【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 44,632.99  ▼204.57 (7/29)
NASDAQ: 21,098.29  ▼80.29 (7/29)

1.概況

前日の米国市場は主要3指数が揃って下落となりました。ダウ平均は3ドル安の44,833ドルと小幅安で取引を開始しました。直後には反転する場面が見られるも、決算発表銘柄が振るわず、指数を下押ししたほか、明日に控えるFOMC(米連邦公開市場委員会)を前に様子見ムードとなったことから、安値圏での推移となったダウ平均は最終的に204ドル安の44,632ドルで取引を終えました。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も80ポイント安の21,098ポイントで5日ぶりに反落、S&P500株価指数は18ポイント安の6,370ポイントとなり、7日ぶりの反落となりました。連日で最高値を更新していた2指数も高値警戒感から売りが優勢となりました。

2.経済指標等

7月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は、前回と市場予想を上回る結果となりました。関税政策の緩和が消費者マインドの改善に寄与したと考えられます。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち4業種が上昇しました。不動産と公益事業の2業種が1%以上の上昇となりました。一方で、資本財・サービスが1%以上の下落となり、そのほか6業種は1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中13銘柄が上昇となりました。トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]とコカコーラ[KO]が2%近く上昇となったほか、ゴールドマン・サックス[GS]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、マクドナルド[MCD]が1%以上の上昇となりました。一方で決算発表を行った銘柄の売りが目立ちました。ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]は7%以上の下落、ボーイング[BA]は4%以上の下落、メルク[MRK]は1%台後半の下落と決算発表の内容が失望され売りが優勢となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、スポティファイ・テクノロジー[SPOT]は2四半期連続の赤字となり、また売上高も市場予想を下回ったことから11.6%の下落となりました。糖尿病ケアに注力する製薬企業のノボ・ノルディスク[NVO]は主力製品の売上見通し低下を理由に、通期の業績見通しも下方修正したことが嫌気され21.8%安となりました。フィンテックサービスのソーファイ[SOFI]は市場予想を上回る決算内容から買われ、6.6%上昇となりました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.09%低い4.32%となりました。30日朝のドル円は148円半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

前日の米国市場では決算銘柄が売られたほか、FOMC(米連邦公開市場委員会)を前に持ち高調整の売りが出ました。米中間の関税が90日間の再延長で合意されたことはプラスの材料と考えられますが、日本市場もFOMCや明日の大引け後に会見が予定される日銀金融政策決定会合を前に動きづらい展開が予想されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)