上昇により米ドル「上放れ」を裏打ちできるかに注目。米金利上昇が限られるようなら、米ドル高も限定的か。
今週の米ドル/円の予想レンジは148~151円。