新潮流の記事一覧

チーフ・ストラテジスト 広木隆が、投資戦略の考え方となる礎をご紹介していきます。

隔週月曜日に更新
新潮流
【新潮流】第50回 丼(どんぶり)
◆終戦直後、焼け野原の東京は上野の山に、浮浪者が集まって即席の賭場が開帳される。博奕をやるのだって道具が要る。麻雀牌、花札、トランプ。ところが終戦直後の浮浪者の集落にそんな気の利い...
【新潮流】第49回 レンガの壁
◆小学2年生の娘は夏休みを謳歌し毎日遊んでばかり。「夏休みの宿題は?」と尋ねると、自由研究の課題があるという。自由研究のテーマは何にしたのかと訊くと、「猫について」だという。毎日一...
【新潮流】第48回 河童
◆子供の頃、夏休みになるとテレビのワイドショーで「怪奇特集」のような企画が決まって放送されていた。心霊写真にUFO、ツチノコ目撃談などに混ざって河童のミイラなんていうのもよくあった。...
【新潮流】第47回 夏祭り
◆東京の夏は浅草のほおずき市から始まる。それから2週間が経ち、関東地方も梅雨が明けた。週末の隅田川の花火は雨の心配はなさそうだ。東京だけでなく日本全国、本格的な夏の訪れである。京都...
【新潮流】第46回 22/7
◆日本では日付を月/日と表記するから、7/22は7月22日のことである。ところが欧州では日本と逆に日/月と表示するので7月22日は22/7と表す。22/7を分数ととらえれば「7分の22」はアルキメデスが...
【新潮流】第45回 安全な株
◆大川翔君の座右の銘は、フランスの詩人ジャン・コクトーの「青年は決して安全な株を買ってはならない」という言葉。「リスクをとって挑戦するということですね」 あっけらかんと翔君は言う。...
【新潮流】 第44回 働く時間
◆外資系の運用会社に勤めていたころ、部下からこう言われたことがある。「広木さんはいつも早くお帰りになりますよね。でも外資ってところはみんな遅くまで働くものなんですよ!」 外資系の会...
【新潮流】第43回 験担ぎ
◆昨日の小欄で引用したナシーム・ニコラス・タレブ著『まぐれ』は僕の愛読書のひとつ。「投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」という副題の通り、偶然性と人間心理の関係を様々なエピソー...
【新潮流】 第41回 相関と因果関係
◆「風が吹けば桶屋が儲かる」というのは一見すると全く関係がないような物事に影響が及び思わぬ結果がもたらされることの喩えである。強風で土埃が目に入ると目を悪くする。盲人が増え三味線が...
【新潮流】 第40回 アンシャン・レジーム
◆225年前の今日7月14日、パリのバスティーユに轟いた銃声がフランス革命の始まりであった。国王ルイ16世が「暴動か?」と訊くと、側近のリアンクール公爵は「いいえ、陛下、これは暴動ではなく...
【新潮流】 第39回 栄枯盛衰
◆昨日の小欄では「妖怪ウォッチ」ブームを取り上げた。企画元のレベルファイブは未上場企業なので株式市場の評価はないが、関連玩具販売が好調なバンダイナムコHDの株価は堅調に推移し、バンナ...
【新潮流】第38回 妖怪ウォッチ
◆小学2年生の娘が、待ちに待った日がやってきた。夏休みかって?いや、それはいくらなんでも、ちょっと早い。今日は『妖怪ウォッチ2』の発売日なのだ。え?妖怪ウォッチをご存じない?それでは...
【新潮流】 第37回 女性リーダー会議
◆『舞姫』といえば森鴎外の代表作だが、実は与謝野晶子にも『舞姫』と題した歌集がある。それだけ「舞姫」という言葉は当時のひとにとって重要なキーワードだったのだろう。鴎外の『舞姫』は、...
【新潮流】第36回 ポエム
◆タイトルに惹かれて買った新刊がある。「詩人のための量子力学」(L・レーダーマン、C・ヒル著)。米国の大学では理科系科目を文科系学生向けに平易に解説する講座を「詩人のための~」と呼ぶ...
【新潮流】第35回 七夕と米国株
◆マネックス証券に入社して以来、かなりの数のレポートを書いてきた。思い入れのある作品は少なくないが、3年前の七夕の日に書いた「デジタル・デバイドと米国株のPER」もそのひとつである。当...
【新潮流】第34回 7月4日に生まれて
◆今日は米国の独立記念日(インディペンデンス・デイ)。アメリカでは単に「7月4日」(FourthofJuly)と言われることも多い。オリバー・ストーン監督の映画『7月4日に生まれて』は、ベトナム戦...
【新潮流】第33回 もうひとつのROE
◆ある大手出版社から依頼がきた。ROE(自己資本利益率)をテーマに書籍を執筆しないかという。まさに時宜を得たテーマであり、願ってもないことと二つ返事で引き受けて、早速資料の渉猟を開始...
【新潮流】第32回 半夏生
◆夏至から数えて11日目の今日は半夏生。「はんげしょう」と読む。八十八夜などと同じ雑節のひとつ。この頃に降る雨を「半夏雨(はんげう)」といい、大雨になることが多い。確かに最近はゲリラ...
【新潮流】第31回 話す機械
◆今年のアカデミー賞で脚本賞を受賞したスパイク・ジョーンズ監督「her世界でひとつの彼女」が日本でも封切となり話題を呼んでいる。近未来のロサンゼルスを舞台に、人工知能OS「サマンサ」と...
【新潮流】第30回 人並み
◆「水兵リーベ僕の船...」。学生時代にお世話になった方も多いだろう。元素の周期表を暗記する語呂合わせである。その原子番号1番、水素がいまブームになっている。クリーンエネルギーの水素を...