新潮流の記事一覧
チーフ・ストラテジスト 広木隆が、投資戦略の考え方となる礎をご紹介していきます。
隔週月曜日に更新
【新潮流】第16回 誤用
◆先週末の小欄で、「押しも押されぬ堂々のベストセラー」と書いたら、その言い方は誤りである、と指摘を受けた。正しくは「押しも押されもせぬ」である。「押しも押されぬ」は、「押すに押され...
【新潮流】第15回 損する預金
◆なぞなぞ「おかねを預金しても利息がつかなくて、逆に損しちゃう銀行ってなーんだ?」答え「欧州中央銀行」。欧州中央銀行(ECB)は先週開いた理事会で、民間銀行が預け入れる余剰資金にマイ...
【新潮流】第14回 伝え方
◆天邪鬼である。ひねくれものである。何に対しても反論したくなる性質(たち)である。特に、ベストセラーの書物についてはチャレンジしたくなる。自分の本が売れないからといって、妬(ねた)...
【新潮流】第13回 分党
◆「彼と出会えたことは私の人生の快事です」「僕は○○さんが好きです」「これまで一緒にやってきていい部分しかなかった」「(お互いのことは好きだけど)綺麗に別れることにした」「別れるこ...
【新潮流】第12回 欲望という名の電車
◆先週金曜日の小欄の最後で、<株式相場という名のトラック>と書いた(【新潮流】第9回「恐怖の報酬」)。もちろんテネシー・ウィリアムズの名作戯曲『欲望という名の電車』を意識しての比喩...
【新潮流】第11回 早起き
◆昼寝をしたほうがスッキリして午後の仕事がはかどるという。厚生労働省の指針にも示されたこともあって大手企業のなかにも昼寝を推奨するところが現れた。◆僕は朝が早い。よって夜も早い。だ...
【新潮流】第10回 初真夏日
◆エルニーニョの影響で今年は冷夏かと懸念されているわりには早く暑さがやってきた。この週末、東京都心の気温は30度まで上がり初の真夏日となった。去年に比べて18日早い初真夏日だ。◆本格的...
【新潮流】第9回 恐怖の報酬
◆古いフランス映画で『恐怖の報酬』というサスペンス・ドラマがあった。道悪のなか、ニトログリセリンをトラックで運ぶ仕事を請け負った男たちの恐怖を描いた心理劇である。投資の世界でも「恐...
【新潮流】第8回 泡
◆通算11枚目となるaikoの新作アルバムが昨日発売された。タイトルは『泡のような愛だった』。そう聞いて、カネと欲にまみれた愛憎劇の末、さぞや派手に弾けたんだろう...と想像したあなたは、...
【新潮流】第7回 社会のコスト
◆アイドルグループAKB48の握手会イベントで、メンバー2人とスタッフが刃物を持った男に切り付けられる事件が起きた。凄惨な事件についてメディアは犯人の「心の闇」や、犯罪を生む「現代社会の...
【新潮流】第6回 見られてナンボ
◆日曜日の夕方、プロゴルファーの青木功と池田勇太がコースをラウンドしながらゴルフについて語り合うという番組を観た。僕が感心したのは池田プロのこういう言葉であった。「僕らプロは後ろに...
【新潮流】第5回 夢の賞味期限
◆世界の金融市場で「利回り志向」が顕著である。米国債のみならずいろいろな債券の利回りが低下している。欧州債務危機の発端となったギリシャでさえ国債の発行を再開した。利回り志向のおカネ...
【新潮流】第4回 ショートターミズム
◆今年初めに亡くなった歌手・やしきたかじんさんの代表曲に『大阪恋物語』がある。夢を追いかけるあなたを待てない、あと5年早く出会えていたら...。「この世でただひとりだけ魂で愛せたひと」...
【新潮流】第3回 朝三暮四
◆昔、中国・宋の国に狙公というひとがいた。飼っている猿に「これからはトチの実(どんぐり)を与えるのを朝に3つ、夕方に4つにする」と言ったところ、猿が怒ったので、「では、朝に4つ、夕方...
【新潮流】第2回 新しい潮流
◆新潮流 - 英語で「ニューウエーブ」。辞書に当たると、「新しい波。芸術や政治運動で、新しくきわだった傾向・流行。ヌーベルバーグ」とある。どれも、このコラムのタイトルの意味としては...
【新潮流】第1回 答は制約の中に
「簡潔さは機知の神髄」(シェークスピア)◆僕が書くストラテジーレポートは長い。読者から寄せられる苦情のなかで最も多いのが「話が長い」というもの(ちなみに2番目に多いのが「お前の予想...