東京市場まとめ

1.概況

日経平均は391円安の64,539円と反落して取引を開始しました。前日の米国市場では、主要な半導体関連銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%超下落し、日本市場も人工知能(AI)・半導体関連銘柄を中心に売りが優勢となりました。序盤から軟調に推移した日経平均は一時3,000円超下げるなど、リスクオフ姿勢が鮮明で、前引けは2,884円安の62,046円となりました。

後場は寄り付き直後の12時31分に3,007円安の61,923円をつけ、この日の安値を更新しました。その後も安値圏で推移した日経平均は最終的に2,566円安の62,364円で大幅反落となりました。

TOPIXは102ポイント安の3,963ポイント、新興市場では東証グロース250指数が18ポイント安の676ポイントでともに反落となりました。

2.個別銘柄等

キオクシアホールディングス(285A)はストップ安水準となる18.3%安となり、節目の5万円を割り込む44,550円で取引を終えました。前日の米国市場では、同業のサンディスク[SNDK]が11%あまり下落し、そのほかにも人工知能(AI)・半導体株への売りが優勢となったことが売り材料となりました。26日、ウォール・ストリート・ジャーナルは、エヌビディア[NVDA]が大規模データセンター計画の一環として米オープンAIに対し2500億ドルの資金保証をすることで協議していると報じ、AIを巡る過剰投資が改めて警戒された点も売り材料となりました。

キヤノン(7751)は5.7%安の4,478円をつけ、大幅反落となりました。27日、2026年12月期(今期)の当期純利益が前期比2%増の3400億円になる見込みと発表しました。従来予想から70億円の上方修正を発表したものの、全体的な地合いの悪さもあり売りが優勢となりました。

ベイカレント(6532)は1.1%高の7,186円をつけ、4日続伸となりました。今年に入り、人工知能(AI)による代替懸念からITサービスを関連銘柄が軟調に推移していた中で、高性能AIの登場によるサイバーセキュリティー需要の高まりを背景にした見直しの買いが入りました。

ニチレイ(2871)は一時4.6%高の2,296.5円をつけ、年初来高値を更新しました。13日に発生したサイバー攻撃によるシステム障害の影響への懸念が後退したほか、来月8月からは家庭用冷凍・常温食品の値上げを予定するなど、堅調な業績見込み買い安心感につながりました。

日本新薬(4516)は12.2%安の3,580円をつけ、3営業日ぶりとなる大幅反落となりました。27日、米食品医薬品局(FDA)が筋力が低下する希少疾患「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」の治療薬候補「デラミオセル(CAP-1002)」の認可に慎重な見方を示したと伝わり、先行きの業績を懸念した売りが出ました。

VIEW POINT: 明日への視点

米半導体株安もあり、日経平均は4.0%安の大幅反落となりました。キオクシアホールディングスがストップ安となるなど、半導体株に売りが目立っています。明日に向けて、内外の決算発表などに注目が集まります。国内では、大引け後にキーエンス(6861)、カプコン(9697)、SCREENホールディングス(7735)、米国ではコカ・コーラ[KO]、ボーイング[BA]、ビザ[V]など主力銘柄の決算発表が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)