新しい1年の始まりに際し、株主優待投資を実践している、カブ主優待ライダーさん、とことこトコタンさん、ペンギンさんに2025年の投資計画、人生における投資の位置づけなどをお聞きしました。

カブ主優待ライダーさん:幸せの権利確定~人生を楽しむための投資、お金を増やすことより「今をどう楽しく生きるか」を重要視~

消費を前提にしているため、投資でお金が増えるというより「株主優待で人生を楽しむ」をコンセプトに投資をしているカブ主優待ライダーさん。(40代・男性・会社員・既婚、中国地方在住)

2023年9月掲載:【実例】9月の株主優待

2024年3月掲載:【実例】3月の株主優待

――2024年の投資の振り返りと良かった点や反省点などを教えていただけますか?

良かったことは、8月5日の令和のブラックマンデーという史上最大クラスの大暴落にも動じることなく対応できたことです。また、動じることがなかっただけではなく、積極的に買い増しできたことも良い結果につながりました。投資は経験値がものをいうと思っていますので、この暴落に立ち会えたことは非常に良い経験となりました。

反省点はたくさんあるのですが、その中でも一番反省しなければならないのは日産を買い増したことです。この銘柄については、昔1,000円位の時に大きく購入し大きな含み損を抱えている状態だったのですが、目先の配当利回りの高さにつられて再度購入。再び損失を被ることとなりました。前回購入時も配当が高いからという安易な理由で購入したのですが、同じ理由で負けたというのが残念でなりません・・・。また、私はお金があるとすぐに株を買いたくなる性格で資金余力を確保できない場面が多くチャンスを幾度か逃したことも反省点のひとつです。

――2025年の投資計画はどのような予定ですか?

―投資全般の方針について

2025年についても基本的なスタンスは変えずに自分が魅力的だと思っている優待銘柄を増やしていきたいと思っています。ただ、優待銘柄を増やしながらも、優待株を買うための資金余力を高めたいので高配当バリュー株も併せてバランスよく購入したいと考えています。

―NISAの活用方針について

NISAについては、成長投資枠は特定口座で保有している銘柄で今後株価が伸びそうなものや累進高配当銘柄を買いなおしたいと考えています。積立枠については元々全額投資しようかと思っていたのですが、インデックス投資はやはり私には退屈に感じられて向かないと思ったので半額程度の積立にしておいて個別銘柄の購入に力を入れていきたいと考えています。

――人生における投資・資産運用の位置づけについてお聞かせください。

正直なところ、高配当バリュー株やインデックスなどの商品に全振りした方が儲かるとは思うのですが、私のポリシーは「人生を楽しむための投資」のため、「お金を増やすこと」より「今をどう楽しく生きるか」を重要視しています。優待投資は基本的に消費前提の投資なので強制的に消費を楽しむ機会が増えます。

私はそれを「幸せの権利確定」と呼んでおり、優待投資の大きなメリットであると思っています。お金を増やすことはよいことですが、それだけに執着してしまいお金は増えたが、年を取ってお金を使う気力がなくなってしまっては元も子もありません。そのため、お金をそこそこ増やしながら、そして人生も楽しめる優待投資をこれからも続けていきたいと思いますし、今後もYouTubeやXでの活動を通じて、優待投資のメリットについて発信し続けていきたいと考えています。

とことこトコタンさん:株主優待で人生が充実、NISAは優待銘柄・高配当を選定

 

20年前に株主優待の楽しさに目覚め、優待株中心の投資に切り替えたというとことこトコタンさん。自身がその優待を使うことができるかを前提に、外食系や生活に直結する優待投資を実践。
(40代・男性・会社員・既婚、お住まい:東海地方在住)

2023年9月掲載:9月の株主優待セレクト銘柄

2024年3月掲載:3月の株主優待セレクト銘柄

――2024年の投資振り返り、反省点や良かった点などを教えていただけますか?

2024年は仕事が忙しく、それほど売買はできていませんが、株主優待に重点を置いている点は変わらず優待品を楽しんでいます。

――2025年の投資計画はどのような予定ですか?

―投資全般について

2025年は、これまで通り株主優待銘柄を保有し、少しずつでも長く持ち続けられる銘柄を探していきたいと思っています。

―NISAについて

株主優待を実施している銘柄で高配当な銘柄を少しずつ買っていきたいと考えています。

――人生における投資・資産運用の位置づけについてお聞かせください。

私は短期的に大きく儲けようとするのではなく、給与所得以外で同じ給与水準の人より少しでもいい生活ができればという考えで株主優待銘柄を中心に投資しています。株主優待によってこれまで行かなかったようなお店や旅行などを体験する楽しみが広がったことと、株主優待投資をしている人との繋がりができたことが一番の収穫であったと思います。

ペンギンさん:「守りながら攻める」、日本株を中心にした積極的なポートフォリオ、NISAつみたて投資枠は4資産分散で

 

食品や日用品の優待を中心に150以上の銘柄を保有している人気ブロガー「ペンギン」さん。主に株主優待株、小型成長株、米国株に投資をしているとのこと。
(40代・男性・2024年初めに退職し専業投資家に・既婚、北陸地方在住)

2024年12月掲載:1月の株主優待セレクト銘柄

2022年8月掲載:値上げに負けない10銘柄

――2024年の投資の振り返りと良かった点や反省点などを教えていただけますか?

2024年は資産が+35%以上と大きく増え、好成績の年でした。特に良かった点として、2024年8月の大暴落時に株を一切売らず、むしろ買い増しを実施したことが挙げられます。暴落時に冷静に対応し、積極的に買い増しした銘柄が、現在では大きな含み益をもたらしており、自分の判断力に自信が持てる年になりました。

反省点としては円安の状況を過度に警戒しすぎたことが挙げられます。その影響で、NISAのつみたて投資枠のおける全世界株式型の投資信託への積み立てを途中でやめてしまい、結果として枠を使い切れなかったのは残念でした。

――2025年の投資計画はどのような予定ですか?

―投資全般について

2025年は、「守りながら攻める」をテーマに、引き続き日本株を中心としたポートフォリオで積極的な運用を目指します。キャッシュポジションを抑えつつ、効率的な運用を心がけていく方針です。また、割高感のある銘柄は徐々に整理し、割安感のある銘柄や配当利回りの高い銘柄を積極的に取り入れて、より魅力的なポートフォリオへの入れ替えを進めていきたいと考えています。

―NISAの活用方針について

NISAの成長投資枠では、2024年の値下がりを受けて割安感があるJ-REITへの投資を検討しています。J-REITならではの高配当利回りを生かし、安定した収入源を確保できればと考えています。

一方、つみたて投資枠では、国内株式、国際株式、国内債券、国際債券の4つの資産に分散投資できる4資産均等型の投資信託を定期的に購入する予定です。これにより、リスクを抑えつつ、安定した資産運用を進めていきます。

2025年は分散投資によるリスク管理と高配当収入の確保を両立し、市場環境の変化に柔軟に対応しながら、着実な資産成長を目指していきたいと考えています。

――人生における投資・資産運用の位置づけについてお聞かせください。

私にとって投資は、人生を豊かにするための大切な手段であり、同時に長く楽しめる趣味でもあります。投資を通じて経済的な余裕を持つことで、時間に追われることのないゆとりある生活を実現したいと考えています。

お金の心配が少なくなれば、精神的な負担も軽くなり、その分、家族との時間を大切にすることができます。家族と過ごすひとときは、私にとって何よりもかけがえのないものであり、たくさんの思い出をつくることが人生の目標です。

さらに、投資は私にとって最高の趣味でもあります。マーケットの動きを追ったり、新しい知識を学んだり、自分の運用方針を考えるプロセスはとても楽しく、心を豊かにしてくれる存在です。何歳になっても続けられる趣味であり、常に学びや挑戦がある点に大きな魅力を感じています。投資は単なる資産形成の手段を超え、私の人生そのものをより充実させるための大切な要素になっています。

――本記事は2024年12月に実施したメールアンケートをもとに構成しました。アンケートにご協力いただきありがとうございます。