金利 の記事一覧
吉田恒の為替デイリー
米ドル高値更新後のシナリオを考える
米ドル/円は16日、年初来の高値を更新した。では米ドル高・円安はこの先どこまで進むのか?
先月の米ドル/円最大値幅は4円近くに拡大したが、経験的に、米ドル/円の大相場は続きやすいため、今月中に米ドル高・円安は116円前後まで進む可能性もありそう。
この間の米ドル/円は日米2年債利回り差と高い相関関係が続いてきたので、それがこの先も続くなら、金利差、とくに米金利の動きが米ドル/円の行方における鍵になりそう。
吉田恒の為替デイリー
「インフレ」が変える米金利上昇の影響
10月頃から米金利上昇でも対円以外では米ドル高の反応の鈍さが目立ってきた。また金相場と米金利の関係は、それまでの逆相関から「米金利上昇=金上昇」に変わった。
これらの変化に共通するのは「モノ」の評価、すなわちインフレに過敏になってきたということか。インフレが現実味を増す中で、米金利上昇の相場への影響が変化している可能性あり。
吉田恒の為替ウイークリー
「CPIシヨック」米金利上昇=米ドル高の行方は?
先週水曜日(11月10日)の米CPI発表を受けた米金利急騰に連れて米ドルも急反発。ただ米金利は既に短期的には異常なほどに「上がり過ぎ」の懸念が強いため、さらなる米金利上昇=米ドル高には自ずと限度ありか。
「CPIショック」を受けてユーロ/米ドルは年初来安値を更新、テクニカルにユーロ安・米ドル高を模索しやすい。このため対ユーロでの米ドル高はどこで一巡するかもしれず、全体的な米ドル高が一段落する目安となるか。
吉田恒の為替デイリー
「CPIショック」と米ドル相場への影響
10日の米CPI発表をきっかけに、米金利が急騰、米ドルもほぼ全面高となった。
ただ、すでに米2年債利回りは短期的に極めて「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。また、そもそも供給サイドが主因の最近の物価上昇に対する米金利上昇の持続性にも懐疑的な面がある。
吉田恒の為替デイリー
メキシコ金融政策決定会合とペソとの関係
メキシコは本日4回連続利上げ決定が有力視されている。ただ為替相場との関係では、過去3回の利上げでも、メキシコペソ/円は高値圏で推移にとどまり、上昇は限られた。
利上げでもメキシコペソ上げ渋りの一因は、5年MAなどが示唆するように、すでに中長期的な高値限界圏に達しているため!?
吉田恒の為替デイリー
米ドル/円 反落の理由と今後の見通し
米ドル/円は9日、久しぶりに113円割れへ反落した。短期的に「上がり過ぎ」懸念が強くなっていた米2年債利回りが先週にかけて急低下したことが主因か。
米2年債利回りは短期的な「上がり過ぎ」修正でさらに低下する可能性があり、その影響で米ドル/円も112円割れまで続落する可能性も!?他方、円売り拡大の反動から円買戻し圧力も強そうなため、米ドル/円反発余地はしばらく限られそう。
吉田恒の為替デイリー
雇用統計発表と円安の転換
2021年2回の円安の循環的ピークは、雇用統計発表前後のタイミングとほぼ重なっていた。これは、米ドル高・円安をリードした米金利上昇の「行き過ぎ」修正が、注目イベントの雇用統計発表をきっかけに本格化に向かったためではないか。
最近にかけて米金利は短期的な「上がり過ぎ」懸念が急拡大している。雇用統計発表がその修正本格化のきっかけになる可能性に注目。そして米金利低下となった場合、それに米ドルも追随するかが次の焦点。
吉田恒の為替デイリー
FOMC後の金利と為替の行方について
3日のFOMCでは「テーパリング」開始が決まり、「コロナ・ショック」対応の超金融緩和政策は転換に動き出した。
ただ米金利のうち、とくに金融政策を反映する米2年債利回りは90日MAからのかい離率などで見ると、異常なほどに短期的な「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。このためその反動から、緩和政策の転換の中でも目先はむしろ金利低下に向かう可能性あり。
その場合、米ドル/円は下落リスクが試されそう。
吉田恒の為替デイリー
豪・英の中央銀行も金融政策変更か?
3日のFOMCの前後に行われる2日RBA、4日BOEの会合でも、金融政策の変更の可能性について注目が高まっている。
まずRBAでは、債券利回りに上限を設定するYCC変更の可能性に注目。そしてBOEは実際に利上げが決定される可能性に注目が高まっている。世界的なインフレ懸念の拡大を受けて金融政策への関心が強まっており、為替相場への影響も要注意だろう。
吉田恒の為替デイリー
豪州金利急騰と豪ドル高のリスク
豪州金利が先週後半急騰した。RBAの金利上限方針見直し思惑が急浮上したことがきっかけ。
豪ドル/米ドルもテクニカルに重要な分岐点にあることから、この豪州金利上昇の落ち着き次第で当面のトレンドを左右する可能性あり。
吉田恒の為替ウイークリー
11月の米ドル/円を予想する
米金融緩和の政策転換を織り込む形で、米2年債利回りが急騰。これに連れる形で米ドル/円も10月に一気に115円に迫るまでの一段高となった。
米ドル/円一段高の道先案内役となった米2年債利回り急騰だったが、短期的にはさすがに異常なほどの「上がり過ぎ」が懸念されてきた。過去の似たケースを参考にすると、米2年債利回りは一時的に比較的大きく低下する可能性もある。
それが米ドル/円にどう影響するかが、11月相場の注目点か。
今週のマーケット展望
日経平均の今週の予想レンジは2万8300円~2万9500円
衆院選、自民党の絶対安定多数の単独確保は相場の安心材料
今週の注目イベントでの期待はFOMCの波乱なき通貨とOPECの増産決定でインフレ懸念後退
佳境に入る4-9月期の決算発表では特にトヨタに注目
吉田恒の為替デイリー
「一時的」米ドル安・円高の下限はどこか
米ドル/円急騰が一服する兆しとなってきた。では急騰の反動として、基本的に「一時的」米ドル/円下落なら、どの程度まで見込む必要があるのか。
52週MAで考えると、109円前後までもありうるが、日米金利差との関係で考えると、112円割れ程度までがせいぜいか。
吉田恒の為替デイリー
米ドル/円の短期のシナリオ、中長期のシナリオ
米ドル高・円安は、短期的には米金利「上がり過ぎ」で一段落する可能性あり。
一方中長期的には、米金融緩和政策転換に伴う米金利上昇に連れて、120円以上の「行き過ぎ」と言える米ドル高・円安に向かう可能性あり。
吉田恒の為替デイリー
対米ドルのユーロ高、豪ドル高の分岐点
短中期中心に米金利が急騰する中、対円での米ドル急騰は分かりやすかったが、ユーロや豪ドルに対してはむしろ金利と逆行する形での米ドル安が広がった。
こういった中で、とくに豪ドル/米ドルは52週MAまで豪ドル高・米ドル安に戻ってきた。経験的には、一時的な豪ドル高なら最終局面、逆にさらに豪ドル高が広がるようなら、豪ドル高・米ドル安へトレンド転換した可能性が出てくるといった分岐点を迎えた可能性。
吉田恒の為替ウイークリー
米ドル/円急騰が一服した背景、今後の鍵は?
114円を超えるまでの米ドル/円一段高を正当化したのは、いわゆる「テーパリング」の早期開始で始まる米国の超金融緩和政策の転換を織り込む米2年債利回りの急騰。
米2年債利回りを90日MAからのかい離率などで見ると、短期的には空前の「上がり過ぎ」の可能性が出てきた。
米ドル/円は先週末にかけて反落したが、米2年債利回りの短期的な「上がり過ぎ」の反動に伴う低下次第では、113円割れへさらなる下落リスクが試される可能性もあるだろう。
吉田恒の為替デイリー
円安終了は近いのか、2015年との類似と相違
円の総合力を示す指標の1つである実質実効相場が2015年以来の水準まで下落してきた。2015年は、この実質実効相場を引用した黒田日銀総裁の「さらなる円安はない」との発言をきっかけに円安は終了した。
実質実効相場はそんな2015年以来の水準まで下落してきたが、5年MAからのかい離率などで見ると当時と最近は大きな差があり、今回は中長期的な円安余地がまだありそう!?
吉田恒の為替デイリー
なぜ米ドル高は対円以外では進まないのか?
米金融政策を反映する米2年債利回り上昇に連動し、対円では米ドル一段高となった。ただ、円以外の通貨では米ドル上げ渋り、むしろ反落となっているケースもある。
ユーロや豪ドルは、米金利上昇=米ドル高より、米国株高などリスクオンで米ドル売り・ユーロや豪ドル買いになっている可能性があるが、さらに続くかは微妙!?
吉田恒の為替ウイークリー
「止まらない円安」が「止まる」鍵とは?
米ドル/円は先週一気に114円まで急騰、その中でこれまで相関関係が続いてきた日米金利差からのかい離も目立ってきた。
その割に、米ドル「上がり過ぎ」、円「売られ過ぎ」の懸念はまだ強くない。
止まらない米ドル高・円安が一段落する鍵として、1つには米金利、特に米2年債利回りの短期的「上がり過ぎ」の影響が挙げられる。そして中長期的には購買力平価との関係に注目したい。