豪ドルは売り越し、ユーロは大幅買い越し=対米ドル
豪ドルもユーロも、3月下旬以降対米ドルで大きく上昇した。ただ米ドルに対するポジションはかなり対照的な状況にある可能性がある。
CFTC統計の投機筋のポジションを見ると、豪ドルは足元でなお小幅ながら売り越し(図表1参照)。豪ドルは3月下旬以降、米ドルに対して最大で27%も反発したが、これは投機筋のポジションで見る限り、大幅な売り越しを買い戻した結果だったといえる。
【図表1】CFTC統計の投機筋の豪ドル・ポジション(2017年~)
一方、同じユーロのポジションを見ると、足元では買い越しが10万枚を上回ってきた(図表2参照)。ユーロの3月下旬からの対米ドル反発率は最大で7%程度。上述の豪ドルの反発率と比べると小幅に過ぎないが、投機筋のポジションを見ると、それはユーロ買いリスクを拡大させた結果だったといえそうだ。
【図表2】CFTC統計の投機筋のユーロ・ポジション (2017年~)
素直にこの2つのデータを見る限り、ユーロは「買われ過ぎ」懸念が出てきたのに対し、豪ドル買いにはまだまだ余裕がありそうだ。