金利差を活かした投資戦略

新興国通貨、高金利通貨との取引における最大の魅力は、やはり対円での大幅な金利差優位だろう。では、それを活かす投資戦略は、どんな考え方になるかについて、メキシコペソ/円で考えてみたい。

簡単な言い方をすると、メキシコペソ/円は、大幅な金利差という「ゲタ」をはいている分、トータル収支でのキャピタル・ロス(価格下落)吸収水準は高くなるだろう。要するに、購入した水準からの下落が限定的にとどまるなら、トータル収支でプラスを維持できる可能性がある。

日本とメキシコの金利差を前提にすると、基本的にはメキシコペソ/円の5%以内の下落は、中長期的に見て金利差でカバーできる可能性はある。

さて、私は購買力平価などとの関係から、目先4.5円以下はメキシコペソの当面の底値圏と考えている。この見方からすると、4.5円より5%高い水準、足元の4.7円以上は、金利差という「ゲタ」をはいた水準ではないかと考えている。