再び勢いのある上昇トレンドを回復するための条件
3月9日(月)大幅安のあと反発に転じるも、取引時間中に一時4,000円を超す下落幅を記録
先週(3月2日週)の日経平均株価は3月4日の下落により、2本引いたトレンドラインうち、1本を下回りましたが、2本目のトレンドラインで下げ止まり、3月6日にかけて反発して終えました。2025年5月13日を起点とした2本目のトレンドラインで下げ止まっていたことから、3月9日週の反発期待が高まりました。
しかし、3月7日、8日にイスラエルと米国によるイラン攻撃が激化し、イランの石油関連施設が攻撃されたことや、殺害されたハメネイ氏の後継として、次男が次期最高指導者に選ばれたことを受けて、日本時間3月9日朝のWTI原油先物が急上昇しました。
このWTI原油先物の急上昇を受け、企業業績の悪化や物価の上昇が警戒され、日経平均株価は取引時間中に一時4,000円を超す下落幅となりましたが、上向きの75日移動平均線を下回っていたことから取引終了にかけて買い戻しが入り、わずかに75日移動平均線を下回って終えました。
3月9日の日経平均株価は、歴代3位の下落幅で取引を終えるとともに、上昇トレンドのサポートになっていた2本目のトレンドラインも下回りました。
※移動平均線の期間は5日(青線)、25日(赤線)、75日(グレー線)で設定
※出来高はプライム市場
※モメンタムの期間は10日(青線)で設定し、モメンタムの3日移動平均線(赤線)も表示
3月10日の日経平均は、75日移動平均線がサポートとなり上昇
そうした中、3月10日には大幅反発となり、一気に75日移動平均線を上回って終えました。75日移動平均線がサポートになったと考えられるものの、3月9日に下回った2本目のトレンドラインを上回ることができず、5日移動平均線に押し返されて上ヒゲを形成していることが分かります。
こうした状況から、再び勢いのある上昇トレンドを回復するためには、2本あるトレンドラインのうち、最低でも2025年5月13日を起点としたトレンドラインを上回って維持することが必要になります。
トレンドラインを回復して維持できるかが反発継続のカギ
もし今週(3月9日週)以降、このトレンドラインを上回った状態を維持すると、日経平均は6万円を目指すことが視野に入ります。その反面、トレンドラインを上回って維持できずに押し返されたり、下回ったままで推移すると、再び75日移動平均線に接近したり、割り込んだりすることが考えられ、高値を更新するには時間がかかるのではないかと思われます。
また、75日移動平均線を下回ったまま戻せないようですと、25日移動平均線の低下が続くとともに、5日移動平均線が75日移動平均線を下回るデッドクロスが発生して、下降トレンド入りすることも視野に入るため、リバウンド狙いの買いは控える必要があります。
モメンタムは低水準が継続中、上昇トレンド回復のカギとは
上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムは、モメンタムとその移動平均線であるシグナルを見ると、両方が上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを下回って水準が切り下がっているのが分かります。こうした状況から、2本線が上向きに変化して0ラインを上回って維持することが上昇トレンド回復のカギと思われます。
仮に2本線が上向きに変化して明確に水準を切り上げ、0ラインを上回って維持するようですと上昇の勢いが強まることになるため、トレンドラインを上回ることが期待されます。その反面、2本線が上向きに変化しても限定的だったり、下向きに変化してさらに水準を切り下げたりするようですと、底入れが先にずれ込んだり、下降トレンド入りへの警戒が高まることが考えられます。今後の株価動向の判断には、モメンタムの水準、トレンドラインと株価の位置をしっかり確認しましょう。
