投資信託選びの肝:コスト・投資対象・リスク許容度・運用実績・規模

投資信託を選ぶ際に確認しておきたい5つのポイントをまとめました。

投資信託選びのポイント1:信託報酬はできるだけ安いものを選ぶ

投資信託のコストの中でも投資信託を保有している時に継続的にかかる信託報酬は、運用成績に影響がでるので、できるだけ安いものを選びましょう。

投資信託選びのポイント2 :基本はインデックス型、バランス型から選ぶ

アクティブ型は信託報酬がインデックス型に比べて高いため、運用成績が指標よりも相当大きく上回らない限り、インデックス型には勝てない傾向にあります。もちろん、アクティブ型の中にも、インデックス型を上回る投資信託はありますが、それを見極めるのが難しいので、特に初心者の方はインデックス型の投資信託を選んでおいたほうが無難でしょう。

投資信託選びのポイント3 :自分のリスク許容度に合わせて選ぶ

リスク許容度は、「いくらの損までであれば耐えられるか」を表す度合いのこと。客観的には、高年収、資産が多い人、若い世代の人などはリスク許容度が高いといわれますが、「自分はリスクをとりたくない」と思っていたらリスク許容度は低くなります。リスク許容度は高いからよい(低いからだめ)ということはありません。自分のリスク許容度を把握して、それに見合う商品を選ぶ必要があります。

たとえば、リスクを抑えて安定的に運用したいという場合は、国内外の株式と債券に均等に投資するバランス型の投資信託が候補になるでしょう。株式と債券の比率が50%ずつで、国内と海外の比率も50%となるため、比較的リスクを抑えた運用ができます。反対に積極的にリターンを狙った運用をしたいという場合は、全世界株・米国株に投資しているインデック型の投資信託などが候補になるでしょう。

投資信託選びのポイント4:中長期的に運用実績が堅調のものを選ぶ

投資信託の値段を表す「基準価額」が右肩上がりになっている投資信託をチェックしましょう。運用成績がいい投資信託は資産が増え、投資信託の規模が大きくなれば投資信託は運用しやすくなって利益を出しやすくなっていきます。できれば5年、10年と中長期で堅調な成績を出している投資信託を選ぶとよいでしょう。

投資信託選びのポイント5:純資産総額が増えているものを選ぶ

純資産総額は、投資信託が組み入れている株式や債券などの資産の合計金額(時価総額)。投資信託の規模、大きさを示す金額です。インデックス型・バランス型の場合、純資産総額は最低でも50億円以上あるのが望ましいところです。純資産総額が少ないと、投資信託が目指す分散投資がしにくく、運用実績に影響が出てくる恐れがあります。また、投資先の株などの資産を購入するときの売買手数料にボリュームディスカウントが効きにくくなるため、信託報酬が増える可能性もあります。さらに、純資産総額があまりにも低いままだと、途中で運用を中止する「繰上償還」が行われてしまう可能性もあります。繰上償還が行われたときに含み損を抱えている場合、損失が一気に確定してしまいます。

これらの点を事前に確認し、ご自身がどのような投資をしていきたいかを考えながら進めていきましょう。

【図表1】例:投資信託を選ぶポイント
出所:マネックス証券ウェブサイト(ファンド検索)