吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】為替介入は円高へ転換させられるのか?
円安が止まらない中で、再び日本の通貨当局による円安阻止介入との攻防が注目されてきた。 では円安阻止介入で円安は止まり、円高に転換するかについて、今回は考えてみる。
【為替】FOMCの為替への影響を考える
11月1日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれ、終了後にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見が予定されている。今回のFOMCの特徴の1つは、比較的大幅な株安局面で迎えるということではないか。 少なくとも前回、9月会合よりFOMCは先行き景気見通しに慎重姿勢を示すことなどから「ハト派」と受け止められる可能性に注目。米ドル/円への影響は米10年債利回りの反応が鍵になりそうだ。
【為替】日銀会合の為替への影響を考える
10月31日の日銀金融政策決定会合では、10年債利回りの上限の柔軟化や再拡大、さらにマイナス金利解除の前倒しを示唆するとの見方も一部にあるようだ。 これには、円金利上昇阻止にこだわることが円売り材料にされることへの懸念などの影響が大きそうだ。そもそも日本の金利は、基本的に米金利の影響を受けるため、米金利にピークアウト感が出てくるなら、円金利の上昇も目先的には限られるとの考えもあるかもしれない。
【為替】「強すぎる米景気」の変化が始まったのか
米7~9月期実質GDPは4.9%と異例の高成長となった。このような「強すぎる米景気」が大幅な米金利上昇や米ドル高をもたらした主因だっただろう。 ここに来て「強すぎる米景気」もついに変化が始まった可能性が出てきた。「米金利上昇=米ドル高」転換の鍵を握る「強すぎる米景気」の変化について考えてみる。
【為替】実質実効レートが示す循環的円安の限界
円の総合力を示す指標である実質実効レートには、過去5年の平均である5年MAを2割下回ると循環的円安が終了するパターンがあり、2022年10月も、実質実効レートが5年MAを21.3%下回ったところで円安は一段落となった。 円の実質実効レートはこの9月、5年MAを21.3%下回った。これは、2022年10月の円安一段落の状況と同じで、「きっかけ」があれば円安はいつ終ってもおかしくないのではないか。
【為替】米金利で考える米ドル/円のシナリオ
米長期金利、10年債利回りは5%突破で上昇一段落となった。著名投資家の「債券弱気論」撤回などをきっかけに、「上がり過ぎ」修正が始まったためと考えられる。 今後の米長期金利の見通しを考えるとともに、その米ドル/円への影響も検証する。
【為替】続・1年前の「円安反転劇」を振り返る
2022年の米ドル高・円安は10月21日に終了、反転となった。 それまで米ドル高・円安の主因とされた日米の金融政策の方向性の違いが不変の中で、なぜ米ドル安・円高への反転となったかについて、さらに考えてみる。
【為替】1年前の「円安反転劇」を振り返る
2022年の米ドル高・円安は、10月21日で終わった。151円の高値で米ドルを売ったのは日本の通貨当局の為替介入だった。 ただその後もしばらく、米ドル高・円安が終了したと感じた人は少なかっただろう。むしろ11月に入ってから、一段と米ドル高・円安に向かうとの見方が多かったのではないか。この時の相場がどのようにして米ドル安・円高に転換したかについて振り返ってみる。
【為替】トランプ減税後の「悪い金利上昇」相場を振り返る
米金利上昇と米ドル高のかい離が目立ってきた。これは、金利上昇が米財政赤字拡大を受けた国債需給悪化の影響、「悪い金利上昇」の側面もあるからではないかとの見方もある。 「悪い金利上昇」とされたのは、比較的近いところでは2017年12月、「トランプ減税」後の局面だった。ではそんな「悪い金利上昇」に米ドル相場はどう反応したのか?
【為替】米金利上昇と米ドル高のかい離の理由
米金利の上昇が続いているが、ここに来てそれと米ドル高が微妙にかい離してきた。これは円安阻止介入への警戒等による一時的なものなのか。 米金利上昇と米ドル高のかい離の理由について考えてみる。
【為替】続・円安阻止為替介入はできなくなったのか?
2022年の円安局面で、日本の通貨当局は145円で最初の円安阻止為替介入に出動した。ところが、最近は145円を越える米ドル高・円安に対しても円安阻止為替介入は確認されなかった。 1年前に比べて、日本の通貨当局が円安阻止に動きにくくなった可能性はあるかについて、今回は考えてみる。
【為替】円安阻止為替介入は出来なくなったのか?
米ドル高・円安に対して、日本の通貨当局はそれを止める介入も、1年前に比べてやりづらくなったのかということについて、今回は考えてみる。
【為替】1年前とのアナロジー続く米ドル/円の関係
7月に急落したものの、8月に入るとほぼ一本調子で上昇し150円の大台に到達した米ドル/円。このようなプライスパターンは、水準に少し違いはあったが、基本的に1年前と似たものだった。 1年前は、10月21日で米ドル高・円安は終了、11月に入ると一転して急激な米ドル安・円高に向かうところとなったが、果たして今回はどうか?
【為替】「中東ショック」の原油・為替への影響は?
イスラム組織ハマスとイスラエルの紛争拡大で、まず警戒されているのが原油価格の高騰だ。世界的な産油拠点である中東の地政学リスク拡大は、原油価格が100米ドルを大きく超えるなどの高騰をもたらすとの見方もある。 今回の「中東ショック」の原油、さらには為替相場への影響を考えてみる。
【為替】金利・為替「転換期」の前兆なのか?
10月12日の米CPI(消費者物価指数)発表を受けて、米金利と米ドルの上昇再燃となった。しかし、最近にかけては雇用関連統計や物価統計といった景気に対する「遅行指標」への金利や為替の反応の鈍さが目立っていた。 これは相場の転換期に起こりやすい現象だが、今回の場合はどうかについて考えてみる。
【為替】米金利上昇終了の米ドル/円への影響は?
米10年債利回りが5%近くまで上昇するといった最近にかけての米金利の大幅上昇により、追加利上げの必要性が低下しているとの見方が、このところFOMC関係者から相次いで示された。 米利上げの終了、さらに米金利上昇自体が終了となった場合、それが米ドル/円にどのように影響するかについて考えてみる。
【為替】中東リスクオフの金利・株・為替の関係
イスラエル情勢の緊迫化を受けて、金融市場ではリスク回避の動きが広がっているという。リスク回避で、「安全資産」とされる米国債が買われ、利回り低下となったのはともかく、リスク資産と位置付けられる株価が大きく上昇したのはなぜか。 為替相場は米国債利回り低下に反応、これまでは米ドル下落となったが、この中東リスクオフを受けた今後の行方について考えて見る。
【為替】円安終了後に大幅円高が起こった理由
2022年10月に151円で米ドル高・円安が終了すると、その後1ヶ月余りで20円近くもの大幅な米ドル安・円高が起こった。 ワンサイドで大幅に進んだ米ドル高・円安が終了した後、一転して急激な米ドル安・円高に向かった例は他にもあったが、今回はどうか。「転ばぬ先の杖」として、その理由について考えてみる。
【為替】「米景気減速=米ドル安」のシナリオ
株安が広がってきた。大幅な上昇が続く米10年債利回りなどの金利上昇を嫌気した面が大きいとの理解が基本だろう。ただ株価は基本的に景気の先行指標なので、その意味では米景気の先行き減速を織り込む動きの可能性もあるのではないか。 米景気が先行き減速するなら、その程度にもよるが、米金利も低下に転じることで米ドル高から米ドル安へ転換する可能性も出てくるのではないか。
【為替】円安阻止介入を巡る「誤解」を考える
10月3日、米ドル/円は150円の大台に乗せた後に急落、日本の通貨当局による米ドル売り介入再開も注目されたが、2022年の介入後ほどの米ドル急落ではなかった。 円安阻止介入については、2022年より慎重になっているといった見方もあるが、むしろ逆ではないか。介入を巡る「誤解」の可能性についても再確認してみる。