吉田恒の為替デイリーの記事一覧

チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
 

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吉田恒の為替デイリー
【為替】投機円売り逆流、本格化の可能性
7月24日、米ドル/円は一時153円割れに迫る急落となった。また、クロス円で軒並み円高が大きく広がるところとなった。 これは、7月30~31日の日銀金融政策決定会合での利上げを警戒した円買いの影響との指摘もあったが、実際には急拡大していた投機筋の円売りが本格的に逆流を始めたことが主因ではないか。
【為替】トルコリラ/円は底を打ったのか?
7月23日、トルコの中央銀行は政策金利据え置きを決めた。3月の利上げを最後に、今回で4回連続政策金利据え置きとなった。 ただし、2014年から約10年もの長期下落トレンドが展開してきたトルコリラ/円は、この半年反発気味の展開が続いた。ついにトルコリラの長期下落トレンドは終止符を打ったのかについて考えてみる。
【為替】3年連続「7月の円高」の舞台裏
過去2年連続で7月は比較的大きく米ドル安・円高へ戻す展開となった。そして2024年も、先週にかけて一時155円台まで米ドル安・円高となるなど、3年連続の「7月の円高」の様相となっている。 この「7月の円高」に大きく影響している可能性がある投機筋のポジション調整の米ドル売り・円買いについて考察してみる。
【為替】「未体験の円安」ではないだろう
日本からの資本逃避が懸念された円安、日本経済復活のために政策的に誘導した結果の円安など、過去にも記録的な円安が何度かあった。しかし、今回の円安はそれらとは異なる。では未だ経験したことのない円安かと言えば、そうでもないと考える。
【為替】155円まで円高に戻った背景を考える
米ドル/円は今週、161円台から155円台まで比較的大きく米ドル安・円高に戻した。今回はその背景について考えてみる。
【為替】「トランプ取引=米ドル高」説への疑問
トランプ氏の米大統領への返り咲きの可能性が高まると、それを織り込む「トランプ・トレード(取引)」は米金利上昇、株高、米ドル高をもたらすとの指摘が多いようだ。 この指摘は本当だろうか。改めてトランプ政権がテーマになった過去の「トランプ相場」を検証してみる。
【為替】「ユーロ/円介入」の可能性を考える
7月12日に、日本の通貨当局がユーロ/円について「レート・チェック」を行ったとの一部報道があった。「レート・チェック」とは、実際に為替市場へ介入する前段階の行動と理解されている。そこで、実際にユーロ売り・円買い介入が行われるかについて考えてみる。
【為替】続・「3度目の米ドル売り介入」のシナリオ
7月8日付けの本コラムで「『3度目の米ドル売り介入』のシナリオ」というレポートを書いた。その中では、2022年9月以降行われた日本の通貨当局による5回の米ドル売り介入は、(1)前回の米ドル売り介入のピークを越えて円安が進む、(2)その米ドル高・円安が120日MAを5%以上と大きく上回る、という主に2つの条件を満たすものだったことを指摘した。 7月11日に、2024年以降で3度目の介入が行われた可能性があったが、改めて上述の2つの条件について確認してみる。
【為替】米ドル/円「CPIショック」の理由
7月11日、米CPI発表後に米ドル/円は急落した。2022年11月に、やはりCPI発表を受けて米ドルが急落し、「CPIショック」が起こった。では、今回の「CPIショック」の裏側には何があったのかを考えてみる。
【為替】米利下げを信用しないマーケット
最近と同じように、大幅な日米金利差米ドル優位・円劣位を背景に投機円売りが記録的に拡大した2007年は、9月から米国の利下げが始まる前に、円売りが一気に消滅した。 ここに来て、年内の米利下げ開始、早ければ9月にも利下げとの見方が浮上している割に、投機円売りに変化の兆しはない。投機筋は大幅な日米金利差の本格的縮小が近づいているとは、ほとんど感じていないということだろう。
【為替】分岐点を迎えた可能性がある投機円売り
CFTC統計の投機筋の円売り越しは、7月2日には過去2番目の記録まで拡大した。ただ7月は夏休みが近づく中で、ポジション調整が広がりやすいタイミングだ。記録的な投機筋の米ドル買い・円売り拡大がまだ続くか、一旦調整局面に入るか。分岐点を迎えている可能性がありそうだ。
【為替】米景気に減速の兆し、利下げはあるのか?
米景気に減速の兆しが出てきた。 では、これを受けて為替相場が円安から円高に転換するかと言えば、その鍵は本格的に米利下げが始まるかであり、その1つの手掛かりは米国株安が広がるか、という点ではないか。
【為替】「3度目の米ドル売り介入」のシナリオ
2022年9月以降行われた日本の通貨当局による5回の米ドル売り介入は、(1)前回の米ドル売り介入のピークを越えて円安が進む、(2)その米ドル高・円安が120日MAを5%以上と大きく上回るという主に2つの共通点が確認できる。 上記を参考に、この局面で3度目の米ドル売り介入シナリオを考えてみる。
【為替】これまでと違う米ドル/円と金利差のかい離
米ドル/円は基本的には日米金利差と連動するが、金利差以上に株価と連動する場合、または「悪い金利上昇」の場合などでは両者のかい離が広がることもある。 最近にかけて両者のかい離が大きく広がっているが、今回の場合はそれらとも事情が違う異例なケースと言えそうだ。
【為替】「円安170円」が実現する条件とは?
米ドル高・円安が160円を超えてきたが、さらに次の大台である170円にも届くことになるのか。長期移動平均の5年MA、日米金利差、そして投機円売りとの関係から、170円の米ドル高・円安の実現可能性について考えてみる。
【為替】「トランプ・ラリー」再現説への疑問
7月1日は、ISM(米供給管理協会)製造業景気指数が予想より弱かったものの、米金利は10年債利回りなど比較的大きく上昇した。これは、トランプ政権の再現が現実味を帯びてきたことを織り込む動きとされた。 8年前のトランプ大統領誕生決定後は「トランプ・ラリー」が起こったが、果たして今回はどうだろうか?
【為替】「行き過ぎ」懸念強まる投機円売り
CFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円売り越しは先週17万枚以上に拡大した。円売り越しが17万枚以上に拡大したのは、これまで3回あったが、全て拡大が一巡、縮小へ向かった。円売りの「行き過ぎ」懸念が強まる中で、円買いへの転換が近づいてきた可能性にも注目してみたい。
【為替】改めて考える歴史的円安の背景とは?
ついに160円も超えて歴史的円安が広がっている。この背景は何か。強過ぎる米景気を受けた金利差説、デジタル赤字説、新NISA説などを検証した上で、私が最も有力と考えている投機円売り説について再確認してみる。
【為替】財務官人事は介入政策に影響するか?
歴史的円安阻止の為替介入を主導してきた神田財務官の人事が注目されている。では財務官交代などの人事が、日本の介入政策にどれだけ影響するかについて、今回は考えてみたい。
【為替】軒並み金利差からかい離するクロス円
6月26日に160円を上回り、金利差からかい離した米ドル/円の円安が広がっているが、これはクロス円にも多く見られる現象だ。 ただクロス円の中には、日米金利差ほど大幅な円劣位と言えないケース、また対米ドルでヘッジファンドは売っているのに、対円では大きく買われる(円売り)など円売り拡大に疑問符が付くケースも見られる。