吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】「円売り=米ドル以外の通貨買い」という変化
為替ポジション・データを見ると、円の売り越しは2022年のピークまで拡大してきた。一方で米ドルの買い越しは足元で小幅にとどまっている。 円売りの対価が、2022年の「米ドル買い」から「米ドル以外の外貨買い」に変化した可能性あり。その理由と影響を考察する。
【為替】「タカ派FOMC」と米ドル高のシナリオ
6月14日のFOMCは、今後の政策金利見通しを上方修正した。個人的には、これほどの利上げが行われるか懐疑的ではあるが、あくまでこの政策金利見通しを前提とした場合の米金利の見通しと米ドル高シナリオの関係について考えてみる。
【為替】円安140円の短期と中長期の意味
米ドル/円は5年MAとの関係で見ると、中長期的な「上がり過ぎ」懸念が再燃している。 米ドル/円が目先的にさらに上昇するかどうかは、基本的には米インフレ対策の金融政策次第。
【為替】「豹変」を繰り返す市場のFFレート予想
本日6月14日はFOMCの結果が発表される。 米金融政策の見通しについて、最近の金利市場は早期の大幅利下げから一転して利上げ強化へ、異例なほど予想の「豹変」を繰り返している。
【為替】投機的ポジションから考える米金利の見通し
6月13日のCPI(消費者物価指数)、14日のPPI(生産者物価指数)といったインフレ指標の発表、そして14日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が続くこの2日間は今後の米金利の行方を考える上で、とても重要なタイミングになるかもしれない。 インフレ懸念と米景気動向などから、米金利は上昇するのか、それとも低下に向かうところとなるのか。これについて、実は米国債の投機筋のポジション動向を見る限り、答えはかなりシンプルに出せそうだ。
【為替】トルコリラ暴落の今後の行方は?
トルコ大統領選挙で現職のエルドアン大統領の再選が決まって以降、トルコリラの暴落が広がっている。 テクニカルで見ると、トルコリラの短期的な「下がり過ぎ」懸念も拡大してきたが、逆にここで踏みとどまらないと「大暴落コース」へ向かいかねない瀬戸際攻防となっている。
【為替】米利上げ終了の可能性を考える
一時利上げを中断した豪州とカナダは、今週の金融政策決定会合で改めて利上げを決めた。これに対して来週予定されているFOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げを見送る方針と見られている。 本当に6月FOMCは利上げを見送るのか。また、6月は利上げを見送っても、7月FOMCでは利上げを再開するのだろうか、ということについて考えてみる。
【為替】円安151円更新が簡単ではない理由
1月に127円まで下落した米ドル/円だが、最近にかけて140円まで米ドル高・円安に戻してきた。ではさらに米ドル高・円安へ戻り、2022年10月に記録した151円を更新する可能性はあるだろうか。 今回は、米ドル/円と円の総合力を示す実効相場について、主に5年MA(移動平均線)との関係から考えてみる。
【為替】「アベノミクス円安・株高」との類似と相違
日本株の上昇と円安(米ドル高)の連動が続いている。似たような株高と円安の高い相関関係が続いたのはアベノミクス相場と呼ばれた2013~2015年だった。 ただ当時は日本の金融緩和による円安だったのに対し、今回は米利上げによる米ドル高といった点が大きく異なる。米金融政策次第では米ドル安(円高)に転換する可能性があるだろう。
【為替】米ドル/円を決めるのは金利か株か?
高値更新が続く日本株と米ドル/円の上昇が連動している。アベノミクス時代に、やはり米ドル/円は日本株との連動が3年以上も続いたことがあったが、今回とは事情が違うようだ。 米ドル/円と金利、株との関係を再点検する。
【為替】「米金利低下=米ドル安」が限られた理由
6月2日に発表された米5月雇用統計で、NFPが予想を大きく上回る増加となると、米金利は大幅に上昇。それに連れて米ドルも反発となった。 そもそも米2年債利回りの場合なら、4.3%からさらに大きく低下するのは、金融政策との関係から難しい段階になっていた可能性もあるだろう。
【為替】債務上限法案とFRB利上げ政策の転換
米債務削減法案が成立することで、歳出が削減される見通しとなった。金融システム不安浮上による信用収縮と合わせて、財政面でも景気へのマイナスの影響が予想される中で、インフレ対策の利上げの必要性は一段と低下する可能性。 FRBの金融政策は、利上げより利下げへ転換するポテンシャルが高くなってきただろう。
【為替】為替介入「アラート」の見分け方
5月30日に財務省、日銀、金融庁の三者会合が開かれたことを受けて、円安への為替介入再開の可能性へ注目が再燃した。 為替政策担当者の間には、為替介入決定を表現する一種の不文律がある可能性がある。それを参考に今回の為替介入の可能性を考えてみる。
【為替】メキシコペソ/円に「リスク」はないか?
高値更新が続くメキシコペソ/円は、今週に入り新たな大台である8円突破含みの動きとなってきた。メキシコペソ/円の「止まらない上昇」にリスクについて、今回は考えてみたい。
【為替】続・米金利で考える米ドル/円の行方
米ドル/円は先週から140円を上回ってきた。米ドル/円上昇は、このところ米2年債利回りなど米金利の上昇とほぼ連動していた。この関係が続くなら、この先の米ドル/円の行方は米金利の動向次第ということになる。 米2年債利回りとの関係から、この先の米ドル/円のシナリオについて考えてみる。
【為替】続・為替介入再開の可能性を考える
米ドル/円が140円を超えてきた。円安阻止介入が「ある理由」、「ない理由」について改めて考えてみる。
【為替】続・大統領選挙でトルコリラはどうなる?
5月14日に行われたトルコ大統領選挙の得票数上位2名による決選投票が、28日に予定されている。今のところ、現職のエルドアン大統領の勝利が有力との見方になっているようだ。 トルコリラ/円がすでに約9年もの長期下落相場が続いた主因は、エルドアン大統領の独特の経済政策と見られてきただけに、リラ安トレンド転換は選挙結果次第となりそうだ。
【為替】行き過ぎた円安、そして限界の円安
5年MAかい離率で見ると、30%以上は米ドル/円の「上がり過ぎ」限界圏。足元の同かい離率は20%程度だが、かなり「上がり過ぎ」懸念は強いと言えそうだ。 同じく円の総合力を示す実質実効相場で見ると、マイナス20%以上が円安の限界圏。最近にかけて同かい離率はマイナス20%に接近していると見られるため、対米ドル以上に総合力での円安行き過ぎ懸念が強い可能性あり。
【為替】米金利で考える米ドル/円の行方
3月に金融システム不安が浮上して以降、米金利は大きく低下し、その後も安値圏で保合いが長く続いていたが、先週後半から保合いを上放れとなった。 米金利がどこまで上昇するかを受けて、目先的な米ドル/円の反発の目安を考えてみる。
【為替】よみがえる円安の限界「真の黒田ライン」
2015年6月、当時の黒田日銀総裁による「実質実効為替レートからすると、ここからさらに円安に振れるということは、普通に考えればありそうにない」との発言は、アベノミクス円安が終止符を打つきっかけとなった。 これを参考に「円安の限界」について考察する。