吉田恒の為替デイリーの記事一覧
チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
毎営業日更新
【為替】注目集まる米ドルストレート買い戦略
最近にかけて対米ドルでの外貨の上昇が目立ってきた。ユーロ/米ドルは年初来のユーロ高値を超えて一時1.12米ドルまで上昇した。また、豪ドル/米ドルも年初来の豪ドル高値をわずかに更新し、0.68米ドルまで上昇した。
背景にあるのは、長く人気を集めてきた大幅な金利差円劣位を受けた円売り戦略が転換を余儀なくされる一方、米利下げ局面が始まることで米ドル売り戦略を意識した場合、逆に金利差の小さい米ドルストレート買いの優位性が注目されてきたことがありそうだ。
【為替】金利差との関係が復活した米ドル/円
米ドル/円と日米金利差は一時大きくかい離したが、最近にかけて相関関係が復活してきた。なぜ、異例の「金利差変化からかい離した米ドル/円」が起こり、「米ドル/円は金利差次第」という普通の状況に最近戻ってきたのか、その背景について考えてみる。
【為替】米金利と米ドル/円の目先のシナリオ
米ドル/円は、8月初めにかけて約1ヶ月で161円から141円まで最大で20円の暴落となった。ただし、その後の1ヶ月は143~147円中心に方向感の定まらない展開が続いている。
その理由と今後の行方について、主に米金利との関係で考えてみる。
【為替】4ヶ月で急転換した投機米ドル買い戦略
CFTC統計の投機筋の米ドル・ポジションは、4月末にはほぼ過去最大の買い越しとなったが、先週は売り越しに転換した。
記録的な米ドル買いから、比較的短期間に米ドル売りに急転換した背景と、今後の動きについて考えてみる。
【為替】米ドル/円のレイバー・デー「アノマリー」
先週までの2週間、米ドル/円は143円半ば~146円半ば中心の方向感のない一進一退が続いた。この時期にこのような米ドル/円の方向感の乏しい小動きが続くのは、むしろ「よくあること」。
ところが、9月初めの米国のレイバー・デーが明けると一変し、一方向に大きく動くようになるのが基本。
【為替】9月から米「連続利下げ」が始まるのか?
9月FOMCでの利下げはほぼ確実視されているが、米ドル/円への影響は、日米金利差の大幅縮小に向かう連続利下げの始まりとなるかが重要だろう。
9月利下げが単発になるか、連続利下げの始まりになるかの1つの鍵は、米国株の動向ではないか。
【為替】実質実効レートで考える円高シナリオ
円の総合力を示す実質実効レートは、8月にかけてサイクルボトムを付けた可能性が高くなってきた。円が総合的に反発局面に入った場合、米ドル/円、クロス円はそれぞれどこまで円高に向かうかについて、実質実効レートの過去のパターンを参考に考えてみる。
【為替】メキシコペソ/円、25%「暴落」の示唆とは?
メキシコペソ/円は2割以上と大きく下落したが、この主因は異常なほどの「上がり過ぎ」の反動と考えられた。
メキシコペソ/円ほどではないものの、多くのクロス円は軒並み記録的「上がり過ぎ」となったが、その本質は「行き過ぎた円安」だっただろう。「行き過ぎた円安」修正に伴うクロス円の下落は今後一段と広がる可能性が高いのではないか。
【為替】2007年との類似が続く米ドル/円
投機円売りの記録的な拡大が、9月からの米利下げ開始の可能性が高まる中であっという間に消滅し、急激に円高へ戻るという最近の現象は、2007年ととても似たものだった。
2007年との類似の理由と、その類似がこの先も続いた場合のシナリオについて考えてみる。
【為替】「デジタル赤字」で円高にならないのか?
2022年以降、150円を大きく越える円安が繰り返される中で、貿易・サービス収支の赤字化など、日本経済の構造変化の影響も注目されるようになった。
この構造変化によって、かつてより円高になりにくくなっている影響はあるだろうが、一方で循環的に円安が止まらなくなる影響とは別ではないか。
【為替】「間違い」も多かった円売りの理由
「歴史的円安」が展開する中で「円売りの理由」とされたものの中には、都合の良い後付けで「間違い」と思われるものも少なくなかった。円安一段落を受けて、再確認してみる。
【為替】161円の円安とは何だったのか?(後編)
前編では、161円までの歴史的円安が投機円売りの主導で起こった可能性があることを見てきた。
後編では、161円からたった1ヶ月で141円まで米ドル/円が急反転した背景を考えてみる。
【為替】161円の円安とは何だったのか?(前編)
米ドル/円は2024年になると、2022、2023年と2年連続で記録した高値の151円を大きく超えて、7月初めには1986年以来となる161円まで一段高となった。それはまさに「歴史的円安」と呼ばれる動きだった。
ただし、その後はたった1ヶ月で141円まで約20円もの米ドル/円暴落が起こった。歴史的円安とその後の急激な円高への戻りの背景について、前後編2回にわたり考えてみる。
【為替】転換点を迎えた可能性のある投機円売り
先週、CFTC統計の投機筋のポジションが約3年5ヶ月ぶりに買い越しに転換した。長く続いてきた投機筋円売り戦略が大きな転換点を迎えた可能性がありそうだ。
ただ、投機筋が円買い戦略拡大に動くことはまだ当面考えにくい。そのためには、金利差円劣位の一段の縮小などが必要だろう。
【為替】金利差縮小と円高のペースを考える
今後は、米利下げ開始で日米金利差円劣位の本格的縮小局面に移っていく。具体的な金利差円劣位縮小と投機筋の円買いへの転換について、最近とよく似た構図にあった2007年のケースと比較しながら考えてみる。
【為替】日銀利上げと世界的株暴落の関係
7月31日の日銀利上げ決定後から、世界的な株暴落が広がった。日銀には、2000年8月のゼロ金利解除がITバブル崩壊の世界的株暴落のダメ押し役になった先例もあった。そこで改めて、日銀利上げと世界的な株安の関係について検証してみる。
【為替】実質実効レートで考える循環的円高
円の総合力を示す実質実効レートには、過去5年の平均値である5年MAを2割以上下回るとサイクルボトムを付けて、5年MAを回復するまで反発に向かうパターンがあった。
今回もこのパターン通りなら、円は総合的な安値を極め、2022年1月以前の円高水準へ戻る循環的反発局面に移った可能性がある。
【為替】投機筋はどう動く、円売り再燃はない!?
CFTC統計の投機筋の円売り越しは、7月初めに過去最高規模に拡大したが、その中で米ドル/円は161円まで上昇した。投機筋の記録的な円売り越しは、先週にかけてほぼ消滅したが、その中で米ドル/円は一時141円台へ急落した。
米ドル/円の変動に影響力の大きい投機筋がこれからどう動くかを考えてみる。