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チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】「投機円売り相場」の行方を考える
この数ヶ月の米ドル/円は、2024年に入ってから急増した投機円売りとの相関関係が高まっている。そこで、今後の米ドル/円の行方について、投機円売りの動向を中心に考えてみる。
【為替】米ドル買い「一極集中」に変化の兆し!?
ある投機筋のデータでは、4月末に過去最大規模に拡大した米ドル買い越しは、先週にかけて2週連続で縮小した。 2024年に入ってからの米ドル買い「一極集中」は、一時160円に達した歴史的円安の一因と考えられるため、その変化は歴史的円安の今後の行方でも注目されることになりそうだ。
【為替】介入を止めたら円安は止まらないのか?
イエレン米財務長官が日本の円安阻止介入へのけん制を繰り返しているようだ。日本が為替介入を止めたら、円安が止まる理由はついになくなってしまうかと言えば、必ずしもそうではないようだ。
【為替】米景気を巡る「正反対」な2つのシナリオ
5月に入ってから発表された米経済指標は、これまでのところ、予想より弱い結果が多い。米景気はいよいよ減速に向かい始めたのか。ただ一部には、それとは正反対に4~6月期GDPが4%超の高い数値になるとの予想も流れている。 米ドル/円の行方も左右しそうな、米景気を巡るほぼ正反対の2つのシナリオを検証する。
【為替】「3回目の米ドル売り介入」はあるか?
日本の通貨当局は、これまで4月29日と5月1日の2回、米ドル売り・円買い介入を行った可能性が高いと見られている。こうした動きに対して、イエレン米財務長官からけん制ともとれるような発言があったが、では3回目の介入はあるのか? 前回、2022年の介入と比較しながら考えてみる。
【為替】米国からの批判で介入終了の2004年「その後」
日本の通貨当局によるゴールデンウィーク中の果敢な為替介入により、円安は一段落した可能性が浮上したが、米イエレン米財務長官の「為替介入はまれであるべき」などの発言で、介入はやりづらくなったのではないかとの見方が強まった。 米国の批判を受け為替介入を止めたと見られたケースは2004年にもあった。その時の米ドル/円の反応を確認し、今回の影響を考える。
【為替】通貨安を止めるのに苦労する理由・後編
前編では、今回の円安と「最も深刻な円安」1998年の円安について検証した。 後編では、もう1つの深刻な円安とされた1984年の円安、さらに1995年の米ドル安、2000年のユーロ安がどのように終息したかについて振り返ってみる。
【為替】通貨安を止めるのに苦労する理由・前編
日本の通貨当局が円安阻止に苦労している。そこで、まずは今回の円安の背景を再検証した上で、円に限らず、米ドル、ユーロの代表的な通貨安阻止局面について前後編2回に渡って検証する。
【為替】「遅い米利下げ」の後に何が起こったか?
5月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)やパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見を受けて、利下げ開始がこれまでの「最後の利上げ」から1年以上後になりそうとの見方が強まったようだ。 利下げへの転換が1年以上と遅くなった例は1998年、2007年など過去にもあったが、ともに「××ショック」をきっかけに急に利下げに現実味が出るようになった。
【為替】160円は「投機円売りバブル」だったのか
米ドル/円は注目された5月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の終了後急落した。日本の通貨当局による今回の2度目の米ドル売り介入の影響も取りざたされている。 一時160円まで一気に広がった米ドル高・円安自体が、金利差などで説明できる範囲を超えた過剰な投機的円売りの影響が大きく、その反動の可能性もありそうだ。
【為替】米ドル買いも過去最大規模に拡大
投機筋のポジション・データによると、米ドルの買い越しが先週にかけて過去最大規模に拡大してきた。主要な通貨のほとんどに対して米ドルが買い越しとなるなど、米ドル買いの「一極集中」の構図が目立ってきた。 円の「売られ過ぎ」と対照的な米ドルの「買われ過ぎ」。このような行き過ぎたポジションの偏りの反動が入るリスクについても今後徐々に警戒する必要があるのではないか。
【為替】1990年とはかなり違う1米ドル=160円の意味
1990年以来の1米ドル=160円まで米ドル高・円安が広がってきた。ただ同じ160円でも、1990年と今ではその意味がかなり違う。それについて今回は、5年MA(移動平均線)、そして購買力平価との関係を中心に考察してみる。
【為替】日銀利上げの円高効果は限定的か
日銀の追加利上げ見通しが浮上してきた。では追加利上げが日米金利差縮小を通じて円安是正につながるかと言えば、その影響は限定的ではないか。
【為替】協調介入は円安阻止の絶対条件ではない
「円安が止まるためには日米の協調介入が必要ではないか」と聞かれることがあるが、今回の場合は不要だろう。 そもそもこれまで円安、円高の基調転換に協調介入が関わった例は少ない。今回の場合は、事実上の円独歩安の問題なので、米ドル高阻止の協調介入は不要だ。
【為替】為替介入で円安が止まる可能性
鈴木財務相は4月23日の国会答弁で、円安阻止介入を念頭に「環境が整ったのかということについては、そう捉えられてもいい」と述べた。では実際に介入が行われたら、円安が止まるのかについて、今回は考えてみたい。
【為替】円安150円超、2023年と2024年は違う
2024年は3年連続で1米ドル=150円を超える円安となった。ただ、この円安の理由は、2023年とは大きく異なることをまず確認する。 その上で、「為替の動きは説明できない」といった声を聞くことがあるが、ここまでの動きを過去の似た動きでほぼ説明できることも再確認してみたい。
【為替】「米利下げ=円高」の行方は株安が鍵か
NYダウが3月末に記録した高値から5%以上下落するなど株安が少し広がってきた。代表的な景気の先行指標でもある株価の下落は景気の先行き減速の目安になる。 円高へ大きく戻すためには、大幅な金利差円劣位の縮小が必要でその鍵を握るのは米利下げ。そんな米利下げと株安の関係を確認してみる。
【為替】米ドル高阻止「日米韓協調」の舞台裏
4月17日、日米韓の財務相は円安とウォン安に深刻な懸念を示し、米国もそれを認識する異例の共同声明を発表した。実質的な米ドル高阻止での日米韓の協調のようだが、その舞台裏について考えてみる。
【為替】G7が懸念した過剰な円売り傾斜のリスク
2007年は、大幅な金利差円劣位という圧倒的に円売りに有利な状況の中で、投機円売りが空前規模に拡大した。当時のG7では、過剰な円売りへの傾斜リスクが確認されていた。 最近の構図は2007年と基本は同じだろう。その上で2007年と異なり、「行き過ぎた米ドル高・円安」となっていることから介入の可能性が注目されている。
【為替】1985年よりも2007年に類似している2024年の円安
先週(4月12日)、鈴木財務相は「G20(20ヶ国財務相会議)で米ドル高懸念を議論も」と述べた。G20などの国際会議で米ドル高問題が議論された代表例は、やはり1985年G7(7ヶ国財務相会議)プラザ合意だろう。ただ、当時と最近では米ドル高・円安の置かれた状況がかなり違いそうだ。
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吉田 恒
マネックス証券 チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ FX学長
大手の投資情報ベンダーの編集長、社長等を歴任するとともに、著名な国際金融アナリストとしても活躍。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊、2016年トランプ・ラリーなどマーケットの大相場予測をことごとく的中させ、話題となる。
機関投資家に対するアナリストレポートを通じた情報発信はもとより、近年は一般投資家および金融機関行員向けに、金融リテラシーの向上を図るべく、「解りやすく役に立つ」事をコンセプトに精力的に講演、教育活動を行なう。
2011年からマネースクエアが主催する投資教育プロジェクト「マネースクエア アカデミア」の学長を務める。2019年11月より現職。
書籍執筆、テレビ出演、講演等の実績も多数。
<主な著書>
「投資に勝つためのニュースの見方、読み方、活かし方」(実業之日本社)
「FX予測のプロフェッショナルがついに書いた!FX7つの成功法則」(ダイヤモンド社)
「アノマリーで儲ける!FX投資術」(双葉社スーパームック)
「これから来る!「超円安」・「超株高」の本命シナリオ」(カンゼン)
「そうだったのか!FX大相場の真実」(ビジネス社)
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