吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】続・正念場を迎えたユーロ高トレンド(対円)
対米ドルで最近にかけて大きく反落したユーロだが、対円では米ドル高・円安を受けて引き続き年初来のユーロ高値圏での推移が続いている。 ただ対円でのユーロ安リスクとして気になることもいくつかある。米ドル高・円安から米ドル安・円高に転換したなら、対円でのユーロ安リスクも要注意となりそうだ。
【為替】正念場を迎えたユーロ高トレンド(対米ドル)
対米ドルでのユーロの下落が止まらない。先週まで6週連続の陰線(ユーロ安)引けとなり、6月中旬以来の水準まで下落した。 テクニカルに見ると、2022年9月から続いてきたユーロ高・米ドル安トレンドの転換が試される局面を迎えている可能性もあるだろう。
【為替】続・円高へ反転する「理屈」を想像する
円安再燃の主因は米長期金利の大幅上昇に伴う米ドル高で、それをもたらしたのは足元の米景気がGDP5%以上の高成長予想と予想以上に強そうだということが大きいだろう。それにしても、5%以上の高成長予想の原因とは? それは3月の金融システム不安浮上を受けて早期大幅利下げを織り込んだ大幅な金利低下の影響が大きかったのではないか。逆に言えば、最近にかけての大幅な金利上昇がこの先の景気減速、金利低下をもたらし、円高(米ドル安)へ反転する鍵となるのではないか。
【為替】円高へ反転する「理屈」を想像する
7月末の日銀会合の政策修正を受けて日本の10年債利回りは大きく上昇したが、それを尻目に為替相場は米ドル高・円安に大きく動いた。これは、日本の金利以上に米金利が大きく上昇した結果、金利差は米ドル優位拡大となったため。 では今後も「米金利上昇=米ドル高・円安」が続くのか否か。米ドル安・円高へ反転する「理屈」について、日米金利のシナリオを中心に考えてみる。
【為替】米ドル/円と金利の関係を再点検する
8月25日に予定されている、この時期恒例のジャクソンホール会議でのパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言が注目されている。 ただ米ドル/円との関係を見ると、7月頃から金融政策を反映する日米2年債利回り差より、日米10年債利回り差の影響が強くなっているように見える。これは、為替市場のメインテーマが金融政策より景気にシフトしている可能性を感じさせるものだろう。
【為替】ユーロ/米ドルと金融政策転換の関係
ユーロ/米ドルは一時1.12米ドルを大きく上回るまで上昇したが、その後は反落となった。ではユーロ高・米ドル安はもう終わったのか。 今回は、欧米の金融政策転換との関係などから、当面のユーロ/米ドル相場の見通しについて考えてみたい。
【為替】円安終了の「共通パターン」を考える
米景気の予想以上の好調、一方中国経済への不安などからすると、米ドル高・円安が終わるイメージは描けないかもしれない。 では、過去の円安トレンドはどのような中で終わったのか。円安終了の「共通パターン」について検証してみた。
【為替】円安再燃と中国経済悲観論の関係
先週後半、人民元安阻止強化という報道をきっかけに米ドル安・円高へ比較的大きく反応するところとなった。 この背景には、それまでの円安再燃も中国経済悲観論の影響が一因だったという具合に、米ドル/円に中国経済の影響が大きくなっている可能性もある。
【為替】5%成長予想も浮上してきた米経済
米経済については、足元である7~9月期のGDP成長率について5%を超える予想も出るなど、一時の景気後退懸念から一変し、景気の過熱が懸念されかねない状況となってきたようだ。 そのような米景気が米金利にどのように影響するのか、そして米金利を通じた米ドル/円の今後の見通しなどについて考えてみる。
【為替】なぜ「円安・株高」関係は崩れたのか
7月にかけて続いてきた円安と株高の高い相関関係が崩れてきた。7月末からの円安再燃に対して、日経平均など日本株は上値の重い展開が続いている。 なぜ円安と株高の相関関係が崩れたのか。両者の関係の崩れが目立ち始めたのが、7月初めに日本株の急騰相場が一段落した以降だったことが一つのヒントになるのではないか。
【為替】「円安再燃=金融政策の違い」説への疑問
7月末の日銀金融政策決定会合の後から円安再燃となったが、これについて日本と欧米諸国などとの金融政策の方向性の違いが再認識されたため、という指摘を多く聞くが本当だろうか。 改めて円安再燃と金融政策との関係などについて検証してみる。
【為替】ユーロ/円の為替介入を考察する
米ドル/円が、2022年に記録した米ドル高値、円安値の151円に接近する中で、円安阻止介入の再開が注目されている。 一方でユーロ/円など、いくつかのクロス円は既に2022年の円安値を最近にかけて大きく更新している。その意味では、最近にかけての円安はクロス円主導と見ることもできるだろう。では、円安阻止介入はクロス円でも行われるかについて今回は考えてみる。
【為替】為替介入の再開について考える
米ドル/円が14日、145円を大きく上回り、年初来の米ドル高値を更新してきた。 日本の通貨当局が、2022年10月にかけて151円まで米ドル/円が上昇した局面において、145円台で最初に米ドル売り・円買い介入に出動したこともあり、為替市場への介入を再開する可能性が一段と注目されてきたようだ。
【為替】日銀政策修正で起こった「変化」とは?
日米の10年債利回りの連動性が復活してきたようだ。7月末の日銀の政策修正の影響が大きいのではないか。 米金利に日本の金利が連動することで、米金利上昇局面でも金利差の拡大は自ずと限られるため、一方的な円安には歯止めがかかる可能性が高いだろう。
【為替】米ドル/円「CPI相場」の特徴とは?
2022年頃から歴史的なインフレが展開する中で、代表的なインフレ指標である米CPI(消費者物価指数)は、金融政策への影響の大きさなどから、その結果に対して為替など金融市場が最も敏感に反応する指標の1つとなってきた。 8月10日に予定されている7月米CPI発表を前にしてCPI発表後の為替相場、特に米ドル/円の反応、いわゆる「CPI相場」の特徴について確認してみたい。
【為替】バフェットが米国債を買う理由
大手格付け会社の米国債格下げの決定に対して、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が「心配していない」として米国債を購入していると語ったと報道された。 長期的に割安なものに対して投資する「バリュー投資家」の代表格として知られるバフェット氏が投資しているということは、米国債は長期的に割安なのかについて考えてみる。
【為替】続・日銀サプライズで円高にならなかった理由
7月末の日銀の決定を受けて、日本の10年債利回りが大きく上昇した。同じようなことが2022年12月にあった際は急激な円高が起こったのに対し、今回はむしろ当初は円安となった。 なぜ同じような「日銀サプライズ」に対する円相場の反応が逆になったのか。今回はこの2回の会合後の日本の短中期金利の動きに注目してみた。
【為替】景気後退から過熱警戒へ一変の米景気
一時は景気後退、リセッションへの転落も警戒された米景気だったが、最近にかけて7~9月期のGDP成長率が年率4%近くへ大きく上昇。むしろ景気過熱を警戒するといった具合に一変してきた可能性もある。
【為替】「始まり」と一致してきた雇用統計相場
本日8月4日は米7月雇用統計発表が予定されている。 雇用統計は、もともと注目度の高い米経済指標だが、最近の場合はこの発表が相場の転換点、特に新たな相場が始まるきっかけになることが多かっただけに、今回もそうした観点でも注目したい。
【為替】7月に変化が出てきた為替ポジション
最近にかけて、為替市場のポジション動向に変化が出てきた。大きな変化の1つは、円の売り越し(ショート)の大幅な縮小。そしてもう1つの変化は、英ポンドなど欧州通貨買い越し(ロング)拡大に一巡の兆しが出てきたこと。 こうした中で先週、欧州通貨/円といったクロス円相場が一時急落する場面も見られた。