吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】「中東ショック」の原油・為替への影響は?
イスラム組織ハマスとイスラエルの紛争拡大で、まず警戒されているのが原油価格の高騰だ。世界的な産油拠点である中東の地政学リスク拡大は、原油価格が100米ドルを大きく超えるなどの高騰をもたらすとの見方もある。 今回の「中東ショック」の原油、さらには為替相場への影響を考えてみる。
【為替】金利・為替「転換期」の前兆なのか?
10月12日の米CPI(消費者物価指数)発表を受けて、米金利と米ドルの上昇再燃となった。しかし、最近にかけては雇用関連統計や物価統計といった景気に対する「遅行指標」への金利や為替の反応の鈍さが目立っていた。 これは相場の転換期に起こりやすい現象だが、今回の場合はどうかについて考えてみる。
【為替】米金利上昇終了の米ドル/円への影響は?
米10年債利回りが5%近くまで上昇するといった最近にかけての米金利の大幅上昇により、追加利上げの必要性が低下しているとの見方が、このところFOMC関係者から相次いで示された。 米利上げの終了、さらに米金利上昇自体が終了となった場合、それが米ドル/円にどのように影響するかについて考えてみる。
【為替】中東リスクオフの金利・株・為替の関係
イスラエル情勢の緊迫化を受けて、金融市場ではリスク回避の動きが広がっているという。リスク回避で、「安全資産」とされる米国債が買われ、利回り低下となったのはともかく、リスク資産と位置付けられる株価が大きく上昇したのはなぜか。 為替相場は米国債利回り低下に反応、これまでは米ドル下落となったが、この中東リスクオフを受けた今後の行方について考えて見る。
【為替】円安終了後に大幅円高が起こった理由
2022年10月に151円で米ドル高・円安が終了すると、その後1ヶ月余りで20円近くもの大幅な米ドル安・円高が起こった。 ワンサイドで大幅に進んだ米ドル高・円安が終了した後、一転して急激な米ドル安・円高に向かった例は他にもあったが、今回はどうか。「転ばぬ先の杖」として、その理由について考えてみる。
【為替】「米景気減速=米ドル安」のシナリオ
株安が広がってきた。大幅な上昇が続く米10年債利回りなどの金利上昇を嫌気した面が大きいとの理解が基本だろう。ただ株価は基本的に景気の先行指標なので、その意味では米景気の先行き減速を織り込む動きの可能性もあるのではないか。 米景気が先行き減速するなら、その程度にもよるが、米金利も低下に転じることで米ドル高から米ドル安へ転換する可能性も出てくるのではないか。
【為替】円安阻止介入を巡る「誤解」を考える
10月3日、米ドル/円は150円の大台に乗せた後に急落、日本の通貨当局による米ドル売り介入再開も注目されたが、2022年の介入後ほどの米ドル急落ではなかった。 円安阻止介入については、2022年より慎重になっているといった見方もあるが、むしろ逆ではないか。介入を巡る「誤解」の可能性についても再確認してみる。
【為替】「一本調子の米ドル高」はまだ続くのか?
ユーロ/米ドルは先週にかけて11週連続ユーロ陰線となった。ただ英ポンド/米ドルも、小幅な陰線を挟みながら、7月半ば以降下落傾向が続いている。その本質はユーロ安、英ポンド安以上に米ドル高が続いているということではないか。 すでに約2ヶ月半も展開した「一本調子の米ドル高」がまだ続くかについて考えてみる。
【為替】「円安の原因は金融政策の違い」は正しいか?
米ドル高・円安が止まらない中、米国がインフレ対策の利上げを続ける一方、日本は大規模な金融緩和を継続するという「金融政策の方向性の違い」の影響が大きいとの解説を多く聞く。はたして、それは正しいかについて検証してみる。
【為替】2015年「黒田シーリング」との類似
円の総合力の指標である実質実効レートは、8月までに5年MAを2割以上下回ってきた。これは、経験的には円安が限界圏に達している可能性を示している。 この実質実効レートを引用し、アベノミクス円安の幕をおろしたのが、2015年6月、当時の黒田日銀総裁発言だったことから、この時の円安終点は「黒田シーリング」と呼ばれた。当時と同じように「きっかけ」次第で、円安はいつ終わってもおかしくない状況にあるのではないか。
【為替】分岐点を迎えた対ユーロの米ドル高
ユーロ/米ドルは先週まで10週連続の陰線(米ドル陽線)。今週末終値が1.064米ドルを下回ったら、連続陰線は11週とさらに延びることになるが、経験的にはいつ一段落してもおかしくない。 ユーロ安・米ドル高は、金利差からはかい離、また影響の大きいと見られる原油高も、そもそも「行き過ぎ」懸念がある。
【為替】過去の「止まらない円安」はなぜ終わったか(後編)
前回まで、1990年以降最大の「絶望の円安」と言えそうな1998年にかけて展開した円安が147円で終了した理由について検証した。 今回は1990年以降ではもう1つの代表的な「絶望の円安」と言えそうな2022年にかけて展開した米ドル高・円安が151円で一段落した理由を振り返ってみる。
【為替】過去の「止まらない円安」はなぜ終わったか(中編)
最近以上に「止まらない円安」といった絶望感が広がったのは、1990年以降であれば1998年にかけて147円まで米ドル高・円安が展開した動きだったのではないか、ということを前回は確認した。 ではそんな1990年以降で最大の「絶望の円安」はなぜ終了したのかを、今回は確認してみたい。
【為替】過去の「止まらない円安」はなぜ終わったか(前編)
2023年にかけて2年連続で150円前後まで米ドル高・円安が展開する中で、「円安の流れは変えられないのではないか」という円に対する悲観論が再拡大しているようだ。 ただこれまでも、今回以上に「円安は止まらない」という円に対する悲観論が広がったことがあった。ではそんな円安はどのように終わったのかについて、今回から3回連載で確認してみる。
【為替】2022年の為替介入の際、5円前後急落した米ドル/円
財務省の資料から、円安阻止介入は2022年9~10月に3回行われたことが分かっているが、実際には為替介入がなかったものの、「覆面介入」の噂が広がったケースも何度かあった。 介入があった日と、噂になったものの実際には為替介入がなかった日の米ドル/円の値動きには特徴があったので、改めて確認してみたい。
【為替】「強い米景気」で米金利はまだ上がるのか?
9月FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は、「米経済は予想以上に強い」との見方を示し、メンバーの経済見通しである「ドット・チャート」では、2023年の実質GDP見通しを6月時点の1%から2.1%へ大幅に上方修正した。 こうした中で、米長期金利、10年債利回りはこの間の高値を更新、一時4.4%以上に上昇した。では米金利はさらに上がるのかについて今回は考えてみる。
【為替】日銀政策で円高になる条件とは?
日銀が7月末の会合で一部の政策を修正したことを受けて日本の10年債利回りは大きく上昇したが、それを尻目に為替相場は円安(米ドル高)が広がった。 日銀の政策を受けて円高に反転するのはどんなケースがあるのかについて今回は考えてみる。
【為替】なぜ日本だけ為替介入を行うのか?
日本の通貨当局による為替市場への介入が2年連続で行われる可能性が注目されている。 一方で欧米の通貨当局による為替介入は、2001年9月を最後にすでに20年以上行われていない。なぜ日本だけで為替介入が行われるのかについて考えてみる。
【為替】「原油高=ユーロ安・米ドル高」は続くのか
ECB(欧州中央銀行)は先週利上げを決めたが、ユーロ/米ドルは続落し、9週連続の陰線引け。 最近にかけてのユーロ下落は、原油高の影響も大きそうだ。では、「原油高=ユーロ安・米ドル高」はまだ続くのかについて、今回は考えてみる。
【為替】続・介入開始なら円安はいつ終わるのか?
前回9月14日付けのレポートで確認したように、日本の通貨当局による為替介入は、円安でも円高でも始まったらすぐに終わるということはなく、かつては介入開始後もさらに1~2年で20~30円も円安、円高が続くことも珍しくなかった。 ただ2022年の円安阻止介入が、介入開始から1ヶ月、6円程度で円安終了となったように、目的達成まで短縮化が顕著だが、その背景について今回は考えてみる。