吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】構造変化の中でどこまで円高はあるか?
2024年7月161円までの米ドル高・円安は、日米金利差(米ドル優位・円劣位)縮小を尻目に起こったことから、「円安の理由は金利差だけではなく、日本経済の構造変化の影響もある」との指摘も注目された。 ただ、2025年に入り金利差が大きく縮小すると比較的大きく米ドル安・円高へ戻すところとなった。改めて日本経済の構造変化と米ドル/円の関係を確認してみる。
【為替】円買い「バブル」破裂の円急落はあるか?
投機筋の円買いが急拡大している。では円買いが「バブル化」し、その破裂が円急落をもたらす可能性があるかについて今回は考えてみる。
【為替】予想以上の金利差縮小という米ドル安リスク
先週(3月3日週)、独金利の記録的な急騰が起こった。この背景には、トランプ米大統領の「アメリカ・ファースト」が米国以外の国にとって自己責任を高める必要性をもたらしている。 そうしたことが金利差を通じ米ドル相場にどう影響するかについて考えてみる。
【為替】円安誘導とされない水準はいくらか?
トランプ米大統領は先日、日本や中国は通貨安誘導を行っていると批判し、それを続けるなら関税を発動すると語った。 トランプ大統領が過度な通貨安は是正されたとして関税引き上げの必要なしとするのは、米ドル/円の場合ならいくらぐらいなのかを考えてみる。
【為替】ヘッジファンド円買い戦略の裏に「トランプの影」
投機筋の代表格であるヘッジファンド(以下HF)の売買戦略がトランプ政権誕生を境にそれまでの円売りから円買いに大きく転換した可能性がありそうだ。
【為替】米景気急減速で米ドル高は変わるか
2025年第1四半期の米GDPが2022年第2四半期以来のマイナス成長に転落する可能性が出てきた。 2022年後半から「強過ぎる米景気」が続く中で米国株高、米金利上昇、米ドル高が続いてきたと考えられるが、それらが大きく変わることになるだろうか。
【為替】続・見えてきたトランプ政権の米ドル政策
2月3日、トランプ大統領が日本や中国を例にあげた上で、通貨安誘導と批判し、それを続けるなら関税を発動すると語ったことで大きく円高へ動いた。改めてトランプ政権の通貨政策を考察する。
【為替】クロス円で高まる円高基調へ転換の可能性
過去1年の平均値である52週MA(移動平均線)との関係で見ると、米ドル/円以上にユーロ/円などクロス円の多くで、複数年続く流れ「トレンド」が円高へ転換した可能性が高くなっている。 クロス円が円高へトレンド転換したなら、米ドル/円は円安トレンドが続くということが、果たしてあるだろうか。
【為替】投機円買い「行き過ぎ」の影響を考える
2月28日、日本株の急落や日米金利差(米ドル優位・円劣位)縮小を尻目に米ドル/円は反発した。 その一因は投機筋の円買いに「行き過ぎ」懸念が強くなっていたことがあったのではないか。 当面の米ドル/円への投機円買いの影響について考えてみる。
【為替】52週MAで考える米ドル/円のシナリオ
米ドル/円の複数年続く「トレンド」を判断する上で、52週MA(移動平均線)はいわゆる「ダマシ」も少なく、これまで参考になってきた。 今回は、2024年夏の急落を受けて、本来なら下落(米ドル安・円高)トレンドへ転換した可能性が高いところだが、その割に一時的上昇が長期化するなど不規則な面も見られた。 改めて52週MAを参考に、今後の米ドル/円の見通しを考えてみる。
【為替】「構造的円安」説に誤解はなかったか?
日本の2024年第4四半期の貿易・サービス収支(季節調整済)は赤字が急減、四半期ベースとして2021年第1四半期以来の黒字回復寸前に迫った。貿易・サービス収支の赤字拡大については、日本経済の構造変化が円安の一因になっていることを示すとの解説もあったが、それは正しかったのか。改めて検証してみる。
【為替】2024年夏の急激な円高進行と今回は何が違うのか?
米ドル/円は1月の高値158円から、先週は一時148円台まで下落し、この間の最大下落幅は約10円に拡大した。 米ドル/円は2024年7~8月に、約1ヶ月で20円もの大暴落を演じた。当時と今回の違いについて確認してみる。
【為替】日米金利で考える「円高145円シナリオ」
最近にかけて日米金利差米ドル優位・円劣位が急ピッチで縮小、それに連れた形で米ドル安・円高が拡大した。 そこで日米金利の見通しを前提に、この先の米ドル安・円高シナリオについて考えてみる。
【為替】トランプ政権1期目と似ている米ドル/円
「トランプ政権がスタートしてちょうど1ヶ月経過した。その中で米ドル/円は、政権がスタートする前に付けた高値から5%程度反落した」。 これは、今回のトランプ政権2期目の米ドル/円について解説したということではなく、2017年、政権1期目の米ドル/円の値動きについて述べたものだ。 このように念押す必要があるほど、ここまでの米ドル/円の値動きは、ある程度政権1期目と似ている。
【為替】米ドル/円の鍵握る異例の円金利上昇
本来米長期金利の影響を強く受ける日本の長期金利だが、最近にかけて米金利から大きくかい離、異例な形での上昇が広がった。 異例の日本の金利上昇はまだ続くのか。長短金利差などからすると、重要な分岐点が近づいている可能性もありそうだ。
【為替】円安の背後で広がる貿易等の収支改善
先週発表された2024年第4四半期の貿易・サービス収支(季調済)は、前期から赤字幅が大きく縮小、2021年第1四半期以来の小幅となった。 貿サ収支赤字幅の急縮小を尻目に、米ドル/円は第3四半期の139円から、第4四半期には156円まで大きく米ドル高・円安が広がった。 この貿サ収支改善と逆行した円安を正当化したのは、日米金利差円劣位拡大だった。
【為替】円安是正という「日米ディール」の可能性
米トランプ大統領は先週、「相互関税」導入を決定したが、その目的は米貿易赤字削減と不公正な貿易慣行是正であり、その調査対象には為替レートも含まれる見通しという。 日米間で、円安の是正が日本への相互関税発動を回避するディール(取引)対象になっているのか、その可能性について考えてみる。
【為替】ウクライナ期待のユーロ買いという「主役」
先週(2月10日週)はユーロが米ドルや円に対して大幅高となった。これは、ウクライナ戦争の停戦期待がユーロなどの欧州通貨買いという形で、先週の為替相場で「主役」を演じたことを示すものではないか。 先週の米ドル/円は、米金利の急騰により一時大きく上昇したが、これはウクライナ停戦期待の独など欧州金利上昇の影響によりやや過大になった可能性もあったかもしれない。
【為替】見えてきたトランプ政権の米ドル政策
トランプ大統領はかつて、「記録的な米ドル高・円安は米国の製造業にとって大惨事だ」と発言したことがあった。 そのトランプ大統領が、伝統的な「強い米ドルは国益」との方針とどのような折り合いをつけるのか、少しずつ見えてきた感じがする。
【為替】「行き過ぎた円安」是正が進むクロス円
2月12日は、米1月CPI(消費者物価指数)が予想より強かったことなどを受け米金利が大きく上昇、米ドル/円も154円台後半まで急反発となった。過去5年の平均値である5年MA(移動平均線)との関係も「行き過ぎた円安」の目安となる2割に近い状況が続いている。 一方クロス円では着実に「行き過ぎた円安」是正が進み、米ドル/円との違いが目立ってきた。