【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 45,544.88  ▼92.02 (8/29)
NASDAQ: 21,455.55  ▼249.61 (8/29)

1.概況

先週末の米国市場では、主要3指数が揃って反落しました。ここまで相場をけん引していたAI関連銘柄を中心に売りが出るも、FRB(米連邦準備制度理事会)が次回のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げをするとの見方が下値を支え、下値では底堅い推移となりました。前日に最高値を更新していたダウ平均は45ドル安の45,590ドルと反落で取引を開始すると、その後も軟調な展開となりました。中ごろは売り買いが交錯しながら一進一退の展開が続き、最終的には92ドル安の45,544ドルで取引を終えました。

また、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も249ポイント安の21,455ポイントで取引を終え、4日ぶりに反落しました。S&P500株価指数も41ポイント安の6,460ポイントで取引を終え、同じく4日ぶりに反落で取引を終えました。

2.経済指標等

8月の米個人消費支出(PCE)価格指数で、エネルギーと食品を除くコア指数の前年同月比上昇率は2.9%と前月から0.1ポイント上昇しました。前月比でも0.3%の上昇となり、前月から横ばいとなり、ともに市場予想に一致する結果となりました。

3.業種別動向

S&P500の業種別株価指数では、ヘルスケアや生活必需品、エネルギーなどの6業種が1%未満の上昇となりました。一方で、情報技術や一般消費財・サービスが1%以上の下落となったほか、資本財・サービスなどは1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は、30銘柄中16銘柄が上昇となりました。特に、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が2%以上の上昇となったほか、アメリカン・エキスプレス[AXP]とメルク[MRK]が1%以上上昇しました。一方で、14銘柄が下落となり、なかでもキャタピラー[CAT]は従来の予想よりも関税影響が大きくなる見込みとし、これが嫌気され3%後半大の大幅下落となりました。また、エヌビディア[NVDA]も3%前半台の下落となりました。そのほか、スリーエム[MMM]とアマゾン・ドットコム[AMZN]が1%程度の下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体のマーベル・テクノロジー[MRVL]はデータセンター部門の売上高が市場予想を下回ったことで、売られ18.6%下落しました。PC周辺機器などのデル・テクノロジーズ[DELL]は第2四半期決算が増収増益となるも、第3四半期の見通しが市場予想を下回ったほか、サーバー販売の利益率低下が嫌気され8.9%下落しました。ソフトウェアのオートデスク[ADSK]は市場予想を上回る決算内容と通期の業績見通しの上方修正が好感され、9.1%上昇しました。

5.為替・金利等

長期金利は、前日から0.03%高い4.23%となりました。9月1日朝のドル円は147円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

先週末の米国市場は主要3指数が揃って反落となりました。エヌビディア[NVDA]などハイテク株に売りが出たことから、日本市場も売りが先行してのスタートが予想されます。今晩の米国市場はレーバーデーのため休場となることから、後場にかけては商いが薄くなる可能性があるでしょう。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)