現在のファンダメンタルズ:米利下げ、日銀利上げともコンセンサスに
先週(12月1日週)のレンジと終値(マネックストレーダーFXのBidレート)
・米ドル/円: 154.343円~156.176円 155.363円
・ユーロ/米ドル:1.15885ドル~1.16820ドル 1.16412ドル
・ユーロ/円: 180.094円~181.454円 180.863円
先週(12月1日週)の米ドル/円:日本の10年国債利回りは1.97%台まで上伸
12月1日に植田日銀総裁が「12月会合で利上げの是非を適切に判断」と12月利上げに積極的と取れる発言をし、先週(12月1日週)の米ドル/円は円高に動くスタートを切りました。10月の日銀会合後の総裁会見では「春闘の初動のモメンタムを確認したい」と年内利上げはほぼ無いとみられる発言をしていたことを考えると、大きく舵を切ったという印象を与えました。
翌12月2日のNY市場では米金利の上昇もあり、週初の水準へと戻す場面もみられました。しかし長期的に日米金利差は縮小方向に動くことが確実視されていることもあって156円台では根強い戻り売りがみられました。
その後は上下しながらも12月3日には次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長にハセットNEC(米国家経済会議)委員長が確実視されてきたことによる米ドル売りと、12月4日の「政府筋が12月利上げを容認」というヘッドライン、また12月5日には日銀の12月利上げと利上げ継続スタンスに関するヘッドラインに反応し、12月5日欧州市場序盤には154.343円の安値をつけました。
12月10日のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げは既に織り込み済みであったものの、先週(12月1日週)1週間で日銀の利上げもほぼ織り込んできたことから、当面は日米金利差が0.5%縮小することによる円買い戻し、あるいは米ドル上昇局面での米ドル売りといった動きが中心になっていくとみられます。日本の長期金利(10年債利回り)も先週(12月1日週)は1.97%台まで上昇し、2%の大台を視野に入れる展開となってきました。
まずは12月10日FOMCでの結果、そして同時に示されるドットプロット(金利予測分布図)で2026年末の金利水準を見る流れとなります。今週(12月8日週)と来週(12月15日週)の日米金融政策決定会合を受け、年末に向けては150円の大台方向に向かいやすい地合いになっていくのが妥当と思っています。とはいえ、現状では米ドルの戻り売り同様に押し目買いも根強く、大きく方向感が出にくい様子です。
先週(12月1日週)のユーロ/米ドル:ユーロは引き続き蚊帳の外
先週(12月1日週)のユーロ/米ドルは、日米金融政策決定会合に向け日米金利差の大幅縮小がテーマとなる中、ECB(欧州中央銀行)はしばらく現状維持の流れであったため、前週(11月24日週)同様に蚊帳の外という流れが続きました。週間レンジも100pipsにも満たず、米ドル/円の半分しか動いていないという状況でした。
ユーロ/円も11月24日以降は180円台後半を中心としたもみあいを続けていて、方向感がはっきりしない流れが続いています。最終的には米ドル/円の方向についていくのでしょうが、米ドル/円もFOMCと日銀会合を前にして、先週(12月1日週)はやや円高地合いという程度でユーロ/米ドルの動きと相殺されやすい週になっていたようです。
米ドル/円チャート(週足)、上昇地合いも目先は調整局面
長期的な判断は週足で行いますので、まずは週足チャートをご覧ください。
・上昇トレンド=週足終値が移動平均線の上にある
・下降トレンド=週足終値が移動平均線の下にある
トレンド転換の判断はダマシを排除するため、2週連続で移動平均線を上回るか、下回った時にトレンドが転換したという見方をします。
週足チャート(図表1)では、黄色いライン(長期)で示される平行上昇チャンネルを上抜けていましたが、先週(12月1日週)の下げで再びチャンネル内に戻してきました。そのため、ラインはそのまま続行して見ていきます。現状は4月安値と11月高値の23.6%押しとなる153.641円をターゲットとしやすい流れにあるとみています。
米ドル/円チャート(日足)、2本の移動平均線は12月3日にデッド・クロス
短期的な判断は日足で行います。
・買いシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を下から上に抜くGC
・売りシグナル=終値移動平均線が始値移動平均線を上から下に抜くDC
米ドル/円は12月3日にデッド・クロスとなりましたが、2本の移動平均線の距離が近く、いつ反転してもおかしくはありません。ただ、緑の平行下降チャンネルの中での動きを続けている限りは円高目線でよいでしょう。しかしこのチャンネルも値幅が狭くどちらにも抜けうるため、イベントを待ちつつもやや円高バイアスをかけた見方でよいでしょう。週足で示した下値の目処と上値に関しては156円台前半というイメージです。
ユーロ/米ドルは下降トレンドに注意信号
ユーロ/米ドルのチャートから見ていきます。
週足チャート(図表3)は緩やかな青の平行上昇チャンネルのみ残しました。この2週間の買い戻しの動きで先週(12月1日週)高値は移動平均線を試す流れとなりました。今後2週連続で終値が上抜けば上昇トレンドへと転換し、青のチャンネル内で上方向の動きにつながってきます。現状のユーロ/米ドルは動きが少ない流れが続いていますので、ここから数週間は移動平均線との位置関係に注目していきましょう。
日足チャート(図表4)で見ると2本の移動平均線は11月25日にゴールデン・クロスへと転じ、その状態が現時点でも続いています。このまま上昇地合いが続くと週足移動平均線との位置関係も変化していく可能性がありますが、最近のユーロ/米ドルは比較的綺麗なうねりのサイクルが見られますので、いったん下押しが入りそうな動きにも見えます。9月高値と11月安値の半値戻しが1.16934ドルとなっていることも上値を抑える要因となっています。
ユーロ/円は調整局面が続く
ユーロ/円です。
ユーロ/円(図表5)は調整局面が続いています。それでも長期上昇チャンネル(黄色)も中期上昇チャンネル(青)が続いていることに変化はないため長期トレーダーは買いポジションを持ったままでしょう。一方、短期トレーダーはいったん利食いを入れて一部は売りに回っているという雰囲気が感じられるチャートです。短期の動きは日足チャートで見ていくほうが良いでしょう。
その日足チャート(図表6)でも12月4日デッド・クロス、12月5日ゴールデン・クロスと入り乱れて方向感が失われています。米ドル/円がFOMCと日銀会合を前に動きにくくなっている現状を考えると、ユーロ/円についても短期的には様子見、次の動きが出てくるまでは待ちの姿勢が良さそうです。ただ、動くとすれば米ドル/円では円高を考えていますので、ユーロ/円も下方向に動きやすいエネルギーを溜めている段階かと思います。
それでは今週も良いトレードを!
