米ドル の記事一覧
吉田恒の為替ウイークリー
米ドル/円と米金利、米金融政策の関係
先週米ドル/円は一時110円割れの急落となった。これは金利差から見た「上がり過ぎ」の反動と、この間の小動きの「レンジ」ブレークで下落に弾みがついたためか。
米ドル/円に影響する米金利の行方については、6月FOMCで急浮上した米金融緩和見直しへの思惑が過剰反応だったか否かが鍵になりそう。
吉田恒の為替ウイークリー
少し意外だった「雇用統計相場」の謎解き
先週の米ドル/円は一時111円台後半まで上昇したが、注目の米雇用統計でNFP(非農業部門雇用者数)が予想より良かったにもかかわらず反落となった。これは金利差から見て行き過ぎた米ドル高・円安が続かなかったということではないか。
当面の米ドル/円は、米金利上昇の再燃までは1%程度の反落をはさみながら、じりじりと上値を切り上げていく展開の可能性が高いのではないか。
吉田恒の為替デイリー
豪ドル高の終わり、そして豪ドル安のシナリオ
豪ドル/米ドルは、足元で0.747米ドル程度の52週MAまで下落してきた。経験的には、一時的豪ドル安ならここまで、さらに下落するなら豪ドル安へトレンド転換した可能性が高まる。
豪ドル安へトレンドが転換したなら、経験的に0.67米ドル割れへ向かう豪ドル安が展開している可能性あり。
吉田恒の為替ウイークリー
7月の為替を予想する
6月のFOMC以降、為替相場のテーマは「コロナ後の景気回復」から、「金融緩和の見直し」に変わり、その結果「道先案内役」も米10年債利回りから米2年債利回りに変わった可能性がある。
その米2年債利回りは、すでに短期的な「上がり過ぎ」懸念が強くなっている。米金利、米ドルとも、まだしばらくは上値の重い展開が続く可能性が高いのではないか。
吉田恒の為替デイリー
FOMC後に為替相場で変わったこと
豪ドル/米ドルなど為替相場の多くは、先週のFOMC以降、2年債利回り差との連動に変わった。
為替相場の行方が、米10年債利回りと2年債利回りのどちらが主役になるかで、目先の見通しは大きく変わる。
90日MAとの関係で見ると、米2年債利回りは記録的な「上がり過ぎ」が懸念されてきたため、目先的には米ドル高に限界がある可能性も!?
吉田恒の為替デイリー
クロス円、そして南アランド/円の反落の理由
先週のFOMCの後から、それまで一本調子で上昇してきたユーロ/円などクロス円は急反落となった。その主な理由は2つか。
クロス円の中でも新興国通貨、南アランド/円などの下落は相対的に大きくなった。その背景には、南アランドなど新興国通貨特有の下落リスクの影響がありそうだ。
吉田恒の為替ウイークリー
米ドル高「FOMC大相場」の舞台裏と今後のポイント
先週のFOMCの後から、為替相場は米金融緩和見直しの織り込みがメイン・テーマになった。その意味では、これまでの米10年債利回りにかわり、金融政策を反映する米2年債利回りが為替相場に大きく影響する状況が続く可能性あり。
ただその米2年債利回りに、先週までに記録的な「上がり過ぎ」となった可能性が出てきたので、その修正で米金融緩和見直しをテーマとした米ドル急騰も一息つく可能性はある。
吉田恒の為替デイリー
ロシア「米ドル売り警告」の影響は?
3日、ロシアが米ドルを売却し、ユーロや金にシフトするとの一部報道をきっかけに、米ドルが急落する場面があった。
ただ、5年MAとの関係で見ると、ユーロも金も相対的に「上がり過ぎ」圏の可能性。ビジネス感覚からすると、「上がり過ぎ」圏の相場を買う動きは限定的にとどまりそう。
吉田恒の為替デイリー
「仮想通貨バブル崩壊」相場との類似
暗号資産相場の下落リスクが続いているが、BTC/米ドルで見ると、2017年12月からの「仮想通貨バブル崩壊」相場とプライス・パターンが似ている。
この状況が続くなら、BTC/米ドルは2万5千米ドル程度まで続落、当面は基本的に4万米ドルを超えられない下落基調が続く見通しになる。
吉田恒の為替デイリー
ユーロ高・米ドル安、「1月」との違い
ユーロ/米ドルが、1月に記録した高値に接近してきた。ただ当時と異なり、最近は独金利上昇に伴うユーロ高の側面が大きそう。
その意味では、最近にかけてのユーロ高・米ドル安に比べて、米ドル安・円高の反応が鈍いのも、今回は「米ドル安」より「ユーロ高」の側面が強いためということかもしれない。
吉田恒の為替デイリー
BTCの「底値」、そしてリスクオフとの関係
BTC/米ドルの下落が広がっているが、2017年以降のプライス・パターンを参考にすると、3万米ドル程度で底打ちする可能性があり、2万5千米ドルは割れない見通し。
過去の暗号資産暴落では、それに遅行する形で株価急落などリスクオフが起こっただけに、引き続き要注意か。
吉田恒の為替ウイークリー
対ユーロなどでの「米ドル安再燃」は対円に波及するか!?
米ドル/円は108円半ば~109円半ば中心の方向感の乏しい小動きが続いている。これに対してユーロ/米ドルなどは年初来のユーロ高値・米ドル安値に急迫するなど、米ドル安再燃が鮮明。
米ドル/円の「我が道を行く」構図が続くか、それとも対ユーロなどでの米ドル安再燃に引きずられ、108円半ば割れに向かうか注目。
吉田恒の為替ウイークリー
米ドル高再開「遅延」とNFPショックの影響
2021年に入ってから、為替相場は総じて金利差、とくに「米金利次第」の構図が続いている。その米金利は4月にかけて空前の「上がり過ぎ」となった可能性があった。
その反動に加え、先週発表された米雇用統計の「ネガティブ・サプライズ」の影響などもあり、米金利急騰再燃は意外に手こずりそう。そうであれば、米ドル高の本格再燃もまだ先か。
吉田恒の為替デイリー
米ドル買い戦略は106円まで変わらない!?
4月に入り米ドル反落となっているが、投機筋のポジションなどを見ても、米ドル買い・円売り戦略に著変はないようだ。
過去の実績を見ると、投機筋のポジションの変化は、米ドル/円の120日MA(移動平均線)が比較的うまく説明できそうだ。その意味では、足元で106円程度の120日MA以上では、米ドル買い戦略が基本的に続くのではないか。
吉田恒の為替デイリー
米金利上昇「終了」の可能性を考える
4月にかけての米金利上昇は、90日MAとの関係などで見ると空前の「上がり過ぎ」であり、最近にかけての金利低下はその反動ということが基本だろう。
それにしても、行き過ぎた金利の反動が、トレンド自体の終了か、それとも一時的なトレンドに対する逆行に過ぎないかは、経験的には景況感が重要な意味を持ってきた。
その意味では、ISM指数などがすでに歴史的な景況感改善となっている中で、それを上回り、米金利のさらなる上昇をもたらすことは、予想以上に難しいかもしれない。
吉田恒の為替ウイークリー
「米金利低下=米ドル安」継続で108円割れも!?
先週の米ドル/円は米金利低下に連れて続落した。注目されるのは、米景気「絶好調」でも米金利低下が広がったことだが、「上がり過ぎ」の反動の影響が大きいだろう。
「上がり過ぎ」反動の米金利低下はまだ続く可能性あり。その影響で米ドル/円も続落リスクあり。米国株も徐々に「上がり過ぎ」の兆しが出てきた点は注目か。
吉田恒の為替デイリー
米金利上昇再燃は秋以降になる!?
米金利の行き過ぎた動きの修正はどのようなシナリオになるか、過去のケースから考えてみた。まずは、「上がり過ぎ」反動で90日MAまで金利低下の可能性あり。
行き過ぎた動きの反動は、1)トレンド転換と2)あくまで一時的なトレンドへの逆行に大別されたが、後者の場合でも改めて高安値を更新したのは半年以上も先だった。
以上から、米10年債利回りが3月末高値を更新、上昇再燃となるのは秋以降の可能性も !?
吉田恒の為替デイリー
ゴールド反発の理由とその「限界」
金相場、ゴールドは、2020年夏頃からこれまで以上に米金利との逆相関関係が強くなっていた。この関係を参考にすると、最近にかけての金相場反発は、米金利急騰一服の影響が大きいだろう。
金相場と米金利の逆相関関係がこの先も続くなら、金相場の反発は米金利低下終了で一巡する可能性あり。1800米ドル以上は金相場の目先的な反発の限度の可能性も。
吉田恒の為替デイリー
米景気「絶好調」でも米ドル反落の理由
3月の米景気指標は、雇用統計やISM景況指数など軒並み予想を大きく上回る改善となっているが、米金利は低下し、それに連れる形で米ドルも反落となっている。
米景気が絶好調でも、米金利低下=米ドル反落となったことを説明できそうなのは、移動平均線からのかい離率などが示していた空前の米金利の「上がり過ぎ」ということではないか。