新しい1年の始まりに際し、積立投資を実践しているななしさん、ハレバレちゃんさんに2025年の投資計画、人生における投資の位置づけなどをお聞きしました。
ななしさん:資産によって老後の安心を作り、人生の自由度を上げる
1976年生まれ、関西在住の会社員&インデックス投資家。2005年に投資を開始し、インデックス投信を中心にコツコツ投資を続け、リーマン・ショックやコロナ・ショックを乗り越えて5800万円近くの資産形成を実現。「氷河期ブログ」では、お金と投資の話をメインに、資産形成のヒントを発信している。
(40代後半・男性・会社員・既婚・関西の地方都市在住)
2023年4月掲載【前編】年収300万円から資産4000万円目前
2023年4月掲載【後編】収入の2割を投資「1000万円を超えれば複利を実感できる」
2024年3月掲載 NISAは「7.5年で生涯投資枠1800万円に投資」
――2024年の投資の振り返りと良かった点、反省点などを教えていただけますか?
ここ数年相場は良かったが、そのなかでも特に良い一年だった。インデックス投資を続けていた人は大きく資産を伸ばした年だったのではないでしょうか。
――2025の投資計画(投資方針)を教えてください。
ー 投資全般の予定について
NISAの枠を埋めることが第一優先。月20万円積立をメインにコツコツ投資。大きな下落があれば無リスク資産を使って追加投資をする。何もなければ今まで保有していた資産を含め、リスク資産が増えるだけなのでどっちに転んでも良いと思える程度には順調に資産形成ができている。
ー NISAの活用方針について
老後資産として埋めていく。私自身は、現在48歳なので、月20万円×7.5年で埋めることを目標にしている。満額埋めたあとは70歳まで保有して、30年均等取り崩し(360分割して毎月取り崩し)をする予定。若い人だと満額に拘らず30年コツコツ積み立てる、老後になったら30年かけてチビチビ取り崩す、という方法で大体の老後不安は無くなるのではないでしょうか。
――人生における投資・資産運用の位置づけについてお聞かせください。
私の人生における投資の位置づけは老後の安心です。当初は楽をしてお金を稼ぎたいという考えでした。しかしリーマンショックで損をしたこともあり、当時アセットアロケーションの大切さを身に染みて知りました。
自分の場合、まずは老後不安を解決したかったので、いくらくらいあれば老後生活は大丈夫だろうか?という考えで今も資産形成を続けています。カンタンに見積もって、老後30年生きるので、年金プラス月10万円あれば生活ができなぁ、というもの。
月10万円×30年なので3600万円が目安になりますね。
ここを逆算して積立投資をしていけば、ネットで同じ年代の人が資産○○万円、毎月〇万円積立している、ということで焦ったりするということも減ると思っています。自分のなかでは7.5年でNISA満額を埋めて、15年間リスクを取れば、まずまずの数字になっているのではないか、と。
もちろん全てリスク資産というのは不安もあるので、ここに個人向け国債1000万円を加えて我が家の老後資産にしようと思います。
人によってはもっと資産が増えている人もいるでしょうし、貯金で1000万円は厳しくても退職金等を合わせると現金1000万円がある人も多いかな、と。(私は職を転々としたので退職金がないのですが・・・。)
少し、後ろ向きな理由ではありますが、資産によって老後の安心が作れると人生の自由度が上がったり、精神的に楽になったりします。NISAは非常に良い制度なので、自分のリスクと目標に合わせた使い方をして、みんなで幸せな状況を作っていきましょう。
ワーママ投資家ハレバレちゃんさん:3つの投資方針で将来に備える
公務員の夫と3人の子ども義父と暮らすワーキングマザー。一人暮らしを始めた大学生の時(2005年)に30万円で株主優待銘柄への投資をスタート。2018年からは、子どもの教育費の準備と、60歳でFIREを実現することを目的にインデックス投信の積立を開始。iDeCoやジュニアNISA、NISA口座を活用して月額20万円を積み立てるほか、特定口座でハレバレさんの個人資産も運用。目標は家族資産合計5000万円、個人資産1000万円。
(30代・女性・会社員(フルタイムワーママ)・既婚・地方在住)
2023年7月掲載【前編】3児を育てながら月約30万円の積立投資で資産3000万円突破!
2023年7月掲載【後編】朝活と昼休みが勝負!「60歳FIRE」に向けた投資戦略
2024年3月掲載 NISAは忙しいワーママに最適!「ほったらかし」投資で目指す家族資産5000万円
――2024年の投資の振り返りと良かった点、反省点などを教えていただけますか?
・予定どおりNISAのつみたて投資枠(夫婦二人分)はほぼ満額達成でき、好調な相場のおかげで資産増でした。
・夫は、NISA移管手続きに時間がかかり満額できなかったことを反省していました。ネットで便利になったとはいえ、手続きにはそれなりに時間がかかると実感しました。
・成長投資枠は高配当株購入のため240万円×2人分を準備していましたが、なかなかタイミングを掴めず3銘柄の購入に留まりました。個別株の選定および購入タイミングの難しさを痛感しています。
・特定口座で運用していた投資信託を2024年8月の暴落時に売却。NISA資金のために売却するつもりではいましたが、暴落に動揺してしまったことは反省点です。
・ほったらかしの子ども3人のジュニアNISA(すべてインデックス投資)も非常に好調で、大きく資産増となりました。
――2025の投資計画(投資方針)を教えてください。
・これまでの投資方針と変わらず、NISAのつみたて投資枠は、夫婦ともにクレカ積立設定でそれぞれ120万円とする予定です。
・全世界株式中心、米国株式中心、債券やREITを含んだバランス型の3種類のインデックスファンドを引き続き積立を継続します。ファンドの数はシンプルにするという方針です。
・NISAの成長投資枠は日本高配当株を適宜購入(積極的に買いたいと考えています)。
・ジュニアNISAは引き続きほったらかしの予定です。
・iDeCo改定に伴い拠出額を増やすかを検討中です。
・2025年は大きな出費がないことを夫婦で確認済みのため、NISA両枠、iDeCoへの投資をしっかりと行いたいと思います。
――人生における投資・資産運用の位置づけについてお聞かせください。
私の投資の位置づけは、「人生の選択肢を減らさないため」です。子どもの進学等の可能性を「お金がない」という理由で失くしたくありません。男の子3人を育てるのにはお金がどうしてもかかりますが、「フルタイム共働きで稼ぐこと」、「家計管理で節約と使うところのバランスをとること」、「時間を味方にした投資を行うこと」の3つを行うことで備えたいと思っています。
また、夫婦のリタイアおよび老後の生活についても同様に投資を味方にすることで、選択肢を増やしたいです。現在の投資はすべて10年から20年後を想定しています。億り人やFIREのような派手さはありませんが、家族の今の幸せも大事にしながら、将来の幸せの一助になるように資産形成を行っていきたいと思います。
――本記事は2024年12月に実施したメールアンケートをもとに構成しました。アンケートにご協力いただきありがとうございます。