FX の記事一覧
吉田恒の為替ウイークリー
米ドル高「FOMC大相場」の舞台裏と今後のポイント
先週のFOMCの後から、為替相場は米金融緩和見直しの織り込みがメイン・テーマになった。その意味では、これまでの米10年債利回りにかわり、金融政策を反映する米2年債利回りが為替相場に大きく影響する状況が続く可能性あり。
ただその米2年債利回りに、先週までに記録的な「上がり過ぎ」となった可能性が出てきたので、その修正で米金融緩和見直しをテーマとした米ドル急騰も一息つく可能性はある。
吉田恒の為替デイリー
テーパリングとゼロ金利解除の「Xデー」
量的緩和(QE)の縮小、いわゆる「テーパリング」開始は、2021年11月ないし12月のFOMC、そしてゼロ金利解除となる最初の利上げは、2022年12月といったところが基本シナリオか。
吉田恒の為替デイリー
「FOMC米ドル高」が対円、対ユーロで差が出た理由
6月16日のFOMCを受けて米ドル全面高となったが、対円より対ユーロでのドル高方向への反応が大きかった。そんな「FOMC米ドル高」の通貨別の違いは、120日MAとの関係などテクニカルな影響か。
吉田恒の為替デイリー
FOMC後の米金利と為替相場の見通し
FOMCの結果を受けて米金利が急騰、米ドルも全面高となった。
米金利については、「上がり過ぎ」が是正されたことで、素直に上昇へ反応しやすくなっていたのではないか。「米金利上昇=米ドル高」はしばらく続く可能性ありか。
吉田恒の為替デイリー
FOMCの為替・株への影響を考える
「コロナ後」の金融緩和見直しは、実は「リーマン・ショック後」の経験を参考にすると、すでにいつ始まってもおかしくない段階に入っている可能性あり。
経験的には、政策金利と株価は天底のタイミングが一致。つまり「最初の利上げ」は、株高の終わりではなく、むしろ初期段階で行われるのが基本だった。
もしも経験則が外れ、「最初の利上げ」後に株安へ転換した場合、なお歴史的な政策金利低水準の中、株安対策の余地が限られることになりかねない点は要注意。
吉田恒の為替デイリー
続・失業率で考える米緩和縮小のシナリオ
「リーマン後」の米超金融緩和見直し「テーパリング」開始は2014年1月。当時の名目の失業率は7%弱だったので、最近ではすでにそれより大きく改善した。
ただ、FFレートとより相関の高い失業率10年平均からのかい離率を見ると、まだ「リーマン後」のテーパリング開始前の水準
「リーマン後」の経験を参考にした場合、先月5月に記録した5.8%より米失業率の改善が進むと、テーパリング開始もいよいよ現実味を帯びる可能性がある。
陳満咲杜流 FXプライスアクション
米ドル/円は円安途中の保ち合い、豪ドル/円は高値を維持
米ドル/円 日足 週間予想レンジ:109.00~111.00メインストラテジー:押し目買い・米ドル全体反発・保ち合い継続・ブレイク待...
吉田恒の為替ウイークリー
米金利低下の「謎」と米ドル/円への影響
米ドル/円に影響の大きい米金利が、2ヶ月以上続いた狭いレンジを先週にかけて下放れた。ただこれが、4月から続いた「上がり過ぎ」修正によるものなら、米金利低下は最終局面の可能性もあるだろう。
米ドル/円は上昇トレンドの中の一時的な下落局面と考えられるが、それが108円台でとどまるか、106~107円までの続落となるかは、米金利低下リスク次第ではないか。
吉田恒の為替デイリー
失業率で考える米緩和縮小のシナリオ
米政策金利のFFレートと米失業率には基本的に高い相関関係があった。その意味では、米金融政策は失業率で決まってきたといった言い方も出来るのではないか。
「リーマン・ショック」後は、2013年5月に失業率が7.6%まで改善したところで当時のバーナンキFRB議長が最初に緩和縮小を示唆したことによる「バーナンキ・ショック」もあり、最初の利上げは2015年12月に5.1%まで改善したところで実施された。以上などから考えると、最近の失業率改善を受け、緩和縮小は着実に現実味を帯びている可能性がある。
吉田恒の為替デイリー
米景気「好調」下の米金利低下の見通し
米景気「好調」が続く中、今週は米金利低下が広がった。これは、4月初めにかけての極端な金利の「上がり過ぎ」の反動が主因か。過去の類似例を参考にすると、米10年債利回りは1.4%前後まで低下する可能性がある。
ただ今回は、一時の米金利の空前の「上がり過ぎ」が、米景気「オーバーキル」をもたらすことはなかった模様。それらを考えると、過去の類似例より米金利低下は限られる可能性もあり!?
吉田恒の為替デイリー
米インフレ懸念と米金利、為替の関係
今夜発表予定の米5月CPIは、インフレ懸念を示す結果との予想が多い。ただ前回は、インフレ懸念を示す結果に対する米金利上昇は限られた。
前回は、まだ米金利は「上がり過ぎ」懸念があったが、最近はそれもほぼ是正された。米金利はインフレ懸念に対して素直に金利上昇で反応しやすくなっている可能性あり。
吉田恒の為替デイリー
続・米金利低下クライマックスの可能性
米10年債利回りは90日MAとの関係で見ると、空前の「上がり過ぎ」がほぼ是正された。ただ実質金利は、インフレ率上昇を受けて、「コロナ・ショック」直後以来の水準まで低下した。
名目金利の「上がり過ぎ」が是正されたことに加え、実質金利は「下がり過ぎ」再燃となっていることからすると、米金利低下はやはり最終局面を迎えている可能性が高い!?
吉田恒の為替デイリー
米金利低下クライマックスの可能性
4日発表の米雇用統計のNFPが予想を下回り、米金利、10年債利回りが低下、90日MAからのかい離率は1%まで縮小した。90日MAとの関係では、米金利の「上がり過ぎ」はほぼ是正された。
4月以降、米景気指標の好調を尻目に、米金利「上げ渋り」が続いた主因は、上述の「上がり過ぎ」の可能性。それが是正されたということは、「上がり過ぎ」修正に伴う米金利低下リスクは基本的にクライマックスを迎えている可能性が高そうだ。
陳満咲杜流 FXプライスアクション
米ドル/円は紆余曲折でも円安、豪ドル/円は継続した推移
米ドル/円 日足 週間予想レンジ:109.00~111.00メインストラテジー:押し目買い・対円での強気継続・支持ゾーンしっかり・紆...
吉田恒の為替ウイークリー
ポスト米雇用統計の為替相場の見通し
過去2ヶ月、NFPの予想比に対する結果が示す一般的な方向と、米金利がむしろ逆に動くことが続いたが、今月は「予想より悪いNFPで米金利低下」といった教科書通りの展開となった。これは、米金利の「上がり過ぎ」が是正された影響が大きいのではないか。
「上がり過ぎ」が是正されたことで、今後「コロナ後の米景気回復」に、米金利上昇=米ドル高といった具合に素直に反応しやすくなってきた可能性がありそうだ。
吉田恒の為替デイリー
異例の円・米ドル「同時売り」は続くのか
この数ヶ月、円と米ドルがともに大きく売られるといった比較的珍しい組み合わせが続いた。これはリスクオン局面で起こりやすく、結果的にクロス円が大きく上昇する。
この円と米ドル「同時売り」は、リスクオフ拡大へ転換すると終わる。ただ買いへの転換は円が先行し、米ドルはしばらく売りが続くことから、為替相場では米ドル/円が急落しやすい。
吉田恒の為替デイリー
ロシア「米ドル売り警告」の影響は?
3日、ロシアが米ドルを売却し、ユーロや金にシフトするとの一部報道をきっかけに、米ドルが急落する場面があった。
ただ、5年MAとの関係で見ると、ユーロも金も相対的に「上がり過ぎ」圏の可能性。ビジネス感覚からすると、「上がり過ぎ」圏の相場を買う動きは限定的にとどまりそう。