豪ドルの米大統領選挙アノマリー

豪ドル/米ドルの年初来高値更新が続いている(図表1参照)。ところで、このところ豪州の貿易シェアで圧倒的に高い水準となっている中国から、豪州との貿易への制裁的な動きが相次いでいる。このような豪ドルにとっての悪材料を尻目に、豪ドル上昇が続くのはなぜか。

【図表1】豪ドル /米ドルの日足チャート (2020年9月~)
出所:マネックストレーダーFX

豪ドル/米ドル上昇が続く中で、豪ドル/米ドルは米大統領選挙終了から間もなく、数ヶ月ぶりに90日MA(移動平均線)±2%のレンジを上抜けてきた(図表2参照)。前回、2016年の米大統領選挙でも、選挙前に90日MA±2%レンジ内での小動きが続いた豪ドル/米ドルだったが、選挙後にこのレンジを下放れると、同かい離率はマイナス5%前後まで急拡大となった (図表3参照)。

【図表2】豪ドル/米ドルの90日MAからのかい離率(2020年4月~)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成
【図表3】豪ドル/米ドルの90日MAからのかい離率(2016年4月~2017年3月)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成

以上のように見ると、最近にかけての中豪対立激化といった普通なら豪ドル悪材料と考えられる動きを尻目とした豪ドル一段高を説明するのに、米大統領選挙後は一方向への大相場となりやすい、それを私は「米大統領選挙アノマリー」と呼んできたが、そんな影響があるかもしれない。

そのような米大統領選挙後の大相場は、90日MA±2%を超えると±5%へ急拡大に向かうといったことがあった。今回の豪ドル/米ドルがそんな米大統領選挙後特有の動きなら、90日MAを5%上回る水準、0.76米ドルを目指す動きに向かっている可能性がありそうだ。