吉田恒の為替デイリーの記事一覧
チーフ・FXコンサルタントの吉田恒が独自の視点から日々のマーケット情報や注目材料などをお伝えします。
毎営業日更新

原油反発と資源国通貨・豪ドルとの関係
1ヶ月前の前代未聞の「マイナス価格」から一変、原油相場は足元で30ドルの大台も回復する動きとなってきた。
マイナス価格といった「異常な原油安」では関係が乖離した代表的資源国通貨の豪ドルだったが、異常性が後退する中で相関性は回復。さらなる原油高は、シンプルに豪ドルのサポート要因になる!?
米2Q成長率はマイナス30~40%の予想
米GDP成長率は、第1四半期のマイナス4.8%から、第2四半期はさらにマイナス30~40%へ劇的な悪化になるといった見方が強まっている。
これは、短期間のGDP悪化としては、リーマン・ショックや世界恐慌よりも厳しい。経済活動再開で、第3四半期以降どれだけ早く、大きく回復できるかが重要。
資源国通貨・豪ドルが高値圏を続ける理由
代表的な資源国通貨の豪ドルは、代表的な資源価格である原油相場がマイナス価格へ歴史的暴落となった局面では追随せず。これは原油先物特有の「異常現象」だったから!?
原油反発、コモディティー上昇の中で、豪ドルとの相関性は回復。コモディティー下がり過ぎ修正は、今後も豪ドルをサポートする可能性。
円高阻止介入、80円に迫るまでは起こらない見立て
じりじりと米ドル安・円高となっている。伝統的に「円高過敏」の国である日本においいて、円高阻止政策はいつ注目されるところとなるか。
比較的似た為替水準だった2010~2011年を参考にすると、円高阻止の米ドル買い介入は1米ドル=80円に迫る動きとなるまでは難しいのではないか。
為替と米株、そしてFRB、コロナとの関係
株価は政策金利と天底のタイミングが一致してきた。とくに、「世界一の経済大国」である米国の政策金利の天底は、じつは米国の株価以上に、日経平均と天底の関連性がこれまでは強かった。その意味では、「マイナス金利」議論も残る中での株価反発は矛盾?!
コロナ対策の影響もありそう。コロナ規制緩和好感の株高なら、規制再強化は株安再燃のきっかけになる可能性も。
FXの「5月アノマリー」
5月の「アノマリー」の代表例として知られるのは「セル・イン・メイ」。また為替市場では、米国債の四半期ごとの大量償還の影響も、「アノマリー」的な扱いとして知られている
株高、米ドル高傾向が続いているが、上述の株売り、米ドル売りの影響も注目。
メキシコペソを下支える2つの要因
メキシコペソ/円は一時リーマン・ショックに次ぐ「下がり過ぎ」に。徐々に修正されてきたものの、なお下落余地は限られそう。
産油国通貨、メキシコペソにとって、空前の「下がり過ぎ」の反動に伴う原油上昇はプラス要因として働きそう。
新興国通貨下落は止まらないのか?
足元のメキシコペソ/円は、購買力平価との関係でみると、2001年以降で最大の「下がり過ぎ」となっている可能性がある。
トルコリラも「大暴落」の後は、下がり過ぎ拡大も限定的にとどまる可能性が高かったが、コロナ問題でそんな経験を上回る下落になるのかが試されている。
「異常な原油安」の修正と為替への影響
WTIは短期的にも長期的にも、「異常」といえるほどに記録的な「下がり過ぎ」。その反動でさらに上昇する可能性もある。
「下がり過ぎ」の反動に伴う原油価格の上昇は、資源国通貨やユーロにプラス要因か。
重大岐路に近付いてきた豪ドル
豪ドル/米ドルの反発が続き、足元0.67ドル程度の52週MAに近付いてきた。経験的には、一時的反発なら52週MA前後までがせいぜい。逆に52週MAを大きく超えるなら、すでに底を打って、上昇トレンドが展開している可能性が高まる。重大岐路を迎えた可能性。
長期三角保ち合いブレークに再注目
米ドル/円は2015年以降長期三角保ち合いが続いてきた。今年に入り、それをブレークした動きは「ダマシ」となった。
それが「コロナ・ショック」関連の特殊需給の影響なら、「コロナ・ショック」が落ち着く気配となる中で、改めて三角持ち合い、106~109.5円ブレークで大相場が始まる可能性に注目。
「異常な原油安」に為替が連動しなかった理由
先週、WTIが一時マイナスになるなど、前代未聞の原油相場暴落。これを受けて、90日MAからのかい離率はマイナス120%超に拡大、異常な「下がり過ぎ」に。
この原油暴落に、為替相場は連動せず。原油の特殊事情による「異常な原油安」との判断からか。「異常な原油安」修正で予想以上の原油反発なら、資源国通貨、ユーロの反応注目。
日銀追加緩和でも円安は限定的な可能性
日銀が来週、国債購入を無制限に行うなどの追加緩和を行うと一部で報道。
過去10年余り、結果として日米の本格緩和に伴う通貨安合戦の構図があったが、現在はコロナ問題受けた経済危機対策で日米ともに本格的緩和を余儀なくされており、日銀の緩和による円安への影響は限られそう。
為替相場の「コロナ・ショック」を再点検
「リーマン・ショック」を参考にすると、世界経済対策の米国の大規模な金融緩和は、大量の米ドル売り発生で米ドル一段安(円高)をもたらす可能性が高かった。
ただし長期的円高、円安は購買力平価との関係が重要。それを参考にすると、1米ドル=95円を下回る米ドル安・円高は限定的にとどまる可能性?!
続・1930年代「世界恐慌」株安と比較する
コロナ騒動をきっかけとした世界的な景気悪化について、「世界恐慌以来」と例えられるケースが増えている。
世界恐慌とは、1929年9月からの米国株の暴落をきっかけに起こった20世紀で最も長く、深刻な不況。NYダウは1929年9月から1932年まで3年近くも下落が続き、最大で8割も暴落。
その中で世界のGDPは約15%も減少。不況が最も深刻だった1932年、米国の失業者は1千万人超、給料総額は4割、賃金は6割引き下げられた。
1930年代「世界恐慌」株安と比較する
IMFは1930年代の世界恐慌以来の景気後退になるとの懸念を表明。その割に、株価は最近にかけ世界的に反発。
世界恐慌でも株価は下がり過ぎの反動で反発する場面はあった。最近にかけての株価反発は、そんな下がり過ぎの反動に過ぎないか、それとも今回は世界恐慌とは違うのか。世界恐慌の株価の値動きを参考にすると、NYダウが2万5000ドルを上回るかに注目。
「下がり過ぎ」のトルコリラとメキコシペソ
トルコリラ/円は先週にかけ最安値更新。新型コロナ感染者急増で経済への打撃懸念が主因とされる。
トルコリラ/円は90日MAからのかい離率でみると「下がり過ぎ」懸念が拡大。「大暴落」後は下がり過ぎも限定的にとどまるといった経験則は、コロナの影響で覆るのか?!
「リ―マン後」との類似なら米ドル安は?
FRBによる米ドル資金供給拡大=米ドル安といった関係への注目が高まってきた。
2008年リーマン・ショック後も似た局面だった可能性があったが、その時のプライスパターンを参考にしたら、年末へ90円割れを試す動きに向かう可能性?!
続・「ソロス・チャート」の米ドル一段安示唆
「100年に一度の危機」が続く中で、2008年12月に政策金利をほぼゼロまで引き下げ、ついに伝統的な金融緩和の限界に達したFRBは、2009年3月に、QE(量的緩和)という非伝統的金融緩和に踏み出した。これは、FRBが長期国債などを購入することで資金供給を拡大する政策である。
それを、かつて「ヘリコプター・ベン」と呼ばれたベン・バーナンキFRB議長が、まさに「ヘリコプターからお金をばらまく」ように、大規模に実施する中で、最高値から半分以下まで下落していたNYダウもついに大底を打った。ただし、それにより米ドル資金が大量にあふれ、それは為替相場に影響した可能性があった。今回も類似?!