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チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
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【為替】2026年の米ドル/円を予想する
2025年の米ドル/円は、4月までは円高、5月以降は円安へ転換した。この円安は日本の財政リスクへの懸念に伴う資本流出の結果との見方が強い。
日本からの資本流出に伴う円安が続くのか、それとも株バブル破裂等で米国からそれを上回る資本流出が起こるのか。2026年はここ数年以上に波乱含みの展開になる可能性あり。
以上を踏まえ、2026年の米ドル/円は130~165円で予想する。
【為替】「2つのショック」で考える円安の行方
最近にかけての円安は、日本の財政規律低下を懸念した資本流出の影響が大きいとされる。
似たような例として引き合いに出されるのは、2022年の「トラス・ショック」、そして日本の債券暴落なら1998年の「資金運用部ショック」だろう。
【為替】日本版「トラス・ショック」は回避できるか
日本の財政リスクを懸念したとされる長期金利上昇が止まらない。
高市政権周辺には、対応を誤れば、いわゆる日本版「トラス・ショック」も起こりかねず、政府は12月下旬の2026年度予算案閣議決定までに、「財政の責任」の明確化が必要との見方がある。
【為替】「高市円安」一服の背景を考える
高市新政権誕生を前後して急拡大した円安だが、今のところ158円手前で一服している。
円安一服の主なきっかけは、円安阻止介入強化の可能性、そして米12月利下げ観測の浮上だろう。
「高市円安」は終わったのか、それとも一休みに過ぎないかについて考えてみる。
【為替】ほぼ是正される異例の「投機円買い」
4月に一時139円まで米ドル安・円高が進んだ局面では、金利差から見れば異例と言えるヘッジファンドなど投機筋の円買い急拡大の影響が大きかったと見られた。
最近にかけて大きく円安に戻す中、その「異例の円買い」もほぼ是正された可能性が高そうだ。
【為替】介入での円安阻止は困難になった
高市総理の経済ブレーンが、円安に対して積極的な為替介入で対応するとの考え方を示している。ただ2024年までの円安局面と異なり、足下の円安はむしろ介入での歯止めが厳しいものになっている懸念があるのではないか。
【為替】12月FOMCは利下げするのか?
米政府機能の一部停止「シャットダウン」終了を受けて、先週11月20日に発表された9月の米雇用統計は、NFP(非農業部門雇用者数)が11.9万人の増加、そして失業率は4.4%だった。
ではこれが12月FOMC(米連邦公開市場委員会)にどう影響するかを考えてみる。
【為替】円買い介入のシナリオを考える
米ドル高・円安が広がっているが、2024年までに行われた円安阻止の為替市場介入の再開はあるだろうか。
2024年までの介入判断を前提にすると、163円以上に米ドル高・円安となるまでは、介入が実現する可能性は低いのではないか。
【為替】11月4日の「トランプ相場」転換説
11月4日に行われた米国の「オフイヤー選挙」。その結果が、米国専門家の中で「トランプ政権2期目の快進撃が終わった」(11月7日付け英フィナンシャル・タイムズ紙)といった具合に、重要な転換点の可能性として注目されている。
世界的な株高などの「トランプ相場」もこの頃を境に上昇から下落へ転換した例が少なくないが、両者の関係に注目してみる。
【為替】「日本売り」の様相になった「高市円安」
高市政権誕生を前後して急拡大した円安は、ここに来て株価の急落が広がり始めたことから、株、債券、通貨の「トリプル安」という「日本売り」の様相になってきた。
【為替】異例の円安容認だったアベノミクス
第2次安倍政権の経済政策であるアベノミクスの継承を主張してきた高市総理の下で円安が拡大している。アベノミクス局面では大幅な円安が起こったが、最後までそれを容認するなど極めて異例の対応になっただけに、アベノミクス継承を自認する高市総理の下での円安対応も遅れるリスクが懸念される。
【為替】金利に反応できない「異常な円安」
10月の高市政権誕生を前後して急拡大した円安が止まらない。
これは、かつて大幅な株高・円安を実現した実績で知られる、第2次安倍政権の経済政策「アベノミクス」の継承を主張してきた高市総理からすると、望ましい、想定通りの結果だろうか。
実際には違うのではないか。
【為替】高市政権で続く「悪い円安」
高市政権誕生を前後して円安が拡大している。
ただしそれは、日本の金利上昇および日米金利差(米ドル優位・円劣位)縮小からかい離しているという意味では、「悪い円安」ということになるだろう。
【為替】「11月後半からの反落」が続いている米ドル/円
米ドル/円の上値を模索する展開が続いている。ただ、ここ数年は11月半ばで潮目が変わり、米ドル/円は反落に転じるケースが続いてきた。2022~2024年のケースについて具体的に振り返ってみる。
【為替】「高市円安」1幕終了シナリオを考える
高市新政権誕生を前後した円安急拡大は、いわゆる「アベノミクス円安」に似ている。そこで「アベノミクス円安」1幕終了を参考に、「高市円安」1幕終了シナリオを考えてみる。
【為替】株高・円安「アベノミクス相場」振り返り
高市新政権誕生を前後して株高・円安が急拡大した。これは、高市総理が継承するとした安倍第2次政権の経済政策「アベノミクス」の始まりで起こった相場と、これまでのところよく似ている。そこで改めて、株高・円安「アベノミクス相場」を振り返ってみる。
【為替】「アベノミクス相場」と類似する株と為替
2013~2015年中心に展開した株高・円安は「アベノミクス相場」と呼ばれた。
そしてそのアベノミクス継承を主張する高市新政権で展開する「ニュー・アベノミクス相場」の株高・円安もこれまでのところはかなり類似した展開になっている。
- 吉田 恒
- マネックス証券 チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ FX学長
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大手の投資情報ベンダーの編集長、社長等を歴任するとともに、著名な国際金融アナリストとしても活躍。
2000年ITバブル崩壊、2002年の円急落、2007年円安バブル崩壊、2016年トランプ・ラリーなどマーケットの大相場予測をことごとく的中させ、話題となる。
機関投資家に対するアナリストレポートを通じた情報発信はもとより、近年は一般投資家および金融機関行員向けに、金融リテラシーの向上を図るべく、「解りやすく役に立つ」事をコンセプトに精力的に講演、教育活動を行なう。
2011年からマネースクエアが主催する投資教育プロジェクト「マネースクエア アカデミア」の学長を務める。2019年11月より現職。
書籍執筆、テレビ出演、講演等の実績も多数。
<主な著書>
「投資に勝つためのニュースの見方、読み方、活かし方」(実業之日本社)
「FX予測のプロフェッショナルがついに書いた!FX7つの成功法則」(ダイヤモンド社)
「アノマリーで儲ける!FX投資術」(双葉社スーパームック)
「これから来る!「超円安」・「超株高」の本命シナリオ」(カンゼン)
「そうだったのか!FX大相場の真実」(ビジネス社)
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