吉田恒の為替デイリーの記事一覧
チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
毎営業日更新
【為替】米金利低下が3月末で一段落する可能性
1998年や2008年など金融システム不安を受けた米金利低下が、四半期末で一巡したケースがある。これらは四半期末要因が米金利低下に影響した可能性を感じさせる。
最近にかけての金融システム不安に伴う米金利低下が、四半期末である3月末で一段落、反発に転じるかは、米ドル/円の行方を考える上でも注目される。
【為替】米ドル/円「潮目が変わる」3月末前後のアノマリー
SVB(シリコンバレー銀行)の経営破綻をきっかけに金融システム不安が急拡大する中で、「米金利低下=米ドル安」が広がった。この動きはいつまで続くのだろうか。
ただ3月末、4月初めは相場の「潮目」が変わりやすい時期である。それは論理的には説明できないものの頻繁に繰り返されてきた「アノマリー」(経験則)だ。
【為替】「FRB vs 市場」真っ向対立の行方を考える
米金利の見通しを巡りFRBと市場が真っ向から対立した形となっている。年内の利下げを否定しているFRBに対し、市場は早ければ6月頃から年内に複数回の利下げを織り込む動きになっている。
この金利見通しを巡る「FRB vs 市場」は、どちらに軍配が上がるか。今回と比較的似た1998年のケースを参考にすると、鍵は株価の動向になるのではないか。
【為替】植田新日銀の4月YCC撤廃に注目
金融システム不安が急拡大する中で、米金利が大きく低下している。一時4%を超えていた米10年債利回りは、先週は3%台前半まで低下した。
米金利の動向は、4月からスタートする植田新総裁による金融政策の判断にも大きく影響する可能性があるのではないか。
【為替】3月FOMCは「タカ派」だった可能性
FOMC(米連邦公開市場委員会)は3月22日、0.25%の利上げを決定した。同時に発表された声明文とメンバーの経済見通し「ドット・チャート」や、終了後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見などを総合すると、基本的には事前の想定より、やや「タカ派」の結果という評価になるのではないか。
あえてそれを確認するのは、FOMC後の米金利低下、米ドル下落の中で、今回の結果は「ハト派」だったという正反対の見方も少なくないためだ。
【為替】続・FOMCの金利と為替への影響を考える
3月に入り、シリコンバレー銀行(SVB)といった一部の米銀の経営破綻をきっかけに金融システム不安が急浮上したが、そうした中で3月FOMC(米連邦公開市場委員会)では事前の予想通り0.25%の利上げを決めた。
一方で、FOMCメンバーの経済見通しである「ドット・チャート」では、2023年末のFFレートの見通し(中央値)について、前回2022年12月の5.1%を据え置いた。今回は、そんなFOMCの結果が、今後の為替相場へどういった見通しになるかについて確認する。
【為替】FOMCの金利・為替への影響を考える
3月22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が発表される。主な注目点は、最近にかけての金融システム不安の急拡大を受けて、1)利上げを続けるか、2)FOMCメンバーの経済見通し「ドット・チャート」による今後の金融政策の見通し、といった2点ではないか。
【為替】続・1998年の米緊急利下げとの類似と相違
今週はFOMC(米連邦公開市場委員会)が予定されているが、最近にかけて急拡大した金融システムへの懸念を受けて利上げを見送る、さらに早期の利下げを示唆する可能性はあるだろうか。
突然の金融システム不安の浮上により、FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げへ急転換した代表例として、前回のレポートで1998年のケースを取り上げたが、今回はこの1998年のケースで株価暴落との関係を考えてみる。
【為替】1998年の米緊急利下げとの類似と相違
SVB(シリコンバレー銀行)の経営破綻をきっかけに、金融システム不安が急浮上すると、早期の利下げを織り込む動きが急拡大した
1998年、ある金融機関の破綻をきっかけに、金融システムへの懸念から実際にFRB(米連邦準備制度理事会)が緊急利下げに動いたケースがあったが、当時と今回の類似点と相違点について確認してみよう。
【為替】米ドル/円を決める金利は日米どちらか?
日本の10年債利回りは、今週にかけて大きく低下した。これは、米金利低下に連動した面が大きかっただろう。つまり「日本の金利は基本的に米金利で決まる」ということ。
米ドル/円の行方は、日米それぞれの金利の動きより、金利差の変化が基本的な目安になるということではないか。
【為替】メキシコペソが「SVBショック」で急落した理由
「SVBショック」でリスクオフが急拡大する中、メキシコペソ/円は最大で10%近い大幅下落となった。これは、短期的な「上がり過ぎ」の反動が一因だろう。
今回の大幅下落により短期的な「上がり過ぎ」はほぼ是正された。一方で、中長期的には空前の「上がり過ぎ」圏での推移が続いている。
【為替】米金利で考える円高130円割れの条件
先週138円近くまで上昇した米ドル/円は、今週に入ると一時132円台まで急落となった。これはいわゆる「SVBショック」などを受けて、米金利が大きく低下した影響が大きかっただろう。
この間の米ドル/円と米金利の関係が続くなら、一段と円高が進むかどうかは米金利低下次第になる。例えば、130円割れには、数ヶ月以内といった早期の利下げが条件になりそうだ。
【為替】円安への戻りは137円で終わったのか
米ドル/円は3月10日、米雇用統計発表後に一時134円割れ近くまで急落となった。ではこれにより、2月以降展開した米ドル高・円安へ大きく戻す動きは終わったのか。
結論としては、米金利の動向次第ながら、円安はまだ終わったわけではないのではないかと思われる。
【為替】日銀金融政策決定会合と米ドル/円の関係
3月10日、黒田総裁が出席するのは最後となる日銀の金融政策決定会合が開かれる予定だ。ここで、2022年12月に拡大した10年債利回りの上限再拡大あるいは撤廃が行われるかが注目されている。
今回の会合の結果が米ドル/円にどう影響するかについて考えてみる。
【為替】円安「高転びリスク」はまだ低いのか?
米ドル高・円安へ戻す展開が続いているが、2022年は140円手前で米ドル高・円安が止まると、その後、短期間に130円割れ寸前まで米ドルは急反落に向かった。
この2022年のケースと最近ではいくつか重要な違いがあるため、今回はこの先円安が一段落した後もすぐに急激な円高に向かうリスクは低いと考えている。
【為替】円安予想の注意点(テクニカル編)
1月にかけて急激な円高から一変し、2月以降は大きく円安に戻すところとなった。私にとって、これは基本的には予想通りだった。その上で、この円安がまだまだ続くと考えているわけではない。そろそろ円安の終わりにも注意する必要が出てくると考えている。
なぜそういった考え方になるかについて、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析に分けて述べてみたいと思う。
【為替】なぜ米ドル/円の変動は激しくなったのか
米ドル/円は、2021年にかけては5年連続で年間の最大変動幅ですら10円程度といった小動きが続いた。それが、2022年の最大変動幅は1990年以降で最大となる38円に急拡大となった。
激しい値動きは円安、円高ともに起こってきた。なぜ、急に米ドル/円がこれほど激しく動くようになったのかについて今回は考えてみる。
【為替】復活した「最強通貨」メキシコペソ/円
2022年に対円で米ドル以上に上昇した「最強通貨ペア」メキシコペソ/円が、2月以降の円安再燃などをきっかけに急上昇となっている。
中長期的には記録的な「上がり過ぎ」が続いていることに加え、短期的にも徐々に「上がり過ぎ」気味になっており、米ドル高・円安一段落後は反動リスクも要注意だろう。
【為替】豪ドル安・米ドル高の今後のシナリオ
豪ドル/米ドルは一時0.67米ドルをわずかではあるが割れるまで下落するなど、2月以降下落傾向が拡大した。これは、基本的には米ドル/円やユーロ/米ドルと同様に、米金利上昇に伴う米ドル高の影響が大きかっただろう。
豪ドル安・米ドル高の今後の見通しについて今回は考えてみる。