対イラン攻撃の現状整理と想定シナリオ

・米国とイラスエルによるイラン攻撃の当初の目的は政権交代であった。しかし現実味は乏しく、イラン現体制の維持を容認しつつ、核開発放棄で合意するという落としどころが現実的だろう。

・戦争終結までの想定期間は短期で約40日、メインシナリオは夏前(5~6月)までの妥結だが、ホルムズ海峡での機雷設置などにより2026年の年末以降~最長2年の長期化リスクもある。

・市場が注目すべき軸は地上戦突入の有無、戦闘の長短、原油価格の持続的上昇であり、これらが株価の方向性を左右する。

地政学イベント下の日本株見通し(歴史比較と2026年末目処)

・過去の中東軍事行動である湾岸戦争、イラク戦争、2011年リビア空爆を参照すると、戦闘期間中は株価が上がりにくい一方、開始から約10ヶ月後ではリビア長期化を除きプラス圏に戻る事例が多い。

・短期終結を前提にすれば2026年末の日経平均はイスラエル・米国によるイラン攻撃前の高値水準である59,000円程度、長期化なら原油高と不透明感で55,000円程度が目処であろう。

・不透明要因(原油高・情勢)を踏まえ、企業は4~5月の本決算で保守的な来期予想を示しやすく、株価の上値を抑える要因となりやすい。

高配当×DOE(自己資本配当率)を用いた銘柄選定アプローチ

・ボラティリティが高い局面では、配当収入を得る高配当戦略が現状の市場環境と整合的であり、3月の配当取りの季節性も追い風である。

・DOEは自己資本を基準にするため配当の変動が小さく、配当性向より安定的な株主還元指標として、企業側の採用が進んでいる(目安は3~4%が多い)。

・スクリーニング条件は予想配当利回り4.5%以上、DOE4.5%以上、ROE8%以上とし、14銘柄を抽出。上位にFPG(7148)、ジャパンインベストメントアドバイザー(7172)、メイテックグループホールディングス(9744)、UTグループ(2146)、アルゴグラフィックス(7595)などが入り、直近で株価や業績が弱含む銘柄もあるが注視対象である。