新潮流の記事一覧
チーフ・ストラテジスト 広木隆が、投資戦略の考え方となる礎をご紹介していきます。
隔週月曜日に更新
【新潮流】第194回 北へ
◆この週末、世間の耳目は「北」に集まった。土曜日の新聞各紙1面コラムはそろって北陸新幹線開業の話題。だが、その土曜日、僕らはもうひとつの「北」、東北にいた。マネックス全国投資セミナ...
【新潮流】第193回 入りと出
◆ちょうど1カ月前に、今年はバレンタインデーが土曜日だからチョコレートがひとつももらえないと書いた。「若い頃は俺だって...」と言っても虚しくなるだけだ。今は仕事絡みの義理チョコしかも...
【新潮流】第192回 スウェーデン・モデル
◆僕が出演している朝のテレビ番組には、新聞記事にゲストがコメントするコーナーがある。今週月曜日は、職務発明の特許に関する記事が取り上げられた。仕事上の発明の特許を「会社のもの」とす...
【新潮流】第191回 春を恨んだりしない
◆「春の愁い」という言葉がある。春なのになぜかしら物憂い気持ちになることをいう。「春愁」は季語にもなっている。春愁のかぎりを躑躅(つつじ)燃えにけり (秋桜子)本来「春愁」とはわけも...
【新潮流】第190回 外交
◆この前の週末、東京は土日とも寒い雨の休日となった。こんな日は映画に限る。渋谷の東急Bunkamuraル・シネマで『パリよ、永遠に』を観た。第二次世界大戦末期、ナチス・ドイツ占領下のフラン...
【新潮流】第189回 卒業
◆卒業式のシーズンである。僕らのころの卒業ソングの定番といえば3年B組金八先生の『贈る言葉』だった。いまどきの定番はレミオロメンの『3月9日』だという。実際、この時期カーラジオから流れ...
【新潮流】第188回 経営の法則と春の訪れ
◆一橋大学大学院教授の楠木建先生が監訳された新著『道端の経営学』をご献本いただいた。原題は"RoadsideMBA"という。本の宣伝文句を引用しよう。<「戦略」は大企業だけのものではない。むし...
【新潮流】第187回 スターリン暴落
◆「バルトのシュテッティンからアドリアのトリエステまで、ヨーロッパ大陸を横切る鉄のカーテンが降ろされた。」 英国のウィンストン・チャーチルがトルーマン大統領に招かれて訪米し、ウエス...
【新潮流】第186回 二度あることは...
◆コインを投げて、10回連続で表が出た。11回目に表が出る確率は50%より大きいか小さいか?答えは、やはり50%である。コインは、それまで10回連続で表が出たということを覚えていないからであ...
【新潮流】第185回 楽しくないひな祭り
◆ゲームが嫌いである。電車のなかで、スマホでゲームをしている、いい歳をしたサラリーマンらしきひとを見かけると、この国の将来は大丈夫かと思ってしまう。だが、かく言う我が娘も任天堂の3D...
【新潮流】第184回 弥生
◆今日から3月である。正確には昨日からだが、このコラムの読者とは営業日ベースでお付き合いさせていただいているので、今日から3月、と書いても差し障りなかろう。早いもので今年も2カ月が、1...
【新潮流】第183回 お家騒動
◆先日亡くなられた歌舞伎役者の坂東三津五郎さんは幅広い芸域で活躍されたが、当たり役はなんと言っても『梅雨小袖昔八丈』の髪結新三や『新皿屋舗月雨暈』の魚屋宗五郎などの「世話物」である...
【新潮流】第182回 2・26 雪の朝
◆「その朝、いつものように玄関を入ってすぐの居間兼客間に父と母と3人で川の字になって寝ていました。午前6時ごろ、兵士たちの叫び声で目が覚めました。父から『和子はお母さまのところへ行き...
【新潮流】第181回 フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ
◆ロンドン消防庁の発表によると、このところ救急車の出動要請が増えているそうだ。救急隊が大急ぎで駆けつける。「どうしましたか?!」「手錠が外れなくなっちゃって」。明らかに「フィフティ...
【新潮流】第180回 ゴダールの映画
◆映画の祭典、第87回アカデミー賞の授賞式が現地時間22日、米国のハリウッドでおこなわれた。作品賞は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』にオスカーが贈られた。今日の小...
【新潮流】第179回 貧しくてファンキー
◆ギリシャのバルファキス財務相が、「男性的な魅力が漂う」として人気だそうだ。大型バイクを乗り回し、坊主頭で革ジャンに開襟シャツとクールなファッションが、poorbutsexy(貧しくてもセク...
【新潮流】第178回 狗賓童子の島
◆「二月十九日のその朝、坂本絃之助は、弟子筋の平与力や同心たちの射撃練習のために早朝から屋敷裏の稽古場で火薬の調合に当たっていた。朝五つ過ぎ、おびただしく半鐘が打ち鳴らされる音を聞...
【新潮流】第177回 羽賀さんのこと
◆僕には尊敬するストラテジストの先輩が二人いた。「いた」と書いたのは、二人とも他界されているからだ。ひとりは元モルガン・スタンレーのストラテジストで晩年ヘッジファンドのトラクシス・...
【新潮流】第176回 知行合一
◆昨日はNHKの朝の連続小説「マッサン」を話題として取り上げた。今日は大河ドラマから。現在の大河ドラマ「花燃ゆ」は吉田松陰の妹・杉文を主人公として、松下村塾で学ぶ若者たちを中心に描...
【新潮流】第175回 マッサン
◆「ウイスキーがお好きでしょ?」というCMが流れると、いつも無意識に「はい、大好きです!」とテレビに向かって答えている。ウイスキーが好きである。昔は外国のウイスキー -舶来品と呼んだ...