バークシャー・ハサウェイ[BRK.B]保有株トップ3は、アップル、アメックス、アルファベット
米投資会社のバークシャー・ハサウェイ[BRK.B]が6月末時点でアルファベット[GOOGL]の株式を約1億598万株保有していることがわかった。保有する株数は3ヶ月前に比べて1.8倍、時価評価額は2.3倍の約377億ドルだった。時価評価額で見た保有銘柄ランキングでアップル[AAPL](全体の22%)、アメリカン・エキスプレス[AXP](17%)に次ぐ3位に浮上した。アルファベットは6月に人工知能(AI)インフラ開発投資に向けて大規模な増資に動き、バークシャーは100億ドルを第三者割り当てで引き受けた(図表1、2)。
2026年6月末時点の保有銘柄数は26だった。酒類の製造・販売を手がけるコンステレーション・ブランズ[STZ]1銘柄を売却する一方、新たに米住宅建設会社のディーアール・ホートン[DHI]を取得した。ディーアール・ホートンは2025年6月末時点で約148万株を保有していたが、その後、2025年7-9月期に全て売却した経緯があり、1年ぶりの再取得となる。
保有銘柄上位のアップルやアメリカン・エキスプレス、コカ・コーラ[KO]、シェブロン[CVX]については保有数に変動はなかった。一方、金融株を中心に保有株数を減らした。自動車ローンを扱うアライ・フィナンシャル[ALLY]は前期から200万株減少した。バンク・オブ・アメリカ[BAC]については持ち高を3000万株減らし、6月末時点の保有株数は約4億8339万株だった。
8月8日に発表された4-6月期のキャッシュフロー計算書によると、バークシャーは15四半期ぶりに株式を買い越した。株式取得額234億ドルに対し、売却額は36億ドルと、197億ドルの買い越しだった。差し引きで取得額が上回るのは2022年7-9月期(36億ドルの買い越し)以来となる。
最強のディフェンシブ姿勢を可能にするバークシャーの莫大なキャッシュ
現金や米短期国債を合わせた広義の手元キャッシュは2026年6月末時点で約3655億ドルと、過去最高だった2026年3月末から8%減った(図表5)。株式を買い越したことが背景にあるが、この額はモルガン・スタンレー[MS]やゴールドマン・サックス[GS]といった大手金融期間の時価総額を上回る水準で、この潤沢な流動性はバークシャーの大きな利益の源泉となっている。
7月24日のYahooファイナンスに掲載されていた記事「Berkshire Hathaway's Cash Pile Now Earns More in a Year Than Most S&P 500 Companies Report in Total Profit. Here's the Math.(バークシャー・ハサウェイの現金保有額は、現在、S&P500構成企業の年間総利益のほとんどを上回っている。計算方法は次の通り)」によると、バークシャーは保有する現金から年間でS&P500指数を構成する企業の総収益をほぼ上回る利益を上げているという。
現在、米国の政策金利は過去15年間で最高水準に近い水準にあり、直近の3ヶ月物米短期国債(T-Bill)の利回りは約3%台後半で推移している。バークシャーはこの資金でほぼノーリスクの収益を得ることができる。2026年第1四半期には、主に米国債保有から得た利息収入が31億ドルに達した。
2025年末にバークシャーのCEOを退任し会長となったウォーレン・バフェット氏は今でも週に5日、オフィスに通っているという。5月に開催されたバークシャーの年次株主総会時、バフェット氏はCNBCのインタビューに答え、手元に多くの現金があって、ポートフォリオの管理も積極的に続けていて、株式もチェックしているが、投資したいと思えるものが見つからない場合、「そんな時は何もしないでいる」と語った。
そして、現在の金融市場をカジノが併設された教会に例えた。教会は長期投資、カジノは短期的な投機を表している。「市場を教会とカジノに例えたことがある。人々は教会とカジノを行き来する。1日限りのオプションを買ったり売ったりするのは、投資でも投機でもなく、完全にギャンブルだ。1日限りのオプションを買う理由を説明できる人は誰もいない。今ほどギャンブルに熱中している人はかつていなかった」と述べた。
株式市場が調整局面にあっても、米国債から年間120億ドル規模の現金収入が得られる。バークシャーの貸借対照表に多額の現金が計上されているという事実は、現在の市場に投資機会がほとんどないことを明確に示しているが、一方で金利収入を得ながら市場の割安タイミングを待つことができるため、株高局面で「焦って高値掴みをする必要がない」という最強のディフェンシブ姿勢を可能にしている。
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