吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】「強い米景気」で米金利はまだ上がるのか?
9月FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は、「米経済は予想以上に強い」との見方を示し、メンバーの経済見通しである「ドット・チャート」では、2023年の実質GDP見通しを6月時点の1%から2.1%へ大幅に上方修正した。 こうした中で、米長期金利、10年債利回りはこの間の高値を更新、一時4.4%以上に上昇した。では米金利はさらに上がるのかについて今回は考えてみる。
【為替】日銀政策で円高になる条件とは?
日銀が7月末の会合で一部の政策を修正したことを受けて日本の10年債利回りは大きく上昇したが、それを尻目に為替相場は円安(米ドル高)が広がった。 日銀の政策を受けて円高に反転するのはどんなケースがあるのかについて今回は考えてみる。
【為替】なぜ日本だけ為替介入を行うのか?
日本の通貨当局による為替市場への介入が2年連続で行われる可能性が注目されている。 一方で欧米の通貨当局による為替介入は、2001年9月を最後にすでに20年以上行われていない。なぜ日本だけで為替介入が行われるのかについて考えてみる。
【為替】「原油高=ユーロ安・米ドル高」は続くのか
ECB(欧州中央銀行)は先週利上げを決めたが、ユーロ/米ドルは続落し、9週連続の陰線引け。 最近にかけてのユーロ下落は、原油高の影響も大きそうだ。では、「原油高=ユーロ安・米ドル高」はまだ続くのかについて、今回は考えてみる。
【為替】続・介入開始なら円安はいつ終わるのか?
前回9月14日付けのレポートで確認したように、日本の通貨当局による為替介入は、円安でも円高でも始まったらすぐに終わるということはなく、かつては介入開始後もさらに1~2年で20~30円も円安、円高が続くことも珍しくなかった。 ただ2022年の円安阻止介入が、介入開始から1ヶ月、6円程度で円安終了となったように、目的達成まで短縮化が顕著だが、その背景について今回は考えてみる。
【為替】介入開始なら円安はいつ終わるのか?
米ドル高・円安が続く中で、2022年に続き円安阻止介入を再開する可能性に注目が高まっている。 これまでの場合、介入を行ってすぐに円安、円高の流れが止まったわけではなかった。ただかつてに比べると、相場の基調転換が実現するまではかなり短縮化されてきたようだ。
【為替】為替のための金融政策行使がタブーの理由
先週末に報道された植田日銀総裁のインタビューが、一時円高材料になったことから、この「真の目的」は円安阻止への支援だったのではないかとの見方もあるようだ。 ただ日銀はこれまで、「為替のために金融政策を使わない」と繰り返し説明してきた。それは過去のブラックマンデーなど苦い教訓を受けたもので、基本的に変えられないものではないか。
【為替】日銀緩和見直しなら円高になるのか?
9月11日、植田日銀総裁インタビュー報道から、金融緩和見直し思惑が浮上、円金利が上昇すると米ドル/円は一時146円割れへ急落した。一時148円近くまで米ドル/円が上昇した動きは金利差からかい離、そして円売りの「行き過ぎ」懸念も目立ったことから、その反動が入り易い面はあるだろう。 ただ、7月末の日銀会合後にも見られたように、円金利上昇のみに反応した円高には自ずと限度がありそうだ。
【為替】「最強通貨ペア」メキシコペソ/円の分岐点
9月7日に発表されたメキシコの8月CPI(消費者物価指数)発表は、前回からインフレ率が低下したものの、依然としてメキシコ中銀のインフレ目標、2~4%を上回る結果となった。 これを受けて、メキシコ中銀の金融引き締め姿勢に著変なしとして、メキシコペソ/円は反発したものの、その後は反落となった。この背景について今回は考えてみる。
【為替】為替介入メッセージの読み方とは?
米ドル高・円安が続く中で、円安阻止介入への関心が一段と高まっている。 では、財務相や為替政策の実質的な責任者である財務官の発言から、為替介入の可能性をどのように読み取ることができるかについて、今回は考えてみたい。
【為替】為替介入再開の際に当局が意識すること
米ドル/円が2022年の米ドル高値の151円に近付く中で、円安阻止介入再開への注目が一段と高まってきた。 そこで、通貨当局の立場になったつもりで、円安阻止介入再開で何を意識している可能性があるかについて考えてみる。
【為替】続・長期化した円安。「日本売りの円安」とは違うだろう
前回は、最近にかけての円安の長期化は「日本売り」によるものではないだろうとの見方を示した。この円安長期化は、歴史的なインフレ対策の米利上げに伴う米ドル高の結果ということが基本だろう。 代表的な「日本売りの円安」局面とされた1998年にかけての円安も結果的には147円で終了した。それも参考に、今回の円安が終了する主な理由を確認してみたい。
【為替】長期化した円安。「日本売りの円安」とは違うだろう
円安が長期化する中で、「日本の国力低下が円安の一因なのか?」という質問を受けることがある。ただそれが「日本売り」といった意味なら違うのではないか。 「日本売りの円安」なら株安も並行しそうだが、最近はむしろ株高だった。これまでの円安をうまく説明できるのは、米金利上昇に伴う米ドル高の結果ということになりそうだ。
【為替】米ドル/円のレーバーデイ「アノマリー」
過去半月ほど、米ドル/円は144円半ば~146円半ば中心の方向感のない一進一退が続いた。米ドル/円が歴史的な大相場となった2022年を除くと、9月初めにかけてこのような方向感の乏しい小動きが続いたのは、むしろ「いつものこと」だった。 しかしそれは、9月初めの米国のレーバーデイ明けから一変し、一方向に大きく動くようになるのが基本だった。
【為替】「謎の米金利低下」が繰り返された理由
歴史的インフレの中で、米金利はここ数年上昇トレンドが展開してきたが、その一方で意外に大きく金利が低下する局面も何度かあった。 2023年1月、3月などの米金利低下局面がそれに該当しそうだが、この「謎の米金利低下」の理由とともに、近く3度目の「謎の米金利低下」となる可能性も考えてみる。
【為替】続・正念場を迎えたユーロ高トレンド(対円)
対米ドルで最近にかけて大きく反落したユーロだが、対円では米ドル高・円安を受けて引き続き年初来のユーロ高値圏での推移が続いている。 ただ対円でのユーロ安リスクとして気になることもいくつかある。米ドル高・円安から米ドル安・円高に転換したなら、対円でのユーロ安リスクも要注意となりそうだ。
【為替】正念場を迎えたユーロ高トレンド(対米ドル)
対米ドルでのユーロの下落が止まらない。先週まで6週連続の陰線(ユーロ安)引けとなり、6月中旬以来の水準まで下落した。 テクニカルに見ると、2022年9月から続いてきたユーロ高・米ドル安トレンドの転換が試される局面を迎えている可能性もあるだろう。
【為替】続・円高へ反転する「理屈」を想像する
円安再燃の主因は米長期金利の大幅上昇に伴う米ドル高で、それをもたらしたのは足元の米景気がGDP5%以上の高成長予想と予想以上に強そうだということが大きいだろう。それにしても、5%以上の高成長予想の原因とは? それは3月の金融システム不安浮上を受けて早期大幅利下げを織り込んだ大幅な金利低下の影響が大きかったのではないか。逆に言えば、最近にかけての大幅な金利上昇がこの先の景気減速、金利低下をもたらし、円高(米ドル安)へ反転する鍵となるのではないか。
【為替】円高へ反転する「理屈」を想像する
7月末の日銀会合の政策修正を受けて日本の10年債利回りは大きく上昇したが、それを尻目に為替相場は米ドル高・円安に大きく動いた。これは、日本の金利以上に米金利が大きく上昇した結果、金利差は米ドル優位拡大となったため。 では今後も「米金利上昇=米ドル高・円安」が続くのか否か。米ドル安・円高へ反転する「理屈」について、日米金利のシナリオを中心に考えてみる。
【為替】米ドル/円と金利の関係を再点検する
8月25日に予定されている、この時期恒例のジャクソンホール会議でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言が注目されている。 ただ米ドル/円との関係を見ると、7月頃から金融政策を反映する日米2年債利回り差より、日米10年債利回り差の影響が強くなっているように見える。これは、為替市場のメインテーマが金融政策より景気にシフトしている可能性を感じさせるものだろう。