新潮流の記事一覧
チーフ・ストラテジスト 広木隆が、投資戦略の考え方となる礎をご紹介していきます。
隔週月曜日に更新
【新潮流】第214回 起承転結
◆大阪本町糸屋の娘/姉は十六妹が十四/諸国大名は弓矢で殺す/糸屋の娘は目で殺す頼山陽の作として伝えられる「起承転結」の代表例だ。この例で明らかな通り、「起」は「転」と離れた話題が良い...
【新潮流】第213回 危機管理
◆"Failureisnotanoption"(失敗という選択肢はない)- 映画『アポロ13号』の名セリフである。「アポロ11号の成功よりもアポロ13号の失敗のほうが、アメリカの宇宙技術のすごさを示している」...
【新潮流】第212回 アナリストが視ているもの
◆本当は同業者のことを悪く言いたくはないのだが、コラムを書くネタに困っていたことと、あまりにおかしかったので取り上げる次第である。ツイッターのフォロワーから、こんなメッセージがきた...
【新潮流】第211回 得意の型
◆そろそろ、ほとぼりが冷めるころだから、もう書いてもいいだろう。今月3日、米国の雇用統計発表前に株のポジションを取ることを勧めたのだった(4月3日付けストラテジーレポート「割のいい賭...
【新潮流】第210回 米国とキューバ
◆「モンタナ州ヘレナに生まれた。4つの時シャイアンにいた。12の時アビリーンにいた。16の時デンバーにいた。(中略)28の時サンアントニオにいた。荒野はどこへ行っても故郷だ。」 作家・片...
【新潮流】第209回 一夜にして成功する方法
◆日本と違って海外の証券取引所では値幅制限がないことが多いから、一日ですさまじい急騰急落が起きることも珍しくない。先週9日、ロンドン市場で石油探査会社UKオイル・アンド・ガス・インベ...
【新潮流】第208回 寒の戻り
◆今週月曜日の小欄で、今頃の気候を「菜種梅雨」というと書いたが、とても梅雨寒どころの話ではない。この2、3日、関東地方はまるで真冬に逆戻りしたかのような寒さだ。上空の寒気の影響で東京...
【新潮流】第207回 休刊日
◆まったく認知度は低いが、今は「春の新聞週間」である。進級・進学・就職といった機会をとらえて、新聞の購読を呼び掛ける。キャンペーンの一環として新聞協会は小泉今日子さん、福山雅治さん...
【新潮流】第206回 希望
◆昨日の続きである。NHK朝の連続テレビ小説「まれ」の主人公・希(まれ)は、夢が嫌いな女の子。夢ばかり追って破産した父親を反面教師に、「地道にコツコツ」をモットーとしている。そんな父...
【新潮流】第205回 夢は悪くない
◆新しいNHK朝の連続テレビ小説「まれ」が始まったが、どうにもこうにも、主人公・希(まれ)に共感できないでいる。これまでは「ゲゲゲの女房」の松下奈緒、「梅ちゃん先生」の堀北真希、「花...
【新潮流】第204回 催花雨
◆小欄が春休みをいただいていた間に、東京の桜は満開を迎え、早くも花の盛りは過ぎた。昨日の雨が花散らしの雨となったところもあるだろう。天気予報によれば、向こう一週間は、気圧の谷や湿っ...
【新潮流】第203回 旅立ちの春
◆元禄2年3月27日、松尾芭蕉は深川六間堀の庵を出て奥州へ向かう。千住大橋で、見送りの弟子たちに矢立の句を贈った。行く春や鳥啼き魚の目は泪「奥の細道」の旅立ちである。◆ある詩人の詩を、...
【新潮流】第202回 軽率な言動
◆今日は犀星忌。詩人・室生犀星が亡くなった日である。室生犀星は私生児として生まれ、実の両親の顔を見ることもなく、生まれてすぐに養子に出された。この辛い出生の事実が彼の作品に後々まで...
【新潮流】第201回 名門校と投資教育
◆東京で桜が開花した。「サクラサク」といえば大学の合格発表を伝える電報文。週刊誌は毎年、大学合格者ランキングの特集を組む。小欄の第197回では大学の後輩たちの活躍を讃え、自分が在籍し...
【新潮流】第200回 国家の経営者
◆翻訳家をしている大学のクラスメートからその本が送られてきたのは、1年半前のことだ。当時はアベノミクスが始動して1年に満たないころ。成長戦略に対する期待は大きかったが、当然のように中...
【新潮流】第199回 得るは捨てる
◆日経新聞電子版のマネー欄に「わたしの投資論」という企画がある。学者やタレントなど幅広いひとに投資についての考え方や投資経験などを尋ねるもので、先週掲載された第30回では僕の「投資論...
【新潮流】第198回 春の彼岸
◆父が他界したのは20年前の2月20日。突然死だった。夕方、外出から帰宅した母が布団の中で冷たくなっていた父を見つけた。その経験から当時の僕の死生観は、「ひとはあっけなく死ぬ」というも...
【新潮流】第197回 潮流、再び
◆私事で恐縮だが - 小欄はほとんど私事なのでわざわざ断ることもないのだが - 大学の後輩たちが偉業を成し遂げてくれた。全日本学生ボードセーリング選手権大学対抗戦(インカレ団体戦)...
【新潮流】第196回 嘘
◆昔、一緒に暮らしていた男は「生きているものの中で、人間だけが嫌いなんだ」というのが口癖だった。小池真理子の新刊『千日のマリア』に収められている「常夜」という話である。読んだ時、僕...
【新潮流】第195回 まだはもうなり
◆僕は天邪鬼だから14日に開業した北陸新幹線の話題をあえて避けた。みんながその話題を取り上げるから自分は別な切り口で書いた。つまり「人の行く裏に道あり花の山」だ。と、いうのは嘘である...