- 広木 隆
- マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
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上智大学外国語学部卒。神戸大学大学院・経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。帝京平成大学・人文社会学部経営学科教授。社会構想大学院大学・客員教授。国内銀行系投資顧問、外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファンドマネージャー等を歴任。2010年より現職。
テレビ東京「モーニングサテライト」、BSテレビ東京「NIKKEI NEWS NEXT」等のレギュラーコメンテーターを務めるなどメディアへの出演も多数。
著書:
『ストラテジストにさよならを 21世紀の株式投資論』(ゲーテビジネス新書)
『9割の負け組から脱出する投資の思考法』(ダイヤモンド社)
『勝てるROE投資術』(日本経済新聞出版社)
『ROEを超える企業価値創造』(日本経済新聞出版社)(共著)
『2021年相場の論点』(日本経済新聞出版社)
『利回り5%配当生活』(かんき出版)
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◆R.U.R.(原題:Rossum's Universal Robots )「ロッサム万能ロボット会社」は、1920年に発表されたチェコの作家カレル・チャペックによる戯曲。この劇で初めて「ロボット」という言葉が創造され使われた。ロボットの起源と言える。
◆株式市場ではロボット関連銘柄が賑わっている。昨日は、医療・福祉用のロボットスーツ開発などを手掛けるサイバーダインが東証全体の売買代金トップとなり上場来高値を更新した。ロボットの腕の関節に使われるトルクセンサーの第一精工は東証1部の値上がり率2位となる急伸。工場の生産ラインで使われるヒト型ロボットの川田テクノロジーズは同3位でともにストップ高まで買われた。
◆昨日は、政府が低価格ロボットの普及に向けて支援すると伝わったことが買い材料となったが、そもそもロボット関連が動意づいたのは、ソフトバンクが感情認識ヒト型ロボットPepperを来年2月に発売すると発表したのがきっかけである。
◆「僕なりの理論では、人々の感情を数値化することは可能なはずだ、とその時に思ったんです。人間が理解できるということは、コンピュータにも理解できる。(中略)体もロボットとして用意できる。今こそ挑戦するときだと思いました」孫正義社長はそう語る。
◆孫さん自らがおっしゃる通り、「挑戦」という言葉がふさわしい。むしろ「冒険」といったほうがいいかもしれない。体はロボットとして確かに用意できる。しかし、感情はどうだろうか。チャペックの劇では、ロボットにはなぜ人権がないのかと抗議する女性に、ロボット会社の支配人が言う。「それは魂の作り方を誰も知らないからです」
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆