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夢の「赤プリ」跡地、国内史上最高4000億円で売却へ。その背後にあるもの
今日午後一のトップニュースは、「西武ホールディングス(9024)、東京ガーデンテラス紀尾井町を4000億円で売却か」というものでした。買い手候補は米最大手級投資ファンドのブラックストーン。成立すれば国内過去最高の不動産取引となる見込みです。この物件については...
「人生100年時代」は間違い!?人間の寿命が延びなくなった今考えるべき投資スタイル
先月、人々の寿命に関する新たな論文がネイチャーで発表され話題となっています。S.ジェイ・オルシャンスキー教授他のこの研究によれば、20世紀を通じて、高所得国では、出生時の平均寿命が約30年も延びました。これは主に公衆衛生の改善や医学の進歩によるものでした。...
米大統領選決着へ:初動のドル買い、銀行株買いは正しいのか
今日(現地時間11月5日火曜日)は、米大統領選挙の速報から目が離せませんでした。執筆時点の午後2時では共和党トランプ氏が230票を得票し、ハリス氏の205票を大きくリードしています。必要な得票数は270票。7つの激戦区の中では、未開票のネバダ州を除く6つの州で、ト...
ビットコインが史上最高値更新。トランプ・トレードの夢はリアルか幻か
10月30日の朝、ビットコインが円建てで史上最高値を一時更新し、1BTC当たり1128万円をつけました(ブルームバーグ)。ドル建てでも3月の高値である7万3798ドルまでごくわずかに迫ってきていますので、記録更新は時間の問題と思います。ここまでの1年で、ビットコイン価...
あの『連戦連勝』のFX投資会社がついに倒産:怪しい投資のパターン認識
一昨日、投資会社のエクシア合同会社が東京地裁から破産手続き開始決定を受けました。累計出資者数1万人超、出資総額は数百億円と報じられています。 FXという浮き沈みの激しい投資手法にも関わらず、設立間もない2016年のリターンは年率97%、翌17年で44%。連戦連勝を...
好調の米銀3Q決算に潜む落とし穴
米国の大手商業銀行(※)の決算が出そろいました。利益はアナリスト予想を上回ったこと、見通しも堅調ということで、シティグループを除く全行で株価は決算後に上昇しました。主因は、投資銀行とトレーディング収益で、多くの銀行で前年比2桁増を計上するなど好調でし...
金(ゴールド)は1年以内に3000ドルを目指す
実は、日本には世界トップクラスの金山がある… そんな記事が昨日の朝日新聞に掲載されていました。住友金属鉱山が操業する鹿児島県の菱刈鉱山では、鉱石に含まれる金の含有量が世界有数とのこと。日本では、資源枯渇やコスト高で閉山・休山が相次ぎ、いまや商業規模の...
石破新総理の「地方創生2.0」と投資機会
10月1日の記者会見で石破新総理が強調した点は、オタクともいわれる防衛かと思いきや、地方創生関係でした。質疑も含めた記者会見の全文で、「防衛」と「安全保障」というワードが出た回数は合わせて16回。これを大きく上回るパワーワードが「経済」と「地方」で、それ...
9割引は当たり前?米商業用不動産は利下げで復活するか
かつて日本の土地バブルが崩壊した頃、苗場等でディスコ施設に隣接する「ナウい」リゾートマンションが、ほぼゼロ円で売却されていたことがありました。こうした投げ売りのエピソードは、バブル崩壊時につきもの。今デジャヴなのはアメリカの商業用不動産です。7月末、...
都心タワマンはほぼバブル?
昨日、基準地価が発表されました。全国の全用途平均価格は1.4%、このうち住宅は0.9%の上昇と、緩やかで健全な上昇に見えます。 ところが、地域ごとに見ていくと、上昇が激しい箇所も多々みられます。例えば、東京23区では、中央区の12.4%を筆頭に平均6.7%もの上昇...
トラにハリス。討論会の軍配は?
日本時間の今日10時から、注目のトランプ氏とハリス氏の討論会が開催されました。事前メモの持ち込みも禁止されるというガチンコ対決で、白熱の100分強でした。当初は、相手の攻撃に動じることなく、自らの政策を力強くドラマチックに主張する両者に感心して聞いていま...
今週の雇用統計がそこまで重要な理由
今週日本時間の金曜日の夜は8月分の雇用統計ですね。今回は、早めに帰宅してライブで見届けようと思っています。なぜそこまで注目度が高いのか。9月17~18日のFOMC直前であると同時に、先月点灯した景気後退のシグナル、「サームルール(SahmRule)」(※)の指標が本物...
昨日気になった3つの米指数:「金持ち経済」化が進む米国の見通し
昨日の米国では、3つのデータが特に気になりました。一つ目は消費者信頼感指数。全体の傾向を示す指標は103.3と、前月の数値も事前予想も上回る強さでした。が、全体の強さ以上に興味深かったのは、格差の広がりです。年収1.5万ドル(約217万円)~2.499万ドル(約360万...
100万人の労働者が消える?今夜の雇用統計改定値と市場の見通し
米国では、雇用統計の年次改定が今夜発表されます。毎月の米雇用統計は、既存の事業所を調査して算出して雇用の動向を調べているため、閉業したり新しく開業した企業のデータが反映されにくいとされます。これを補うため、事業所の開業閉業の動向を「出生・死亡モデル」...
首相交代の市場影響と、本当に注目すべき点
私事で恐縮ですが、今日は、夏休みの最終日でした。こちらのコラムは、もちろん通常営業。気になったせいか、昨晩は、コラムを忘れてマネックスさんに叱られる夢で目が覚めました…夢でよかったです。先週の混乱から一変、今週は大幅な上昇でスタートしました。この上昇...
8月ショック:残念ながらしばらくは安心できないと考える理由
8月初頭の株価暴落は強烈でした。期初から、この下期は波乱に最大限備えるべき、という趣旨の発信をさまざまな形で行ってきたつもりです。が、これほど大規模な下落が、このような早いタイミングで発生するとは想定外でした。暴落の背景として取り上げられているのは、...
日銀利上げでも打ち止め感なし これから我々が考えるべきこと
日銀が政策決定会合で0.25%への利上げを決めました。昨年まで、「出口」は相当難しいと思われていたのに、日銀の植田総裁はかなり果敢に金融政策の巻き戻しに取り組んでいる印象です。 今回の日銀の物価見通しを見ると、2025年度、2026年度ともに2%前後と安定的な物...
年後半は波乱の予感:ショックの予兆を示す3つの指標
このところ日本株が伸び悩んでいます。昨日、ピクテでこうした下期の波乱についてセミナーをさせていただいたところ、終了後も大変熱心なご質問をいただきました。株価は、様々な政治経済、そして移ろいやすい市場のムードの結晶です。これらの要素が予想できない以上、...
アマゾン[AMZN]「プライムデー」滑り出しは好調:強い消費はいつまで続く
現地の16日に始まった米アマゾン・ドットコム[AMZN]の大型セール「プライムデー」が、開始6時間で前年同期比+13%の売り上げ増と活況を呈しています。同じく16日に発表された6月の米小売売上高も、市場予想を上回る強さでした。サイバー攻撃の影響で大きく落ち込んだ...
株高はいつまで続く?注目は株価と消費の「好循環」
日本株が勢いづいていますね。先週の「つぶやき」の表題では「祝:日経平均4万円再達成」と書きましたが、昨日までの1週間で41,580円まで上昇しました。米S&P500も連日最高値を更新しています。この勢いはどこまで続くのでしょうか。生成AIが株式市場の大きなテーマで...
- 大槻 奈那
- ピクテ・ジャパン株式会社 シニアフェロー
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内外の金融機関、格付機関にて金融に関する調査研究に従事。Institutional Investors誌によるグローバル・アナリストランキングの銀行部門にて2014年第一位を始め上位。政府のデジタル臨時行政調査会、財政制度等審議会委員、規制改革推進会議議長、中小企業庁金融小委員会委員、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のアドバイザー等を勤める。日本経済新聞「十字路」、日経ヴェリタス「プロの羅針盤」、ロイター為替フォーラム等で連載。日経Think!エキスパート・コメンテーター、テレビ東京「モーニングサテライト」で解説。名古屋商科大学大学院 マネジメント研究科教授 東京大学文学部卒、ロンドンビジネススクールMBA、一橋大学博士(経営学)
著書:
『本当にわかる債券と金利』(日本実業出版社)、
『1000円からできるお金のふやし方』 (ワニブックス)
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