東京市場まとめ
1.概況
日経平均は535円高の54,286円で反発して寄付きました。原油高の一服が投資家心理の改善につながり、前日の米国市場では主要3指数が揃って反発しました。半導体関連銘柄に買いが入り、寄付き直後の9時10分に637円高の54,388円まで上昇し、この日の高値をつけました。その後は伸び悩む展開となりました。依然として、不透明感が残る中東情勢が上値を抑え、262円高の54,013円で前引けとなりました。
後場は横ばい圏で始まり、大引けにかけて下落に転じました。半導体関連銘柄に材料出尽くしの売りが出たことで、終盤に弱含んだ日経平均は最終的に50円安の53,700円で4日続落となりました。
TOPIXは16ポイント高の3,627ポイントで4営業日ぶりに反発、新興市場では東証グロース250指数が12ポイント安の750ポイントで反落しました。
2.個別銘柄等
信越化学工業(4063)は一時2.6%高の6,675円をつけ、昨年来高値を更新しました。なお、終値は1.1%安の6,433円で続落しました。16日、建築資材をはじめとする国内向け塩化ビニール樹脂の価格を約2割引き上げると発表し、これを評価した買いが優勢となりました。足元では、ホルムズ海峡の実質的な封鎖を受け、原料である基礎化学品エチレンの調達が困難になり、価格が高騰しています。
日本電気(6701)は1.6%安の4,200円をつけ、3営業日ぶりに反落しました。17日、日本経済新聞が、同社は「今後5年間で通信用の海底ケーブル事業に1000億円超を投資する」と報じました。しかしながら、現時点ではこの投資による業績への影響が不透明であることから、2月下旬の安値から価格が回復する中で、利益確定の売りにつながりました。
パーク24(4666)は4.5%高の1,905円をつけ、大幅続伸となりました。16日、英国で駐車場事業を展開する子会社のナショナル・カー・パークス(NCP)の倒産更生手続きを開始したと発表しました。発表を受けて、不採算事業の整理と中長期的な収益改善への期待感が買い材料となりました。
血液検査機器大手のシスメックス(6869)は2.1%安の1,370円をつけ、6日続落となりました。16日、国内証券が同社の投資判断を3段階で最上位の「バイ(買い)」から真ん中の「ニュートラル(中立)」に、目標株価は従来の3,000円から1,600円へと大きく引き下げたことが、売り材料となりました。
漫画アプリを運営するLink-Uグループ(4446)は14.5%安の941円をつけ、大幅続落となりました。およそ3ヶ月ぶりの安値圏となりました。16日、2026年7月期(今期)の業績予想を下方修正しました。純利益は、前期比2%-3%減の1億5000万円-2億円と従来予想の3億800万円から減少する見込みで、今後の業績動向への懸念から売りが出ました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は終盤に弱含み、4日続落となりました。一方で、TOPIXは小幅に反発しました。中東情勢の不透明感は引き続き重荷で、事態が収束するまで本腰を入れた買いが入りづらい状況と言えるでしょう。
明日は、国内では2月の貿易収支の発表や春闘の集中回答日を迎えます。また、本日夜間から米国でFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催され、日本時間19日明け方にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が会見予定です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
